MOND REPLAYV


chapter21

[あなたにいてほしい]

アールマティ編:3

LittleWing
NOW  YOU' RE  NOT  HERE

 たぶん私は何かを叫んでいたんだろう。

 『黄金の林檎』が見せた幻。遠い日の記憶。

 私はアヴァロンに駆けより、彼の名を何度も呼んだ。

 一瞬のうちに消えた幸せ。失われていく彼の体温を、『ソフィア』は感じていた。
 

 世界が色を失い……暗くなり……白くフェードアウトしていく……
 

GM:というところで、君たちの意識は『現在』に戻ってきた。シャナスが心配そうに顔を覗き込んでいる。

リューセ:ほえ〜。

オードー:すっげー気になるところで途切れちまっただな。

シェオール:今のは……その『林檎』のせいか?

GM:どのリンゴのことかな? いつの間にかリューセのアザもリンゴも消えてしまっているぞ(笑)。

リューセ:あ、消えちゃったんだ。残念ですゥ。

GM:ではそうやってほえほえ〜っとしてるところに、ゼナ・リルル・トパーズ・マフィ・サリース・ビッケ・サンダユウがタナトスの瞬間移動でやってくる。

リューセ:ちょっとびっくり。

サリース:便利よねー……。
 

 再会を喜び合うこともなく(笑)、しばし情報交換が続く。
 

GM:(アルバスのプレイヤーにメモを渡しつつ)朝顔組がリューセ・ゼナ・サリース・ガンバ・オードー。アイオーンがトパーズ・マフィ・シェオール・ビッケ。その他にリルル・サンダユウ・アン・リディそれとシャナスとタナトス、か。PCは9人だね。

オードー:相変わらず数が多いだ。

アルバスのプレイヤー:(メモを読み終わって)くぅぅ〜、ようやく出番だ〜!

サリース:ん? ということは……

GM:そう。なごんでる君たちのところに……ヒュプノスとアルバスが『出現』する。アルバスは白いコートに身を包んでいるね。

シャナス:「ア、アルバス……?」

リューセ&オードー:「「……な、なんでここに……?」」

アルバス:お前たちに答える義理はない

一同:おおお、本物だァ……」(安堵)
 

 安心してどーする(笑)。
 

タナトス:(………………。『茶番』の始まりだ……)

GM:なんか聞きたいことがあったらどうぞ。

ゼナ:「あの……コーラ飲みます?」

リューセ:「朝はちゃんと起きれた?」

オードー:「朝はやっぱりおかゆだったんだべか?」

アルバス:「……そんなことしか聞くことないのか?」

ゼナ:「じゃあ……どこにいってたんです?」

アルバス:どこにいこうがオレの勝手だ

ゼナ:「何をしてたんですか?」

アルバス:何をしようがお前たちには関係ない

ゼナ:「よかった、やっぱり本物だァ……」(安堵)

アルバス:オレを何だと思ってるんだ、お前らは……。

ゼナ:コーラを投げてみよう。アルバスさん、パス!

アルバス:受け取らない(笑)。

GM:なら、コーラの缶はアルバスの後ろに落ちる。

アルバス:「ゼナ、今のコーラ拾ってこい。投げて渡すなんて、誰に対してやってんだ? ん?」

ゼナ:やっぱり本物だ……(安堵)。今度は瓶のコーラにしよう。
 

 アルバスに近づき、瓶コーラを手渡すゼナ。……緊張感、まるでなし。
 

サリース:話が進まないわねー……。(ヒュプノスに)「で、何しにきたワケ?」

ヒュプノス:『ちょっとした挨拶だよ。……そろそろ、よろしいのでは?』

アルバス:「こいつらごときに『力』を使うのもどうかと思うが……まあいい」

サリース:げ、まさか『アルバス完全版』!?

アルバス:コーラを飲み干してから……サリースに向かって投げる。

サリース:うあ、ちょっと待ってよ。今のアルバスなら空き瓶でもかなりのダメージを──

アルバス:──で、当たる直前に、瓶に《凍結柱》を撃ち込む。ダメージは……(コロコロ)37点。

GM:瓶はサリースの頭上ではじけるどころか……ほとんど消滅。ぱらぱらと氷のかけらだけが頭に降り注ぐ。

サリース:いったいなにごとか、目を疑うわね、それは……。

オードー:何がどうなってるだ?

GM:アルバス、オードーがまだよく分かってないみたいなんだけど。

アルバス:じゃあ、オードーの斧を『消滅』させてみよう。(コロコロ)余裕。
 

 ッびじゅッッ!

 音なき音とともに、オードーの斧が跡形もなく消えた。
 

オードー:うわー、武器がねえと役立たずになっちまうだー!

ゼナ:その『力』……。アルバスさん……にせもの……?

アルバス:なんか、今一つ伝わってないみたいだな。

リューセ:ほえ……?

サリース:だから……アルバスの魔力が戻ったってことでしょ?

GM:(それは……半分正解)

アルバス:それじゃ……オードー・リューセ・シェオール・ゼナ・サリース・トパーズに向けて、《青い稲妻》を撃つ。

一同:げげッ!
 

 青白い雷が、パーティーに襲いかかる!

 この攻撃でリューセが気絶、トパーズとサリース(←クリティカルを食らった(笑))がぼろぼろになった。
 

リューセ:ぱた、と倒れちゃったです〜。アルバスのバカァ〜。

ヒュプノス:『……楽しんでおられますか?』

アルバス:「まあまあだな」

サリース:何がどうなってんのか、こっちにはさっぱり分かんないわよッ!

ガンバ:なんてこと、アルバスが凶悪になってしまっただわさ!

ガンバ以外:……前から凶悪だったと思う。

オードー:前は性格悪かっただけだったのが、ヘタに力を手に入れたもんだから……始末が悪いだ。

GM:うーん、まだ分からないみたいだねェ。

アルバス:ここまで馬鹿だったとはな。

トパーズ:「ねえ、何しにきたの?」

ゼナ:「てゆーか、何するんですかッ!」(怒)

アルバス:「別に。やりたいことをやりたいようにやってるだけだ
 

 ぷち──ん。
 

トパーズ:(低ーい声で)「マフィ〜」

一同:うあ(笑)。

サリース:『十六夜』使う気? それはマズイでしょ。

ゼナ:(ぼそっと)……いや、いいかも。

シェオール:それに……たぶん、攻撃が当たらないだろうな。

アルバス:いいよ。もし『十六夜』使うなら、その前に『消す』だけだ。(コロコロ)はい、マフィ消えた。

一同(GM含む):はいいィ……??(驚)

トパーズ:「マフィ消えちゃった……。――アルバス……。アルバスは……何を望んでいるの?」

ヒュプノス:『望むこと? ──それはお前たちの……死だ』

トパーズ:まぢ……?

GM:まぢ。



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