GM:ムリです。
キュア:巨人の腕を振りほどこうとしても……ムリ?
GM:よほどの成功値を振らないとムリですなぁ。
リトナ:ドモさんなら、最悪指輪だけ回収すればいいよね。
キュア:ぐ……。
GM:食べられたら終わりだけど。
リトナ:あ、そうか。「ドモさーん、逃げろー!」
ヴァンダイク:なぜ超人心臓に切り換えなーい!
ビオ:そっち(地下空洞)に飛び込んでいってもいいんだが……
キュア:さすがに8体相手じゃムリよね……。
リトナ:ムリよね……って、じゃあ、あきらめるんだ(笑)。
キュア:プレイヤー自身がすでに見捨てはじめているというのは、どうしたもんだろうね(←お前ね……)。
GM:珍しく大ピンチだねー……(ちょっとうれしいGM)。
ビオ:ええい、もういってやるぜー!!!
巨人に向かってダイブするビオ・サバール!
ヴァンダイク:そして咄嗟に手にしているモノで自分をかばう巨人(笑)。
キュア:そしたら私串刺しだってば〜!
ビオ:(コロコロ)普通に成功。ハルバートに全体重をかけて巨人の頭を刺し貫く。
GM:それはたまらんなぁ……。頭が吹き飛んだ巨人は、ものすごい音をたてて倒れた。
キュア:(判定して)身体のあちこちをぶつけたけど、何とか腕から逃げられたぁ……。
ビオ:(ハルバートを乱暴に引き抜き)「よっしゃァ!」
リトナ:さ、今度はここから逃げよう。
キュア:でも相手は7体もいるのよ?
ビオ:巨人の子供を人質に取ればいい(笑)。
リトナ:それで怒り狂ったら、いよいよ手がつけられないよ? ──GM、どこか逃げられそうな場所はない?
GM:判定してみてくれる? 失敗したら、猫にしか通れないような道とか見つかるから。
リトナ:更にファンブルすると、みんなもそこへ殺到するとかね……。(コロコロ)暗視は普通に成功してる。どこか隠れられそうな穴とかある?
GM:穴というか……石化した木が乱立しているその間を、抜けていけそうだね。奥に──暗い方に進むことになるけど。
リトナ:「みんな、こっちだ!」
アリア:「いこう!」
リトナの先導で走り始める一行。
GM:真っ暗なんだけど、どうやってリトナ──とアリア──の後を追うの?
ビオ:上に穴が開いてるのに暗いのか?
リトナ:地下空洞の大きさに比べたら、小さなものなんだよ。人ひとりが落ちたぐらいの穴だしね。
GM:そういうこと。
アリア:あたしが指先に明かりを灯して、走る方向を指示するから。みんな、ついてきてね。
GM:足元暗いけどね。
アリア:転ぶかどうかは運ってことで。あたしは飛べるし。
ヴァンダイク:ワシも飛べるな。
リトナ:オレ、アリアの肩の上。
ビオ:俺は……お、そうだ、『プロローグ』で拾った魔力の玉を取り出そう。確かあれはぼんやり光っていたはずだ。
GM:なるほど。それで足元は照らせることにしよう。
キュア:てことは……問題なのは私だけ?(笑)
GM:そうだね。
キュア:<閃光>で巨人の目をくらませる! 「烈光よ、闇を切り裂け!」
強烈な光が、闇を白く染めた。
ヴァンダイク:自爆したか……。壮絶な最期だったな……。
キュア:勝手に殺すなー!
リトナ:<閃光>を使ったか。ならオレは、記憶判定しておこうかな。
キュア:え?
リトナ:ドモさんは確か<閃光>は使えなかったはずだ……(ドモ・ルールは、キュアの能力の中では<治癒>しか使えない)。……ドモさんじゃない?
キュア:さあ私も逃げないと──ってもうみんなあんな先まで逃げてるし。
目がくらまなかった巨人2体との追いかけっこが始まった。
キュア:敏捷力にはちょっと自信があるわよ。(コロコロ)「追いつかれるかどうか」判定はクリティカルで成功! 「転ぶかどうか」判定にも成功してる。
GM:(コロコロ)巨人は1体ファンブル(笑)。これは転んだな。
アリア:「みんなついてきてるかな?」
リトナ:「後ろ見えないから何とも……」
GM:リトナは、先の方にぼんやりと光が見える。どうやら出口のようだね。
リトナ:「アリア、あっちだ! 右の方!」
アリア:「うん!」
GM:近づいてみると、かなり大きな穴だね。スロープになってて、地上に出られるようになってる。
リトナ:巨人たちの出入り口だね。
GM:そういうこと。──とまあ、そういうワケで、君たちは何とか脱出し、<虚ろの森>を後にした。
アリア:なるほど……。今回は食料を求めていくキャンペーンなのね……。
ビオ:巨人の肉を食うか(笑)。
GM:で──ちょっと聴覚判定してくれる?
