トパーズ:「でもあの子、ここに連れて来ちゃったよ……?」
マフィ:「きっとゼナのお姉さんだね」
トパーズ:「妹かも」
ゴーヴァ:(指をのばして)『反応しない。やっぱりコイツはゼナじゃないな(笑)』
GM:「この少女を見て一番動揺するのは──シェオールかな」
一同:「へ?」
カー:「ゴーヴァじゃないカウ?」
シェオール:「………………。そういえばそんな設定があるってGMが言ってたな……」
今回はそのPCのプレイヤーにしか話していない、シークレットな設定がいくつかあるのだ。
シェオール:「性別が違うクローンとかか……?」(←一番肝心なところは話してもらってない)
マフィ:「きっとゼナの双子の姉で、シェオールが共通の兄なんだと思う」
GM:「シェオールは『なんでお前がこんなところに……』と思いつつも、冷静さを保とうとしている、といったところだ」
シェオール:「むむ……」
GM:「思わず『ゼナツー……』とつぶやいてしまうかも(笑)」
マフィ:「ゼナ痛?」
ビッケ:「プルプルプルプルぅ〜☆」
GM:「元ネタはそれであってる」
ゴーヴァ:『とりあえず後ろから羽交い締めだな』
トパーズ:「さて、そんな話は聞かなかったことにして、どうしましょうか社長」
マフィ&カー:(ウルトラセブンの歌にのせて)「「しょぶんーしょぶんーしょぶんーしょぶんー……処分処分処分♪」」
フレイヴス:「………………」
ゼナツー:「くッ……。この……外道の親父が!!」
トパーズ:「それって……」
シェオール:「親父が外道なのか──」
マフィ:「それとも息子が外道なのか……」
シェオール:「両方だったら嫌だな……」
GM:「どうやら『外道息子の親父』と言ってるようだ(笑)」
ビッケ:「それはきっと、何かイタズラでもされたんだな……」
トパーズ:「頭かかえとこ……」
マフィ:「アルバス兄ちゃんが外道になったのは、本人のせいじゃないのかも」
GM:「じゃあ何でああなったんだ?」
一同しばし頭を悩ませるも、答えなど出ようはずもない。
フレイヴス:「まあいい。その少女は離してやれ」
シェオール:「逃がすんですか? シャッター開けたら、外の連中が入ってきますよ」
フレイヴス:「そうなったらお前たちが排除すればいい」
シェオール:(小声で)「またそんな面倒なことを……」
ビッケ:「とりあえずギロチンワイヤーを張っておくか。バイク対策に」
マフィ:「あのリムジンを使ってもいいですか?」
フレイヴス:「好きにしたまえ」
マフィ:「わーい☆」
シェオール:「ちょっと待てい!(笑)」
トパーズ:「じゃ、もう一仕事しますか」
ゴーヴァ:『シャッター開けるぞォ』
シェオール:(ライトセイバーを抜いて)「さ、パーティーの時間だ……!」
けたたましい爆音と共に突入してくるバイク&車の群れ。
だが『アイオーン』にかなうはずもなく、ひとり、またひとりと倒されていく──
GM:「剣でも何でもいいんだけど、黒服の男たちはズバッと体を斬り裂かれると、ボンッと爆発して跡形もなくなってしまう」
シェオール:「なんだコイツら? ロボットか?」
トパーズ:「血とかは出ないの?」
GM:「赤い液体が飛び散ることは飛び散るんだけど──」
ゴーヴァ:『どっちかと言うとオイルに近い』
GM:「そゆこと」
シェオール:「そんなこと関係なく斬る連中だな、みんな」
マフィ:「斬ると言うより、車で引くだけどね」
ものの数分でケリはついた。ゼナツーの姿はない。
シェオール:「任務完了」
トパーズ:「でもよく分かんない事件だったね」
カー:「ゼナツーに、ロボットみたいな黒服の男……」
ゴーヴァ:『なぜ社長を襲ったのかも分からないし』
マフィ:「外道の親父だったからでしょ?」
一同:「………………」
シェオール:「……ゼナツー……」
エスペルプレーナの修理が始まって2日。またも妊婦の変死事件が起こった。
レオ:「またか……」
アン:「さすがにちょっと不安よね……」
サリース:「まだ2日かァ」
