アリア:近寄るよ。ゆっくり。
キュア:じゃあそれに合わせて、かばうように。
リトナ:かばうように? 相変わらずかばってんだ。
GM:何でそんなにかばってるの?
キュア:なんでだろ? 自分の立場を守るためかな?
アリア:てなづけてしまったんだよ、きっと。
GM:何をした、一体(笑)。
アリア:何もしてないもん。
ビオ:もっと強い敵に会うのを待ってるんだな。
キュア:へ?
ビオ:もっと強い敵に会ったら、そっちに寝返るつもりなんだな。
キュア:とりあえず街か村に着かないことには、ここがどこかも分からないし。リトナにはバレてるみたいだから、それまでは仲間であるそ──あ、いや──
GM:仲間であるそぶりをしてるんだね、OKOK、それでこそプレイヤーEだ。
一同:(苦笑)
リトナ:じゃあオレがするべきは、それを黙っているそぶりを見せることだね。
キュア:そしていつの間にかみんなにバレている、と。
ヴァンダイク:「……ラグランジェ、なのか?」
ラグランジェ:「……はい……」
キュア:知り合い?
ヴァンダイク:いろいろと思うところが……というかモンモンとするところがあるが……。
ビオ:モンモンかよ(笑)。
ヴァンダイク:何も言えないであろうな。恋してたときも別にモーションかけたわけでもないし。ただ見つめていただけで、もじもじしてたから……。
ビオ:あー、イヤだイヤだイヤだ〜!(笑)
キュア:……純情ジジイの片思い……。
ヴァンダイク:なぜそんな趣味の悪い鎧を、とか聞いてみたいがやめておこう。
キュア:で、アリアは狙われる心当たりがあるのね?
アリア:ま、ちょっとワケアリでね。
キュア:理由までは話してもらえないか……。
GM:(コロコロ)あ、ラグランジェ気絶しちゃった。……ふらっと倒れて、このままではヴァンダイクの胸の中に(笑)。
アリア:「手当、する?」
GM:「いや、わしのもんじゃ」とワケの分からないことを。
ヴァンダイク:どこかへ運んでいってしまうのだね。
ビオ&キュア:医者はどこだー!
GM:わしが医者じゃー! とか。
ヴァンダイク:本格的にお医者さんごっこを始めてしまうのだね。
ビオ:ごっこなのか! 相手はマジケガしてるのに。
アリア:お注射しましょーねー。
キュア:ありがちな……。──で、治療していいの?
アリア:助けてあげなさい。何だか大事な人みたいだから(←えらそう)。
キュア:じゃ、治療しまーす。(コロコロ)普通に成功。
GM:……キュア、性格軽くなったね。
キュア:軽くならざるをえないっていうか……。
GM:ふむ、じゃ、ケガは治って血は止まったみたいだよ。
アリア:あとは気がつくのを待てばいっか。……それじゃ、今日はこのままここで野営をしよう。
リトナ:ケガしてるってことは体温高いよね? 猫は温かいところが好きだから、今夜はラグランジェと一緒にいよう。
キュア:ケガ人の上に乗るのは感心しないけど?
リトナ:大丈夫。
アリア:「あたしたちは普通に野営するから……あなたは、傍にいてあげなさい」
ヴァンダイク:「うむ」
ビオ:むーん……(笑)。
アリア:だって大事な人なんでしょ? ……野営って、テント?
リトナ:いや、上をちょっと覆うぐらいじゃないかな。
アリア:じゃあその一番奥にラグランジェを寝かせて、その横にヴァンダイクを付き添わせて……残りは少し離れたところでたき火を囲んでおこう。
リトナ:オレは?
アリア:止めはしないけど、できるならたき火の傍にいなさい。
リトナ:素直に従おう。その代わり、ヒザの上ね。
アリア:いいよ。
GM:リトナは何だか懐かしいかんじがしながら、アリアのヒザの上でうとうとしてるワケだ。
夜の闇が深くなっていく。時が流れ、朝が来る。
リトナ:(ラジオ体操第2を口ずさむ)
アリア:ラグランジェ君は起きた?
