ACT3.0[かえるべきばしょ] 02

 オゴーレ教会──

ネム:「シュリねーちゃんに、『うーん、おっとな〜!』って言われたよ」

エミリー:「??? 何のこっちゃシュリー!」
 

 仕方がないので、自ら砦におもむくことにしたエミリー。

 途中通った中央噴水広場で、レイチェルに声をかけられる。
 

レイチェル:「どうした」

シュリ:あ、自分から行動できるんだ……。

レイチェル:私を何だと思ってる。

シュリ:いや、命令がないと動けないのかなーって。

エミリー:「うちの三バカ見なかったですか?」

ユリア:うちのサンバ・カーニバル見なかった?

GM:違うだろ。

レイチェル:「いや、見てない」

エミリー:「やっぱり……。──実は教会が泥棒に入られて子供が行方不明に」

レイチェル:教会へ走る。

GM:あ、走るんだ。

レイチェル:ダメなのか?

GM:いや、てっきり車輪が出るモノかと。

シュリ:あたし、飛ぶかと思ってた。

ユリア:スケート靴で、足元を凍らせながら進むとか?

レイチェル:ローラーブレードみたいなのでいい……。
 

 てなワケで、レイチェルは教会へ。
 

エミリー:じゃあそちらは任せて、わたしは砦へ向かいます。

 自警団の砦──

エミリー:「おらー、起きろーシアー! ごすぅ!

GM:何をするかね。

シュリ:今、あたしの他に誰がいるの?

GM:シアカーキスリーアイ。この3人は砦で寝泊まりしてるからね。

エミリー:まさかカーキとシアは同じ部屋で……。

GM:ンなワケないやーね。

エミリー:なーんだ、ちぇ。

シュリ:「──で?」

エミリー:「子供が泥棒に入って、泥棒が誘拐されたのー!」

シュリ:(さらっと聞き流して)「起きたの何時?」

エミリー:「5時半」

シュリ:「じゃあ事件発覚はその5分後ぐらいでいいの?」

エミリー:「そう、ね……」

シュリ:「顔も洗わず子供起こしにいったのね……。──昨日寝たのは何時?」

エミリー:「11時です」

シュリ:「具体的に盗られたモノは?」

エミリー:「肉と野菜と──ってこれじゃ子供と変わらない……」

レイチェル:子供は肉に含んでしまってるのか……恐ろしい。

エミリー:いや、そーではなくて……。

シュリ:「何か怪しい形跡とかあった?」

エミリー:「キッチンのガラスが割られていた、かな……」

シュリ:「被害項目ガラス、と……。──ちょっと口開けて」

エミリー:「??? (口を開けて)あああ……」

シュリ:(覗き込んで)「はい、それじゃ捜査員出しときますねー」

エミリー:「なんでやー!!!」

シュリ:「捜査員出しますから、受付でお待ちください」(←あるのか、受付……)

ユリア:エミリーが捜査員だったりして(笑)。

エミリー:受付で待ってたら、捜査道具を渡されるのね……。

GM:じゃ、そういうことで。がんばれ、エミリー。

エミリー:なんでじゃ〜! シアの首ねっこつかんで、引きずっていきます。

GM:ああ、ますます言動がクレリア化していってるような……。

ユリア:宗教関係者はそうなるんだね。

GM:それから、勝手にシアを連れていかないよーに。
 

 そこへ、ユリアがやってくる。
 

ユリア:(肉と野菜をムシャムシャ食べながら)「おはよーございまーすぅ!」

エミリー:「犯人は貴様かー! それはうちの食料ー!」

ユリア:「違います」

エミリー:孤児だからどこか行くアテもないだろうし……。友達も……友達ぐらいはいますよね……。

GM:そりゃ、いるだろう。

エミリー:「とにかく、教会へ帰ります。──シュリ、ユリア、行きますよ!」

ユリア:「あう〜、まだゴハン食べ終わってないですぅ〜」(歩きながらモグモグ食べてる)

GM:お行儀悪いぞ。

エミリー:首に縄かけてでも連れていきますッ!

シュリ:そこまでしなくても、ついていくってば。

 オゴーレ教会──

シュリ:「レイチェル、来てたの」

レイチェル:(うなずく)

エミリー:「足跡チェーック! ──ってそういうのは最初にやれー!」(←ひとりボケツッコミ)

ユリア:「子供の足跡がいっぱいですね(笑)」

エミリー:「(三バカの)ベッドが使われた形跡は?」

一同:ベッドが使われた形跡ィ?

エミリー:いや、そういういやらしいのじゃなくて……。

GM:分かってる。──さっきも言ったけど、寝付いたのは確認しているし、シーツがくしゃくしゃになってる。

シュリ:ひとりひとり絞め落としてるんだから、トーゼンよね。

エミリー:違うのに〜!

一同:どーだか……。

エミリー:「わたし眠りが深いから、何も気づかなかったんですよね……。──シルヴァ様、何か気づきませんでした?」

シルヴァ:「いや、昨日は久しぶりにぐっすり寝たからねぇ……」

エミリー:(小声で)「ちっ、年寄りのくせに……」

シュリ:じゃ、現場検証してみますか……。ガラスは、大きく割られてる? それとも、小さく割って鍵を開けてる?

GM:窓は小さく割られているね。

シュリ:「事故か……」

一同:何でだー!(笑)

GM:あからさまに石が落ちているのに。

ユリア:「こんな小さな穴から入ったってことは……犯人は小人さんでうか?」

エミリー:何でそうなるのよ……。

シュリ:「石を使ってるってことは、プロの手口じゃないわね……」

エミリー:最近、この街で泥棒の被害にあったって話は?

GM:泥棒はないねぇ。教会で秘密裏に殺人が行われてるぐらいだ(笑)。

エミリー:そ……そそそそそ、そんなことはないですよ、はい。

シュリ:「キッチンを最後に使ったのは何時?」

エミリー:「えーと……夜ごはんの後片付けして、だから……9時半ですね。でも夜中に水飲みぐらいには来たかもしれないけど……でもそのときさらわれたのなら、物音ぐらい立てるだろうし……」

シュリ:子供たちは、個室じゃないよね?

GM:3〜4人部屋だね。行方不明のボッツ・ヤオ・キリーは4人部屋を3人で使っていた。

シュリ:一部屋まるごと──ということは犯人は部屋に恨みを持つ者……。

ユリア:あるいは、第4の住人がいた、とか……。

エミリー:いるかー! どげしぃッ!(蹴り)

シュリ:あと、現場から分かることってなんだろう……。

エミリー:子供部屋から出入りした形跡は?

GM:ないよ。

ユリア:子供が逃げないように鉄格子張りだから、そのへんはバッチリ!

エミリー:ちがーうッ!

シュリ:「──これ以上分かることがないなら、次は聞き込みね」

一同:「おう!」



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