GM:じゃ、話を進めるよ。
   修道院の荷物とハチミツ酒を積んだ君たちは、カノルヤの街に向かったわけだ。

クレリア:そうですね。

GM:馬車はガラガラと進む。順調にね。

クレリア:襲撃されたらどうしよう……?

ガルフ:大丈夫だ――オレがいる。

クレリア:はいはい。(聞き流して)もしものときは、貯金箱だけでも……。

フローラ:ハチミツ酒は、大問屋のトコに持っていけばいいのよね?

GM:そうだよ。――ここで大問屋の説明をしておくね。
   カノルヤの大問屋の名前はジャドン=シーデン。この街一番の権力者だ。
   彼は自分の気に入った人物としか取り引きしないらしい。
   だから君たちはジャドンに気に入られなければならないわけだね。

フローラ:ならばアタシの魅力で――

クレリア:(無視して)しかしあのじじいがセカラシカをつけたということは、セカラシカはジャドンに気に入られているってこと?
     じゃあ、ジャドンというおっさんは──

クレリア・ガルフ「「ロリコン!」」 

GM(違うって……)

 カノルヤの街――

GM:カノルヤの街に着いたよ。――で、お引っ越しの方はすんで、ジャドンのところにハチミツ酒を届けに行ったわけだ。

ガルフ:ちょっと待てよ……。運ぶだけじゃなくて交渉して売らなきゃいけないんだ(笑)。

クロヌシ:売らないと金、もらえないもんな。

クレリア:「あんのジジイ、ウソついたのね……」

ウィル:「いや、そういうときはただ持っていって置いて帰ればいいのだよ」

クレリア:「多分この娘から泣きつかれると思いますけど」

セカラシカ:(こくこくと、頷く)

クロヌシ:無視。

オペリオ:「♪私はついてきただけだから♪」

ガルフ:(汗を拭って)「ふぅーっ、何もなかったな」

クロヌシ:「たまにはこんなのもいいかもな」

ラズリ:(ガルフに向かって)「悪は怯んだのよ、あなたのに」

GM:さあ、ジャドンの屋敷についたよ、いいね? もう後戻りは出来ないぞ(笑)。

クロヌシ:おい(怒)。

フローラ:じゃあ、ここでセーブしていこうか?

GM:(無視して)で、ジャドンさんが出てくるわけだ。顎髭を蓄えた人の良さそうな50歳くらいの中年のおじさまだよ。

ジャドン:「で、お前たちは何を売りたいんだ?」

クレリア:「ハチミツ酒」

クロヌシ:じーさんは?

GM:オサイジャシターは村だよ、村。セカラシカしかついてきてない。

ガルフ:ハチミツ酒って言ったら駄目だよ。
    超高級めちゃくちゃおいしいハチミツ酒って言わなきゃ。

クレリア:「ハニーラ村特産のおいしいおいしいハチミツ酒です」

ジャドン:(一口飲んで)「ん、悪くない味だ」

オペリオ:「♪は〜ちみっつ♪」

フローラ:「♪レモン レモン♪」 (踊る)

ウィル:わしとこの主人は顔見知りではないのかね?

ジャドン:「でもこれは商売ですよ、ウィルさん」

ウィル:わしには売る気は全然ない。
    届けた時点で依頼は完了しているし、お金はそんなにいらないから……全然興味ない。

クレリア:でも私には興味あります。

ラズリ:売ってあげようよ。

ガルフ:オレはハチミツ酒を悪の組織から守ることしか興味ない(笑)。

GM:じゃあ、ジャドンの話を続けるよ。

ジャドン:「私はね、取り引きするとき芸をしてもらうのが趣味なんだよ」

クレリア:「オペリオさん、どうぞ」

ジャドン:「君たち全員に芸をしてもらって……」

クレリア:「全員ですか?」

ジャドン:「『一人一芸』が私のモットーでね」

クレリア:「もっとーって……」

GM:芸人もいることだし。

オペリオ:♪そこにゲイもいることだし(笑)♪

フローラ:ゲイじゃないって……。

ジャドン:「我こそはと思うものは芸を見せてくれないかね? 気に入ったらそのハチミツ酒を買ってあげよう」

オペリオ:「♪それでは前の冒険で作った歌をご紹介しましょう〜♪

一同(爆笑) 

ジャドン:「面白いヤツだ、気に入った。で、そっちのケバい女は何が出来るんだ?」

フローラ:「ケバい……。<爆裂火球>を──」

クレリア:やめてください!」

フローラ:「笛を吹こうか、(コロコロ)成功」

ラズリ:「この人、男です」

ジャドン:「なんと、オカマか! むぅぅ……、芸をするゲイとは……。本物をみるのは初めてだ」

フローラ:「だからゲイじゃないって……」

ジャドン:「そっちの白髪の女は何が出来る?」

クレリア:「白髪……。わ、私は何もできません!」

ガルフ:「何も出来ないけど、こーやってコインを投げると……、そーれ」(ひゅーん、ちゃりん)

クレリア:(がばっと拾って)「はっ!? 私は一体何を?」

ジャドン:「それが芸か。──そっちの変わった格好をした男は?」

クロヌシ:「居合いをしましょう」

ジャドン:「それじゃあ、ワラを束ねた例のヤツ(笑)を用意させよう」

クロヌシ:「いざ!(コロコロ)成功、すぱぁっ!」

ジャドン:「うむ、見事だ。
      ウィル殿はいいとして……、そこの鷹を連れた女は?」

ラズリ:「鷹に微分積分を……(笑)」

ジャドン:「び、びぶん!?」

ラズリ:鷹に芸をさせたいんだけど、何が出来る?

