ACT7.0[いつもみている] 02

GM:さて。NPCは誰を連れていく? ふたり選ぶのじゃ。
 

 メンバーは、シア(回復&盗賊技能)・カーキ(槍使い)・オーキッド(パワー系戦士)・タン(ヲタク)・ブルー(自閉症)・スリーアイ(魔法戦士)・スノウ(弓使い)の中から選ぶ。
 

ヴァイス:戦力的に考えたら、カーキとシアとオーキッドかな。

GM:(フ……、コイツ何も分かっちゃいねえ(苦笑))

フウゲツ:でも、オバケ屋敷探検に戦力とかって考えないだろう?

ユリア:その屋敷に住むことになる人を連れていったらよいれす。

ヴァイス:そーすると……オーキッドにタンにブルー?

GM:住む人っていうならスノウ以外はみんなそうだよ。

シュリ:でもさ、スノウとか連れていきたくない?

フウゲツ:連れていきたい(即答)。

シュリ:アンタには聞いてない。

フウゲツ:あう……。

シュリ:どうなのヴァイス!

ヴァイス:え? え?

GM:(自分からキッカケ作る気はナシか)さっきから3人選んでるけど、連れていくのはふたりだよ。

ヴァイス:そうだっけ? じゃあ……

フウゲツ:スノウと。

ヴァイス:スノウと……(笑)、じゃあカーキぐらいで。

GM:うい。──ではでは、出発しますか。

GM:女の子と肝試しなんて、おいしいシチュエーションですなぁ。

レイチェル:では二人一組になって。

フウゲツ:10分おきに入るのだぞ。

GM:えーと……いきなり屋敷に着いていいのかな?

ヴァイス:明かりとかは持ってるだろうし……。

フウゲツ:っていうか、昼だし。

ユリア:情報収集とかはしないれすか?

フウゲツ:予備知識がない方が、肝試し的にはおもしろい。遊ぼうぜ。

ヴァイス:その屋敷で実際に怪奇現象があったとかって話はあるわけ?

GM:あるからお化け屋敷なんだってば。

フウゲツ:そうそう。

ヴァイス:とにかく! 屋敷の前までいってみて、その周辺で軽く情報収集してみようか。
 

 ヴァイス・フウゲツ・シュリ・ユリア・レイチェル・スノウ・カーキは、昼前に屋敷の前までたどり着いた。

 やや高めの塀に囲まれた敷地は、なかなか広そうである。
 

GM:門から覗いてみると、草ぼーぼーの敷地の奥に西洋風の屋敷が。……ファンタジーの世界だから、『普通』の屋敷だね。二階建てで、見た目は古い。屋敷のはしっこに三階建ての塔がある。玄関の扉は、木で打ち付けてあって閉ざされている。

シュリ:今、この屋敷の所有権は誰にあるの?

GM:正確な持ち主は分かってないから、街のモノ、かな。村長と副領主の許可は出てるし、「物好きだなー」とは思われても反対する人はいないから気にしなくていいよ。

ユリア:そして地下牢にヴァイスを閉じ込めること決定。

ヴァイス:何が「そして」なのかよく分からないけど、地下牢があること決定なんだ?

ユリア:塔があるってことは、そういうことれす。そして上から水とパンを降ろすんれす。

シュリ:つーかさ、まず閉じ込められることを否定しなさいよ。

フウゲツ:──で、玄関には板が打ち付けてあると。

GM:そうだね。窓にも打ち付けてあるから、明かりは取れないっぽいよ。

フウゲツ:じゃあカンテラを。

ユリア:魔法使いがいるんだからカンテラなんていらないれす。

シュリ:魔法使い?

ヴァイス:(不機嫌な声で)僕だよ。

シュリ:ああ、そっか。

フウゲツ:ではいこう。打ち付けてある板をバキバキとはがすよ。

GM:大きめの玄関の扉だね。扉の横に明かり取り用のステンドグラスがあるけど、そこも板で塞がれている。

フウゲツ:その板もついでにはがしてしまおう。

シュリ:うんうん。

ユリア:鍵開けできるのは誰れすか?

レイチェル:はい。「盗賊系(+10)」という修正がある。

ヴァイス:ホント、万能だよねぇ。

シュリ:2001も機能があるからね。

レイチェル:では、即席の道具──ヘアピンか何かで開けます。

ヴァイス:指にそういうツール仕込んでないんだ?

