ACT6.0[約束]02

キュア:アリアはどうする? 近寄る? 近寄らない?

アリア:近寄るよ。ゆっくり。

キュア:じゃあそれに合わせて、かばうように。

リトナ:かばうように? 相変わらずかばってんだ。

GM:何でそんなにかばってるの?

キュア:なんでだろ? 自分の立場を守るためかな?

アリア:てなづけてしまったんだよ、きっと。

GM:何をした、一体(笑)。

アリア:何もしてないもん。

ビオ:もっと強い敵に会うのを待ってるんだな。

キュア:へ?

ビオ:もっと強い敵に会ったら、そっちに寝返るつもりなんだな。

キュア:とりあえず街か村に着かないことには、ここがどこかも分からないし。リトナにはバレてるみたいだから、それまでは仲間である──あ、いや──

GM:仲間であるそぶりをしてるんだね、OKOK、それでこそプレイヤーEだ。

一同:(苦笑)

リトナ:じゃあオレがするべきは、それを黙っているそぶりを見せることだね。

キュア:そしていつの間にかみんなにバレている、と。

ヴァンダイク:「……ラグランジェ、なのか?」

ラグランジェ「……はい……」

キュア:知り合い?

ヴァンダイク:いろいろと思うところが……というかモンモンとするところがあるが……。

ビオ:モンモンかよ(笑)。

ヴァンダイク:何も言えないであろうな。恋してたときも別にモーションかけたわけでもないし。ただ見つめていただけで、もじもじしてたから……。

ビオ:あー、イヤだイヤだイヤだ〜!(笑)

キュア:……純情ジジイの片思い……。

ヴァンダイク:なぜそんな趣味の悪い鎧を、とか聞いてみたいがやめておこう。

キュア:で、アリアは狙われる心当たりがあるのね?

アリア:ま、ちょっとワケアリでね。

キュア:理由までは話してもらえないか……。

GM:(コロコロ)あ、ラグランジェ気絶しちゃった。……ふらっと倒れて、このままではヴァンダイクの胸の中に(笑)。

アリア:「手当、する?」

GM:「いや、わしのもんじゃ」とワケの分からないことを。

ヴァンダイク:どこかへ運んでいってしまうのだね。

ビオ&キュア:医者はどこだー!

GM:わしが医者じゃー! とか。

ヴァンダイク:本格的にお医者さんごっこを始めてしまうのだね。

ビオ:ごっこなのか! 相手はマジケガしてるのに。

アリア:お注射しましょーねー。

キュア:ありがちな……。──で、治療していいの?

アリア:助けてあげなさい。何だか大事な人みたいだから(←えらそう)。

キュア:じゃ、治療しまーす。(コロコロ)普通に成功。

GM:……キュア、性格軽くなったね。

キュア:軽くならざるをえないっていうか……。

GM:ふむ、じゃ、ケガは治って血は止まったみたいだよ。

アリア:あとは気がつくのを待てばいっか。……それじゃ、今日はこのままここで野営をしよう。

リトナ:ケガしてるってことは体温高いよね? 猫は温かいところが好きだから、今夜はラグランジェと一緒にいよう。

キュア:ケガ人の上に乗るのは感心しないけど?

リトナ:大丈夫。

アリア:「あたしたちは普通に野営するから……あなたは、傍にいてあげなさい」

ヴァンダイク:「うむ」

ビオ:むーん……(笑)。

アリア:だって大事な人なんでしょ? ……野営って、テント?

リトナ:いや、上をちょっと覆うぐらいじゃないかな。

アリア:じゃあその一番奥にラグランジェを寝かせて、その横にヴァンダイクを付き添わせて……残りは少し離れたところでたき火を囲んでおこう。

リトナ:オレは?

