ACT8.0[越境]07

ビオ:「沙夜は行方不明なのか……」

神官:(ふと気づいて)「あなた……何か『魔法物』をお持ちですか?」

ビオ:「お、おお」(股間から(笑)、『光の玉』を取り出す)

神官:(目を見開いて)「こ、これは……。……なぜあなたがこんなモノを……」

キュア:ひょっとしてビオさん犯罪人?

ビオ:「拾ったんだ、拾ったんだぞホントだぞ。……で、これが何か知っているのか?」

神官:「これは……もしや<竜玉>では」

ヴァンダイク:ドラゴンボ○ル?

GM:ふふ、絶対誰かが言うと思っていたさ。

リトナ:さっきの「オッス、オラ、ビオ!」は間違ってなかったんだね。

神官:「<竜玉>……あるいは<ヴリトラの卵>と呼ばれるものです」

キュア:<ヴリトラ>……。

リトナ:それはスマトラの親戚? ……スマトラって、須磨に住んでる虎だよね。

アリア:もちろん。

GM&ヴァンダイク:スマップトラップじゃないんだ……。

ビオ:「いや……拾ったモンだからなぁ……」

GM:神官はちょっと興奮ちょっと畏怖してるってかんじだ。

リトナ:それにしても……珍しいな、ビオさんがこんなに根気強く話をしてるなんて。

キュア:こんなにしゃべれたんだねぇ。

リトナ:いつもならそろそろキレてる頃なのに。

ビオ:キレる要素がねーし(笑)。……自分に関わることだしな。

リトナ:つーか……オレがそろそろ飽きてきた(笑)。

神官:「<竜玉>は混沌。純粋な『力』の結晶です。<竜玉>に喰われぬよう、お気をつけください。……強い力は、しばしば人の心を飲み込みます」

 村人たちから許可をもらった一行は、村で一泊することにした。

 そして、次の日──
 

ヴァンダイク:なんだ、何の事件もなしか。『西遊記』とかなら何かしら事件に巻き込まれるのに。

GM:実にスッキリとした目覚めであります。──キュア、朝起きたら顔洗う?

キュア:そりゃもちろん。

GM:鏡見る?

キュア:見るだろうねえ。

リトナ:驚いたことに角が5本に。

GM:増えてはないけど……少ぉーし大きくなってる気がする。

キュア:「……角が大きく……?」

ドモ・ルール:朝立ち?

一同:………………。

GM:スティールがあんな下品なことを……(涙)。

キュア:仮にスティールが元に戻ったら、バッサリ斬り捨ててしまいそうでコワイ。

GM:……何で元に戻るまで待たないといけないの? しかも指輪のせいだと分かっているのにスティールを斬るとはなんと不可解な。

キュア:なんとなく。……実は嫌いだとか。

リトナ:キュアはレプス隊の誰かに惚れてるんだよ。……ビオに。

ヴァンダイク:ビオさん赤いしね。角デカイしね。

キュア:確かにあの強さにはホレボレするけどね。

ドモ・ルール:ドモも朝起きたら鏡を見るが。

GM:ドモ(スティール)の方は何の変化もない。小さな角が2本、いつもどーり。

リトナ:キュアの角、むくんでるのかな?

ヴァンダイク:むっくん、出る。

キュア:ムックン……?

ヴァンダイク:ムササビむっくん。

リトナ:何だそれは。

ヴァンダイク:桜玉吉のマンガだよ。

キュア:角が大きくなる伝承とか、知らない?

GM:知らないねえ(ニヤリ)。

ビオ:(プレイヤーがトイレから戻ってきて)なんだ? どした?

GM:キュアの角が少し大きくなった。

ビオ:朝立ちか?

ドモ・ルール:ほら! ビオも「朝立ち」って言ったぞ!

GM:ドモとビオだと……何か違うんだよなぁ。

リトナ:そうそう、ドモが言うとホントに「品がないーッ!」って思える。

ドモ・ルール:それは単純にプレイヤーの個性の問題だろ?