GM:うーん、手に乗せた鷹からぴゅーっと水が出るとか?(笑)

ラズリ:(笑って)「じゃ、ぴゅーっと」

ジャドン:「うんうん。では、そっちの犬を連れた男はどうだ?」

ガルフ:「ラッシュドッグをやろう」

ジャドン:「では木箱をいくつか用意してやろう」

ガルフ:「ゴォーッ! ポチッ! ラァッシュドォォーーッグ!!!」(ずごーん)

GM:ちょっと判定してみて。

ガルフ:「(コロコロ)ぎりぎりで成功」

GM:飛び散った破片がジャドンの顔のすぐ横を飛んでいった。

ガルフ:「あ、危なかった」

クレリア:「顔に当たってたらやばかったですね(笑)」

オペリオ:「♪ねこまっしぐらそれはカルカン♪」

クロヌシ:「もういいって(笑)」

ジャドン:「面白いヤツらだ、気に入った。ハチミツ酒を買ってやろう」

クレリア:「相場で?」

ジャドン:「うむ。
      気に入ったので今夜の食事に招待したい。今夜はこの街に宿を取るといいだろう」

一同:「おお〜〜!」

GM:で、夜。食事に招待されてるけどみんな行く?

ガルフ:オレはハチミツ酒を守ることにしか興味がないから行かない。

GM:じゃあ、ガルフ以外は行くのね。
   ジャドンの屋敷です。テーブルの上に豪華な料理が並んでいると思ってくれい。

ウィル:全部、味覚判定する。料理はどのくらいあるのかね?

GM:前菜、メインディッシュ、デザートの3回かな。

フローラ:アタシも毒味(コロコロ)。

クレリア:隣でそれを見てます。

GM:成功した? 毒は入っていないようだ。

ウィル:なんだ(残念そう)。
 

GM:と、ここで場面は変わってガルフの方ね。
   ガルフがハチミツ酒を守っているとドゥラ=ヤッキを抱えたセカラシカがとてとてとやってくる。
   彼女はジャドンの屋敷には行かなかったようだ。
   んで、ガルフの隣に腰掛けるとおいしそうにひとつ食べる。

ガルフ:「じ〜〜〜〜っ」

セカラシカ:「こ、これはわしが買ってきたんじゃ」

ガルフ:「じ〜〜〜〜っ」

セカラシカ:「買ってくればいいじゃろが!」

ガルフ:「じ〜〜〜〜っ」

セカラシカ:「そこの屋台(笑)で売ってるぞい」

ガルフ:「じ〜〜〜〜っ」

セカラシカ:「はぁ……、ひとつやる」

ガルフ:がつがつ。食べる。

GM:あ、食べたんだ(笑)。

ラズリ:え?(笑)

ガルフ:食べちゃいけなかったの?(笑)

クロヌシ:あ〜あ(笑)。

GM:突然セカラシカが苦しみだして倒れる。ドゥラ=ヤッキに毒が入っていたようだ。で、ガルフも──

ガルフ:(コロコロ)耐えたぞ。
    「なんだ? 食べ過ぎか?(笑)」(←曲解している)

GM(こらこら、勝手に……)セカラシカの腕からこぼれたドゥラ=ヤッキがあるけど?

ガルフ:全部食べる! (コロコロ)失敗、パタッ(笑)。

GM(………………)じゃあ、倒れたセカラシカをみてポチがみんなを呼びにジャドンの屋敷に走っていく。

ラズリ:賢い犬……。

クレリア:ご主人様より賢いんじゃ……。

ガルフ:その、ご主人様の方は見てないのね(泣)。
 

GM:再び場面変わってジャドンの屋敷。食後のお茶がでてくる。みんな、味覚判定してみて。

フローラ:(コロコロ)余裕で成功。

ラズリ:(コロコロ)成功。

クロヌシ:(コロコロ)成功。

ラズリ:判定に成功したけど、飲んだ振りしとくね。

GM:なんか変な味がする。で、ジャドンも一口飲んでみて──

ジャドン:「なんだ、砂糖と塩を間違えて入れてあるじゃないか」

GM:だってさ、ちゃんちゃん!

一同……………………………(--;;; 

GM:あら?(気を取り直して)――そ、そこへポチが飛び込んでくる。

ポチ:「ワンワンワン!」

ラズリ:「なんですって、セカラシカが!?」

クレリア:ガルフのことは話さないんですか?

GM:そーゆー犬だから。

クレリア:みんなでガルフのところへ行きます!

GM:よしきた。



第二話
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