アリア:止めはしないけど、できるならたき火の傍にいなさい。

リトナ:素直に従おう。その代わり、ヒザの上ね。

アリア:いいよ。

GM:リトナは何だか懐かしいかんじがしながら、アリアのヒザの上でうとうとしてるワケだ。
 

 夜の闇が深くなっていく。時が流れ、朝が来る。

GM:では朝になった。

リトナ:(ラジオ体操第2を口ずさむ)

アリア:ラグランジェ君は起きた?

GM:目を覚ましたよ。

アリア:気分はどう?

ラグランジェ:お尻が痛いです。

キュア:お尻が……? ──って、もう?

ヴァンダイク:一体いつの間に。わしは『うけ』なのに(笑)。

キュア:武装解除はしてるんでしょ?

ビオ:そりゃそうだろうな。

GM:ちぇ。

リトナ:そして武装解除と一緒に服装解除までされてたんだね。……額の傷とか、魔法で治る?

GM:治るよ。しばらくはうっすら跡が残るかもしれないけど。

アリア:「で……何で襲ったのかな? 誰に頼まれたのかな?」

ラグランジェ:「………………」

キュア:「オゥリンなの?」

ラグランジェ:(首を横に振る)

ビオ:「『血』が出たじゃねーか!」

リトナ:ちがってたじゃないか!

キュア:……何が?

リトナ:いや……知らない(笑)。

ビオ:(ヴァンダイクに)「オゥリンじゃないのか?」

ヴァンダイク:「この子は『メーヴェ(魔族)』だ」

ビオ:「『血』が出たじゃねーか」

ヴァンダイク:「そういう子なのだ。そういう子も……いるのだ」

キュア:そんなの、聞いたことがない。

GM:そりゃそうだろうねぇ。

アリア:「これから、どうするの?」

ラグランジェ:「どうしよう……」

アリア:「どう、したいの?」

ラグランジェ:「僕は……ついていきたい。あなたに」

アリア:「悪いけど、次襲ってきたら手加減できないからね」

ビオ:「つーかお前、食料持ってるのか食料」
 

 一同大笑い。
 

リトナ:確かにそこが一番大事かも。

ビオ:言っとくが俺のはやれんぞ。

リトナ(猫型):(両手でネコ缶を持って)これじゃダメ?

アリア:か、かわいい〜(はにゃーん)。

キュア:ここはぜひイラスト化してね。

アリア:「ついて、くる?」

ラグランジェ:(うなずく)

キュア:(アリアに)「確認だけど。アナタを襲ってきたようだけど、いいの?」

アリア:「だいじょーぶよ、もう目が襲ってこないって言ってるもん」

キュア:「それなら……いいけど。異存はないけど」

ヴァンダイク:武器は返してよいのか?

アリア:いいよ。

キュア:返しちゃうの?

アリア:だいじょーぶよ。

キュア:……よくそこまで信用できるわね。

アリア:「じゃ、出発しよーか!」

GM:誰かダイス1個振ってくれる?

アリア:(コロコロ)6。

GM:じゃあ、3日が過ぎた。

リトナ:うわ、もう食料なくなった(笑)。補給がいるんだけど。

アリア:困ったねー……。

ヴァンダイク:人数がひとり増えたのだが。

GM:ラグランジェは自分の分は持ってるよ。

ヴァンダイク&リトナ:あーよかった……。

GM:で、赤茶けた平原に出た。

キュア:どこも変わらないわね……。

GM:どうやら大規模な戦闘があったらしくって、死体が累々と転がっている。

キュア:ひょっとして……この間通り抜けていった<帝国>の連中とか?

GM:チェックするなら、サイコロを振るのだ。

ヴァンダイク:(コロコロ)動揺してるのか、失敗しておる。

キュア:(コロコロ)普通に成功。

GM:<帝国>の兵士の死体ももちろんあるんだけど、それ以上の数の<連合国軍>の死体がある。どうやら<帝国軍>の圧勝だったようだね。

キュア:こんなところに前線なんてあったっけ……? ……てゆーか、現在位置が分からないんだった。

GM:そしてそんな戦場跡を進む馬車が数台。<帝国>の補給部隊だよ。

リトナ:やった!



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