GM:目を覚ましたよ。
アリア:気分はどう?
ラグランジェ:お尻が痛いです。
キュア:お尻が……? ──って、もう?
ヴァンダイク:一体いつの間に。わしは『うけ』なのに(笑)。
キュア:武装解除はしてるんでしょ?
ビオ:そりゃそうだろうな。
GM:ちぇ。
リトナ:そして武装解除と一緒に服装解除までされてたんだね。……額の傷とか、魔法で治る?
GM:治るよ。しばらくはうっすら跡が残るかもしれないけど。
アリア:「で……何で襲ったのかな? 誰に頼まれたのかな?」
ラグランジェ:「………………」
キュア:「オゥリンなの?」
ラグランジェ:(首を横に振る)
ビオ:「『血』が出たじゃねーか!」
リトナ:ちがってたじゃないか!
キュア:……何が?
リトナ:いや……知らない(笑)。
ビオ:(ヴァンダイクに)「オゥリンじゃないのか?」
ヴァンダイク:「この子は『メーヴェ(魔族)』だ」
ビオ:「『血』が出たじゃねーか」
ヴァンダイク:「そういう子なのだ。そういう子も……いるのだ」
キュア:そんなの、聞いたことがない。
GM:そりゃそうだろうねぇ。
アリア:「これから、どうするの?」
ラグランジェ:「どうしよう……」
アリア:「どう、したいの?」
ラグランジェ:「僕は……ついていきたい。あなたに」
アリア:「悪いけど、次襲ってきたら手加減できないからね」
ビオ:「つーかお前、食料持ってるのか食料」
一同大笑い。
リトナ:確かにそこが一番大事かも。
ビオ:言っとくが俺のはやれんぞ。
リトナ(猫型):(両手でネコ缶を持って)これじゃダメ?
アリア:か、かわいい〜(はにゃーん)。
キュア:ここはぜひイラスト化してね。
アリア:「ついて、くる?」
ラグランジェ:(うなずく)
キュア:(アリアに)「確認だけど。アナタを襲ってきたようだけど、いいの?」
アリア:「だいじょーぶよ、もう目が襲ってこないって言ってるもん」
キュア:「それなら……いいけど。異存はないけど」
ヴァンダイク:武器は返してよいのか?
アリア:いいよ。
キュア:返しちゃうの?
アリア:だいじょーぶよ。
キュア:……よくそこまで信用できるわね。
アリア:「じゃ、出発しよーか!」
アリア:(コロコロ)6。
GM:じゃあ、3日が過ぎた。
リトナ:うわ、もう食料なくなった(笑)。補給がいるんだけど。
アリア:困ったねー……。
ヴァンダイク:人数がひとり増えたのだが。
GM:ラグランジェは自分の分は持ってるよ。
ヴァンダイク&リトナ:あーよかった……。
GM:で、赤茶けた平原に出た。
キュア:どこも変わらないわね……。
GM:どうやら大規模な戦闘があったらしくって、死体が累々と転がっている。
キュア:ひょっとして……この間通り抜けていった<帝国>の連中とか?
GM:チェックするなら、サイコロを振るのだ。
ヴァンダイク:(コロコロ)動揺してるのか、失敗しておる。
キュア:(コロコロ)普通に成功。
GM:<帝国>の兵士の死体ももちろんあるんだけど、それ以上の数の<連合国軍>の死体がある。どうやら<帝国軍>の圧勝だったようだね。
キュア:こんなところに前線なんてあったっけ……? ……てゆーか、現在位置が分からないんだった。
GM:そしてそんな戦場跡を進む馬車が数台。<帝国>の補給部隊だよ。
リトナ:やった!