リューセ:「バカンスって言っても、何しようかな……」
サリース:「ヒマよねェ……」
レオ:「あの……もしよかったら、変死事件について調べてもらえませんか?」
サリース:「それは……別にかまわないけど……?」
レオ:「その代わり『船』の修理代はいりません。先生にもOKもらってます」
ゼナ:「それってとてもおいしい条件だと思いますけど?」
サリース:「分かった、引き受けましょ」
ユンケ・ガンバ:「「ではアンをわざとおとりにして──」」
アルバス:「わざと襲わせて──」
ユンケ・ガンバ:「「『クーア』を回収する、と」」
サリース:「外道にも程があるわね……」
GM:「で、結局どうするの?」
サリース:「このメンバーで情報収集ができる人って……」
アルバス:「オレ、できるぞ。ものすごーく話題になる情報収集でいいのなら」
サリース:「ちょっと、何するつもりよ(笑)」
リューセ:「うーん……」
ゼナ:「アンさんの護衛とかはしなくていいのかな?」
エノク:「アンのことは心配しないでください。我々も少しは武術の心得がありますから」
リューセ:「さすがです、センセイ」
サリース:「じゃああたしたちと……あとひとりくらい来てほしいな」
オードー:「でもおら世間知らずだから、情報収集なんてできないだ」
リューセ:「戦闘になったときの『盾』がほしいの」
オードー:「なるほど……。ならおらもついて行くです」
アン:「皆さん、くれぐれも気をつけて」
レオ:「お願いしますね」
アン:「あ、じゃあ今夜は久しぶりに私が料理を──」
オードー:「あ、ちゃんと作りおきしていぐから」
GM:「な、なんてマメなやつ……(笑)」
『朝顔組』はトールの街へ──
アルバス:「オレも来てるの? 動くのダルいな」
オードー:「この人はァ……」
サリース:「とりあえず被害者に共通点がないか調べるのが先ね」
GM:「新聞とかで情報を得るしかないけどね。あと近所の人のウワサ話とか」
ユンケ・ガンバ:「「ひょっとして被害者はみんな女性では?」」
GM&リューセ:「「をを、確かに(笑)」」
サリース:「それは気づかなかったわ」
リューセ:「どんな状態で殺されてたの?」
GM:「グチャグチャに引き裂かれて死んでるパターンが多い。引き裂かれているのは全身だったり腹だけだったりするけど」
ゼナ:「胎児は?」
GM:「おなかの中で死んでたり、体の外で死んでたり、いなくなってたり。やっぱりグチャグチャなのが多い」
ゼナ:「いなくなってる場合もあるのか……。てことは、何かしら特徴を持った胎児を探していて、犯人が持ち去ってる……?」
リューセ:「目撃者は全然いないの?」
GM:「今のところいない。自殺ではないだろうけど、他殺である証拠もない」
ユンケ・ガンバ:「「胎児が犯人である可能性もあるだわさ」」
ゼナ:「ないない(笑)」
ユンケ・ガンバ:「「中から突き破ったのかも」」
サリース:「それじゃエイリアンだってば」
GM:「ちょっと被害者をリストにまとめてみるよ」
1)パーゼ (24)死体は路地裏で発見。普通の夫婦。2年前に結婚。臨月。
2)アリア (22)死体は路地裏で発見。玉の輿。冷めた夫婦仲で、子供はなかった。あと2カ月で出産予定。
3)ターニャ(18)死体は自宅で発見。半年前に結婚。昔は結構遊んでいた。臨月。
4)ミージュ(29)死体は路地裏で発見。バツイチ。子供1人あり。あと2カ月で出産予定。
5)ジーン (28)死体は噴水の傍で発見。酒場の踊り子。3年前に結婚。共働き。出産予定日を過ぎていた。
6)イノス (22)死体は路地裏で発見。離婚が決まった後、妊娠発覚。離婚後、出産する予定だった。臨月。
7)フーチャ(32)死体は自宅で発見。資産家の娘。見合い結婚。サカナ顔。あと2カ月で出産予定。
8)クーヤン(20)死体は路地裏で発見。父親不明。シングルマザーとして育てるつもりだった。臨月。
一同:「うーん……」
果たして、妊婦連続変死事件の犯人は──?