今回のルールは、数値表現に頼らず、プレイヤーが想像力を働かせて「言葉」で語ることを前提としたものとなっています。
●『特徴』について
以前から『MOND』の基本的なステータスは「心」「技」「体」の三つを核とするものになっています。
まずそれぞれの基本値をキャラクターごとに決めます。
基準値はレベルごとに一定の値が決まっており、それに修正値を加えることによってキャラクターの特徴を出していきます。
「スロット」の項目に書かれた数値が行為判定を行う際の修正値になります。
「スロット:1」〜「スロット:2」は必須項目になります。冒険中頻繁に行うと思われる行為判定の修正値になるものをあげています。
「心」では「知恵」(ひらめきや論理的思考能力)、「知識」(知識力)、「精神力」(精神的苦痛や恐怖などに対する耐久力)、「知覚」(感覚的能力)、「魔法」(魔法に関係する能力)の5つがそれになります。
「スロット:3」は「スロット:2」に対する限定やさらに細かい事項です。
スロットは更に細かく(「スロット:4」や「スロット:5」など)設定することも可能です。
例:ビオ・サバール・ローレンラウシェンの場合
「心」
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スロット:1(最大修正値±5) | スロット:2(最大修正値±10) | スロット:3(最大修正±15) |
バカキャラ(−5) | 知恵(−5) | ||
知識(−10) | 種族知識(+15) | ||
<楽園>の知識(+10) | |||
精神力(+10) | 我慢強い(+10) | ||
食いしん坊(−15) | |||
オゥリンへの義務感(+15) | |||
猫恐怖症(−15) | |||
知覚(+10) | 反射神経(+10) | ||
気配察知(+5) | |||
魔法(0) |
メインスロットにサブスロットがぶら下がる形で書いていますが、必ずしもこういう形でなくて、独立した副項目があってもかまいません。
このルールでの「特徴」は上のように文章の形で書いて、その「特徴」による修正値を括弧書きで後ろに書きます。
この個人の修正は行為判定での際GMの定めた基準値に加減するものです。
判定に用いるのは、判定時のシチュエーションに当てはまる最も「近い」ところの数値です。
例えば、ビオの場合ですと……ビオには「バカキャラ」という大前提(スロット:1)がありますから、「心」に関する判定には必ずマイナス5の修正値がつきます。
その上で、知識系の判定をする場合(人物の名前を知っているか、など)には「知識(−10)」(スロット:2)の修正がありますので、結局ビオは知識系の判定には「基準値(レベル5ですと68)にマイナス15の修正を加えた値――53」で判定することになります。
ここでスロット:3を見てください。ビオには「種族知識(+15)」という特徴があります。これは、自分の種族に関する知識を持っている、ということです。
ですから、ビオが自分の種族に関する「知識」判定を行う場合は、68−5−10+15=68となり、目標値は68まで上がります。
このように、判定する内容によって細かく目標値が上下するのです。
不利な特徴に見えて、局面によっては有利になるもの、あるいはその逆という特徴も存在します。
たとえば「顔が知られている有名人」というのは、相手の人がそれをよく思っているか悪く思っているかでかなり反応に差が出るはずです。
その特徴がどのように働いたかを最終的に決めるのはGMの判断とします。
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