神官:(ふと気づいて)「あなた……何か『魔法物』をお持ちですか?」
ビオ:「お、おお」(股間から(笑)、『光の玉』を取り出す)
神官:(目を見開いて)「こ、これは……。……なぜあなたがこんなモノを……」
キュア:ひょっとしてビオさん犯罪人?
ビオ:「拾ったんだ、拾ったんだぞホントだぞ。……で、これが何か知っているのか?」
神官:「これは……もしや<竜玉>では」
ヴァンダイク:ドラゴンボ○ル?
GM:ふふ、絶対誰かが言うと思っていたさ。
リトナ:さっきの「オッス、オラ、ビオ!」は間違ってなかったんだね。
神官:「<竜玉>……あるいは<ヴリトラの卵>と呼ばれるものです」
キュア:<ヴリトラ>……。
リトナ:それはスマトラの親戚? ……スマトラって、須磨に住んでる虎だよね。
アリア:もちろん。
GM&ヴァンダイク:スマップトラップじゃないんだ……。
ビオ:「いや……拾ったモンだからなぁ……」
GM:神官はちょっと興奮ちょっと畏怖してるってかんじだ。
リトナ:それにしても……珍しいな、ビオさんがこんなに根気強く話をしてるなんて。
キュア:こんなにしゃべれたんだねぇ。
リトナ:いつもならそろそろキレてる頃なのに。
ビオ:キレる要素がねーし(笑)。……自分に関わることだしな。
リトナ:つーか……オレがそろそろ飽きてきた(笑)。
神官:「<竜玉>は混沌。純粋な『力』の結晶です。<竜玉>に喰われぬよう、お気をつけください。……強い力は、しばしば人の心を飲み込みます」
村人たちから許可をもらった一行は、村で一泊することにした。
そして、次の日──
ヴァンダイク:なんだ、何の事件もなしか。『西遊記』とかなら何かしら事件に巻き込まれるのに。
GM:実にスッキリとした目覚めであります。──キュア、朝起きたら顔洗う?
キュア:そりゃもちろん。
GM:鏡見る?
キュア:見るだろうねえ。
リトナ:驚いたことに角が5本に。
GM:増えてはないけど……少ぉーし大きくなってる気がする。
キュア:「……角が大きく……?」
ドモ・ルール:朝立ち?
一同:………………。
GM:スティールがあんな下品なことを……(涙)。
キュア:仮にスティールが元に戻ったら、バッサリ斬り捨ててしまいそうでコワイ。
GM:……何で元に戻るまで待たないといけないの? しかも指輪のせいだと分かっているのにスティールを斬るとはなんと不可解な。
キュア:なんとなく。……実は嫌いだとか。
リトナ:キュアはレプス隊の誰かに惚れてるんだよ。……ビオに。
ヴァンダイク:ビオさん赤いしね。角デカイしね。
キュア:確かにあの強さにはホレボレするけどね。
ドモ・ルール:ドモも朝起きたら鏡を見るが。
GM:ドモ(スティール)の方は何の変化もない。小さな角が2本、いつもどーり。
リトナ:キュアの角、むくんでるのかな?
ヴァンダイク:むっくん、出る。
キュア:ムックン……?
ヴァンダイク:ムササビむっくん。
リトナ:何だそれは。
ヴァンダイク:桜玉吉のマンガだよ。
キュア:角が大きくなる伝承とか、知らない?
GM:知らないねえ(ニヤリ)。
ビオ:(プレイヤーがトイレから戻ってきて)なんだ? どした?
GM:キュアの角が少し大きくなった。
ビオ:朝立ちか?
ドモ・ルール:ほら! ビオも「朝立ち」って言ったぞ!
GM:ドモとビオだと……何か違うんだよなぁ。
リトナ:そうそう、ドモが言うとホントに「品がないーッ!」って思える。
ドモ・ルール:それは単純にプレイヤーの個性の問題だろ?