GM:レイチェルがないと言うなら、ないんだろう。じゃ、判定して。

シュリ:即席の道具なら、ちょっとマイナス修正がつきそうね。

レイチェル:(コロコロ)ギリギリで成功している。

GM:ちょっとキズがついたかもしれないけど、鍵は開いたよ。

レイチェル:鍵だけ開けて、そのまま戻ってきて誰か他の人の後ろに隠れる。

GM:やっぱ怖いのね。

フウゲツ:「じゃ、俺が先頭いきます。……開けるよ?」
 

 きいいいい……

 ……一行は、屋敷の中へ足を踏み入れた。

GM:(フウゲツのプレイヤーにペンライトを渡して)じゃ、明かり消すよー。

ヴァイス:ホントに暗くするんだ。

GM:この方が雰囲気でるしね。──ってことで、雰囲気作りよろしく。『とりあえずワナがあるかどうか調べて、なかったらカギを開けて後ろの人をかばいつつそっと中を覗いてみるけど』ってのはやめてね。

ヴァイス:はいはい。

シュリ:『とりあえず部屋をひととおり見て帰る』

GM:一言で片付けるな(笑)。

GM:両開きの扉を開けて中に入ると、吹き抜けのホールになっている。

ヴァイス:扉が閉まらないようにクサビを。

シュリ:閉まらないようにあたしが押さえておこうか。ずーっと。

レイチェル:では反対側は私が。

フウゲツ:いいからついておいでよ。押さえるモノぐらい何でもあるだろ?

ユリア:さっきの板切れを使えばいいれすよ。

フウゲツ:そうだな。──ではドカドカと大所帯で足を踏み入れるぞ。

GM:ホコリが舞うかも。

フウゲツ:ハウスダストのアレルギーを持ってたら大変だ。

GM:吹き抜けの天井からは、ホコリの積もったシャンデリアが下がっている。正面に大きな扉。左右に普通の扉。そしてホールの両側に階段があって、2階の廊下──ホールを見下ろせるようになってる──につながっている。


幽霊屋敷見取り図(一階)

ヴァイス:「正面にいくか、2階に上るか」

フウゲツ:「普通1階からだろ?」

ヴァイス:では正面の扉をバーンと開け──たら、罠があったとき悲惨だ。

GM:でも開けたのね。

フウゲツ:罠があるなんて思ってないから。鍵かかってるのかな、ぐらいで。

GM:(1回痛い目にあわないと警戒しないか)扉を開けたら廊下に出る。と言っても正面じゃなくて左右に伸びてるけど。んで、正面にはでっかい絵が飾ってある。

ユリア:そんなものには目もくれずに(笑)。

ヴァイス&フウゲツ:どんな絵?

GM:風景画だね。普通こういうところには肖像画が飾ってありそうだけど、ここにあるのは森の風景画だ。

ヴァイス:その森に見覚えは? (サイコロを振って)判定には成功してるけど。

GM:ないね。特に目を引くモノも描かれてないし。

フウゲツ:(コロコロ)……はっ、いつの間にか眠ってしまっていた(←ファンブル振った)。

シュリ:じゃ、あたしはアレの判定を……(コロコロ)パニック!(笑)

ヴァイス:絵を見て?

シュリ:んーん……。暗いの……ダメ。部屋変わるごとに判定なんだけど、早くもパニック。

ヴァイス:重度の暗所恐怖症だったのか。
 

  シュリは、完全に固まってしまっていた。

  暗闇に包まれると思い出してしまう……あの、5年間を。『闇』の中での日々を。
 

フウゲツ:「シュリ、しっかりするんだ」

シュリ:前に進むことを強硬に拒否! 後ろにジリジリ下がる。

ヴァイス:進んでくれないと話が進まない──ってそんなこと言っちゃダメだな。……ちょっと考えさせて。

フウゲツ:(肩に手を置いて)「大丈夫だ──」

シュリ:「触るなァ!」(ぱぁんと手を払いのける)

フウゲツ:「あうう……」

ヴァイス:「急にどうしたのさシュリ」

シュリ:「急にも何も最初からイヤがってたじゃない」

ヴァイス:「そういえば……。――シュリってこういうのダメなの?」

シュリ:「ダメなんでしょうねぇ」

ヴァイス:「そんな他人事みたいな」

シュリ:「暗いとこイヤ!」

フウゲツ:「参ったな……。入り口で待っててもらってもいいけど、そうするとひとりだぞ?」

ユリア:じゃあちっちゃなレイチェルが一緒に。

レイチェル:なんだそれは。

ユリア:え、口からわらわら出てくるんじゃないの?

レイチェル:出ない(笑)。そんな機能はない。

フウゲツ:「どうする? 入り口で待っとくか?」

シュリ:「待つぐらいなら、自警団の砦に帰る」

GM:そりゃそうか。

ユリア:そうだ! 目隠しをすれば。

シュリ:そういう問題じゃないと思う(苦笑)。



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