GM:そしてそれが一番の問題だと思うんだけど(笑)。

ビオ:どうしようもねーじゃん。

GM:──てことで、キュアはもんもんと悩んでてください。

キュア:別に悩みはしないけど……こういうことってあるのかなぁ……。

アリア:(寝ぼけて)「キュア〜? どうしたのぉ〜?」(アリアとキュアは同室)

キュア:「やっと起きた? あーあ、ほら、髪グチャグチャ」

アリア:「んー……?」(半分寝てる)

キュア:「髪梳かしてあげるから、さっさと起きなさい」

アリア:「では、しゅっぱーつ!」
 

 出発の準備を整えた一行は、村を後にし西へ進む。

 神官の話によると、更に西の方にもいくつかオゥリンの集落があるらしい。

 ビオは沙枝と沙夜の手掛かりを求めて、レプス隊は<真なるアルカディア>を求めて、旅は続く……
 

ヴァンダイク:これだけしか取れなかったか……、と赤い液体をちゃぽんちゃぽんと。

ビオ:……そういうことをしないように、ラグランジェをあてがっておいたのに(ヴァンダイクは『ラーヴ中毒』)

ヴァンダイク:人間が家畜の肉を食べるのと同じようなものだよ。……だがラグランジェを見つめるのに忙しかったから、オゥリンの『血』を集めたりはしていない。

ビオ:よかった。

ラグランジェ:よくない……。
 

 やがて砂漠が途切れ、荒野となった。そしてその先にあったのは……
 

GM:塩湖、だね。でーっかい湖が、君たちの行く手を遮っている。対岸は見えない。まるでちょっとした海のようだ。

キュア:舟が必要ってこと?

GM:水は浅いよ。せいぜいくるぶしぐらいまでかな。そして湖面が空を映しているから、まるで空に浮いてるような感覚を覚えるね。

一同:おおー。

キュア:「空を飛んでるみたいだ……」

ヴァンダイク:大変だ、塩水だとビオが溶けてしまう。

ビオ:おいおい。

ヴァンダイク:ビオの塩ゆで……案外おいしいかもしれんぞ。

ビオ:俺はエビかよッ!

ヴァンダイク:うわ、『にんずるひょる』を踏んでしまった!

リトナ:塩湖に生息してたのか(笑)。

GM:では、塩湖をジャブジャブと進んでいくということで。

アリア:濡れたくないから、ふわふわ飛んでいこっと。

リトナ:オレ、キュアのリュックの中。

ヴァンダイク:ワシはどうしよう。濡れたくないのだが。

リトナ:飛べばいいじゃないか。なぜ翼を使わない(笑)。
 

 濃い塩水に満たされた湖を渡っていくレプス04小隊。

 黙々と進み……やがて前後左右、どちらを見ても水平線しか見えなくなった。

 空の真ん中で静止しているような気分だ。
 
 

GM:ではここで視覚判定。

キュア:(コロコロ)ファンブル。

アリア:(コロコロ)02! クリティカル! 02!

GM:はいはい。──では、キュアは転んで塩水に顔を突っ込み……アリアは水平線を埋め尽くすようにしてやってくる、大軍の姿をはっきりととらえた。

ビオ:多いな、大軍と会うパターン。

GM:今度は何百万という数だけどね(笑)。

アリア:クリティカルしたから、どこの軍か分からない?

GM:<夕闇のメネトゥ>──つまりこの国の軍隊──つまり敵、だね。

キュア:それはシャレにならないんじゃ。……逃げた方がいいんだろうけど……どこに?

リトナ:待て待て。まずは『にんずるひょる』を何とかしないと。

キュア:……それはもういいから。

GM:さてどうしよう。

ヴァンダイク:潜る。

キュア:ムリ。

ヴァンダイク:ではみんな飛ぶんだ!

キュア:飛べるんだったらね。

ドモ・ルール:とりあえず顔を隠そう。キュアも隠しておけ。

GM:ふむ。……で?

アリア:「逃げよう!」

GM:回れ右して?

リトナ:90度の方向に、だろ。雪崩のときもそうだし。
 

 迫りくる<メネトゥ>の大軍。逃げ場は……ない。
 

アリア:──!!?
 

 突如。
 

アリア:「──来るッ!」
 

 ゴ……ゴゴゴゴゴゴゴゴ……ッッ!!!
 

 大地が、激しく揺れた。

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「ようこそ、<欲望の館>へ」
「<卵>が孵った……」
「ここには全てがある」
「……なんか、幻滅〜……」
「これ以上、待てるかぁぁぁ!!!」
「アダルトすぎるぅぅ」
「あたしたちを信じて……待つのよ」



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