GM:そしてそれが一番の問題だと思うんだけど(笑)。
ビオ:どうしようもねーじゃん。
GM:──てことで、キュアはもんもんと悩んでてください。
キュア:別に悩みはしないけど……こういうことってあるのかなぁ……。
アリア:(寝ぼけて)「キュア〜? どうしたのぉ〜?」(アリアとキュアは同室)
キュア:「やっと起きた? あーあ、ほら、髪グチャグチャ」
アリア:「んー……?」(半分寝てる)
キュア:「髪梳かしてあげるから、さっさと起きなさい」
出発の準備を整えた一行は、村を後にし西へ進む。
神官の話によると、更に西の方にもいくつかオゥリンの集落があるらしい。
ビオは沙枝と沙夜の手掛かりを求めて、レプス隊は<真なるアルカディア>を求めて、旅は続く……
ヴァンダイク:これだけしか取れなかったか……、と赤い液体をちゃぽんちゃぽんと。
ビオ:……そういうことをしないように、ラグランジェをあてがっておいたのに(ヴァンダイクは『ラーヴ中毒』)。
ヴァンダイク:人間が家畜の肉を食べるのと同じようなものだよ。……だがラグランジェを見つめるのに忙しかったから、オゥリンの『血』を集めたりはしていない。
ビオ:よかった。
ラグランジェ:よくない……。
やがて砂漠が途切れ、荒野となった。そしてその先にあったのは……
GM:塩湖、だね。でーっかい湖が、君たちの行く手を遮っている。対岸は見えない。まるでちょっとした海のようだ。
キュア:舟が必要ってこと?
GM:水は浅いよ。せいぜいくるぶしぐらいまでかな。そして湖面が空を映しているから、まるで空に浮いてるような感覚を覚えるね。
一同:おおー。
キュア:「空を飛んでるみたいだ……」
ヴァンダイク:大変だ、塩水だとビオが溶けてしまう。
ビオ:おいおい。
ヴァンダイク:ビオの塩ゆで……案外おいしいかもしれんぞ。
ビオ:俺はエビかよッ!
ヴァンダイク:うわ、『にんずるひょる』を踏んでしまった!
リトナ:塩湖に生息してたのか(笑)。
GM:では、塩湖をジャブジャブと進んでいくということで。
アリア:濡れたくないから、ふわふわ飛んでいこっと。
リトナ:オレ、キュアのリュックの中。
ヴァンダイク:ワシはどうしよう。濡れたくないのだが。
リトナ:飛べばいいじゃないか。なぜ翼を使わない(笑)。
濃い塩水に満たされた湖を渡っていくレプス04小隊。
黙々と進み……やがて前後左右、どちらを見ても水平線しか見えなくなった。
空の真ん中で静止しているような気分だ。
GM:ではここで視覚判定。
キュア:(コロコロ)ファンブル。
アリア:(コロコロ)02! クリティカル! 02!
GM:はいはい。──では、キュアは転んで塩水に顔を突っ込み……アリアは水平線を埋め尽くすようにしてやってくる、大軍の姿をはっきりととらえた。
ビオ:多いな、大軍と会うパターン。
GM:今度は何百万という数だけどね(笑)。
アリア:クリティカルしたから、どこの軍か分からない?
GM:<夕闇のメネトゥ>──つまりこの国の軍隊──つまり敵、だね。
キュア:それはシャレにならないんじゃ。……逃げた方がいいんだろうけど……どこに?
リトナ:待て待て。まずは『にんずるひょる』を何とかしないと。
キュア:……それはもういいから。
GM:さてどうしよう。
ヴァンダイク:潜る。
キュア:ムリ。
ヴァンダイク:ではみんな飛ぶんだ!
キュア:飛べるんだったらね。
ドモ・ルール:とりあえず顔を隠そう。キュアも隠しておけ。
GM:ふむ。……で?
アリア:「逃げよう!」
GM:回れ右して?
リトナ:90度の方向に、だろ。雪崩のときもそうだし。
迫りくる<メネトゥ>の大軍。逃げ場は……ない。
アリア:「──!!?」
突如。
アリア:「──来るッ!」
ゴ……ゴゴゴゴゴゴゴゴ……ッッ!!!
大地が、激しく揺れた。
「ようこそ、<欲望の館>へ」
「<卵>が孵った……」 「ここには全てがある」 「……なんか、幻滅〜……」 「これ以上、待てるかぁぁぁ!!!」 「アダルトすぎるぅぅ」 「あたしたちを信じて……待つのよ」 |