リトナ:(コロコロ)激しく成功。
GM:後ろの方から、たーっくさんの馬が走ってくる音がする。
アリア:振り向く(判定に成功した)。
リトナ:リュックから顔を出す。
GM:<帝国軍>の旗をかかげた騎馬隊が、どどどどーっと走ってくる。──で、どどどどーっと君たちを追い抜いていく。
アリア:追い抜かれるだけ?
GM:うん。
リトナ:キュアはいつものようにみんなと少し距離をおいて歩いてるの?
キュア:そう……かな。
リトナ:じゃあ、こそっと聞こう。「お前は何者だ?」
キュア:「え?」
リトナ:「ドモ・ルールの人格は消えてしまったのか?」
キュア:「な、何を言ってるのかさっぱりなのだが……」
リトナ:「まあいい。……お前は誰だ?」
キュア:「私の名前は……キュア。キュア・アルトエッセンだ」
リトナ:「<凍結>の魔法、使えるか?」
キュア:「いや?」
リトナ:「そっかー……やっぱドモさんじゃないのかー……」
キュア:「だったら……何?」
リトナ:「いや……ただそうなんだなーって思っただけだけど……──変な気は起こさない方がいいよ?」
キュア:「……言われなくても分かってる……」
ヴァンダイク:「では、今夜はここで休むことにしよう」
ビオ:「めしめし〜♪」
GM:野営の準備をするんだね。──アリアは何してる?
アリア:お手伝い。
GM:巨人の干し肉切ったり?
アリア:あたし、料理にはかなりマイナス修正つけたんだけど。
リトナ:オレも、料理に関しては全然考えてなかったな。
キュア:私も、料理はできない。
GM:そんなヤツばっかりかい……。
アリア:やる! がんばって干し肉切るよ。……かなり不格好だけど……。
ビオ:口に入ればどんなのでも同じだ。
GM:んで──誰か、周りに注意を払ってるって人、いる?
キュア:はい。
GM:いつもビクビクオドオドしているのだな(笑)。では、アリアの背後──と言ってもすぐ後ろじゃなくて、ちょっと高い位置にある岩場からなんだけど──に人の気配が。
キュア:それは……アリアの方に駆け寄って、アリアの背後をかばうように立ってから、そちらの方に目を向ける。
GM:(相変わらず一度に宣言する行動数の多いヤツだな……(苦笑))
リトナ:一応警戒して、キュアの後についていこう。
GM:アリアをかばうんだね。そーすると、君に向かって氷のナイフが飛んでくる。
キュア:うはぁ!? よけたらアリアに当たりそうだから……
リトナ:刺され!
キュア:それは勘弁、スライサーを盾のようにしてはじくことはできない?
GM:んー……、修正をマイナス30あげよう。
キュア:(コロコロ)それでも成功してる! はじいたよ。
GM:(ちっ……)では岩場からバッと黒い影が飛び出して、キュアの背後──アリアの正面に着地する。全身を覆う黒い鎧に黒い仮面。鎧の縁は赤く彩られている。
アリア:「キュア、ありがとッ」
GM:それでこそ私のペットよ、と。
キュア:ペットだったんだ……(笑)。
ヴァンダイク:角あるしね。牛だね、牛。
GM:ホルスタイン女?
リトナ:シュリより大きい、Hカップ。
キュア:のぉう〜!
アリア:胸の話はいいからッッ!
キュア:そうか、襲撃されてるんだった。
GM:というか……ヴァンダイクとアリアには見覚えがある人なんだけど……
キュア:え?
アリア:「……こんなところまで刺客が来るなんてね……」
ヴァンダイク:「ツェラー……殿……?」
キュア(のプレイヤー):ツェラー!?
GM:そのようだね(ツェラーについては『MONDREPLAY第二部』参照)。ツェラーの鎧を着た誰か、という可能性もあるけど。
キュア:何にしても、襲ってきたのは確かなのね……。
GM:ツェラーは、まっすぐアリアを見据えている。
アリア:「…………………」
ツェラー:「ミツケタ……オナジ……ダ……」
黒き襲撃者はゆっくりと──二本の剣を抜いた。
・
「『ラーヴ』……お前、『オゥリン』か!?」
<幸運の谷>が見えてきたよ 「母ちゃんを、掘ってるんだ……」 「死体をどうしようが、オレは構わない」 「剣を抜いたな……」 「忘れないでほしい……この村の姿を」 「うん……忘れないよ」 |