シェオール:「カードキー……さっきの男から奪ってくればよかったかな……」
GM:「もう遅い」
トパーズ:「大丈夫、ここにそういうのと相性がよさそうなのがいるから」
ゴーヴァ:「ギ……?」
GM:「判定してみよっか──成功? なら開いた。開いたけど……どうするの?」
トパーズ:「う……。正面から乗り込んで……みる?」
マフィ:「お姉ちゃん、わたし、トイレ」
GM:「入ってすぐのところにあるよ」
マフィ:「とててててて」(と走っていく)
カー:「フロントの人に見つかるんじゃ……」
GM:「ところが上手い具合にやりすごせる。奥から人が出てきたときにはマフィはもうトイレの中だ。で、フロントの人は首をかしげて奥へ引っ込む」
ビッケ:「では人がいなくなったところで、我々もトイレへダッシュしよう」
GM:「ゴーヴァは頭がつかえそうな気もするが……考えないことにしよう(笑)。てことでトイレの中ね」
シェオール:「潜入に成功したのはいいが──成功したって言えるのか、これ──これからどうしよう」
マフィ:「地下の食堂の『関係者以外立ち入り禁止』の扉へダッシュ」
ゴーヴァ:『そのことは知らないんだよな、オレたちは』
GM:「うい。──とそこへシャナスから通信が入る」
シェオール:「を、天の助けか?」
シャナス:『いまどこにいる?』
トパーズ:「トイレです」
シャナス:『は? それにしてはみんないる気がするが……?』
シェオール:「あー……かくかくしかじか、だ」
シャナス:『なるほど……。──よし、つぶしてくれ』
一同:「は?」
シャナス:『目障りだからロテュスを処分するついでにことわざ教を壊滅させてくれ。あと例の『姫』さんの保護も頼む』
シェオール:「り……了解……」
シャナス:『目標は地下深くにいるようだ。弟たちもガンバっているようだが、もしものときはサポートしてやってくれ』
ビッケ:「今副社長は嘘をついたな。弟たちもガンバっていると言ったが、アルバスはガンバってはいないぞ(笑)」
GM:「そう言われたらそうなんだけど……。とにかく、麻薬の処分・『クーア』の探索・リルルの保護・ことわざ教の壊滅を行うように」
トパーズ:「やること増えちゃったね」
マフィ:「よーするにここを破壊すればいいんでしょ?」
ゴーヴァ:『だが下手なことをするとリルルの身が危ないぞ』
ビッケ:「とりあえずトイレを出て、下へ降りよう。それから誰かを拉致して内部構造なんかを聞き出せばいい」
トイレを出てエレベーターで地下6階へ。レストランにたまたま食事に来ていたことわざ教幹部、“恩を仇で返す”ギリオンを捕らえ、『ロテュス』の在りかやリルルの居場所を聞き出すことに成功する。が、そのあとどうするか延々と悩むことに……
GM:「さてどうする……?」
一同:「うーん……」
GM:(ヒントはchapter08で出したはずだけどォ──ってェ……)「マフィが『十六夜』の力でいろんなモノに変身することができるって話、したっけ……?」
一同:(首を横にフルフル)
しまったァー、これはGM一生の不覚!(またかよ(笑))
GM:「──ま、まあそういうワケなんだな……」
シェオール:「なら話は簡単だ。マフィがギリオンに変身して、俺とトパーズが兵士に変装。ビッケは姿を消してゴーヴァは床の下──だったよな、GM」
GM:「はい、左様でございます」
カー:「ボクはトパーズと一緒にいるカウ」
ビッケ:「私とマフィがゲオルグの様子をうかがって、リルルを奪回するチャンスを待とう」
GM:「そーするとだね、ギリオンの端末に連絡が入る。侵入者を皆殺しにするから礼拝堂──地下集会場に集まれ、とのこと」
ゴーヴァ:『すでに床下に待機済み』
カー:「なぜかここで今から戦闘が起こることが分かっていたカウ(笑)」
シェオール:「麻薬の方はどうする?」
ビッケ:「逃げるときに火でも放てばいいだろう」
GM:「ではではそういうことで、例のシチュエーションになるワケだね」
『朝顔組』(アルバスを除く)は危機に陥っていた。ことわざ教総本山の奥深く。ことわざ教の幹部と百二十八将軍に囲まれ、リルルを人質に取られ、『クーア』も奪われた。さらにウェンディが裏切り、正に絶体絶命の大ピンチ!(アルバスを除く)
と、そのとき──
シェオール:「マフィ、今だ! ──と合図する」
マフィ:「ウェンディを蹴飛ばして、リルルを連れてリューセたちのところへ走って逃げるー」
サリース:「をを!?」
GM/ヌキータ:「『おのれギリオン! やはり裏切ったな!』」
ゼナ:「そっか、『恩を仇で返す』んだっけ、この人……(苦笑)」
マフィ:(変身を解いて)「わーい、だいせいこう♪」
これで形勢は一気に逆転することに。
シェオール:「よし、俺たちもいくぞ、トパーズ」
トパーズ:「うん!」
ビッケ:「私も姿を現そう」
ゴーヴァ:『オレも床を突き破る!』
ゼナ:(ゴーヴァに気づいて)「ゴウ!」
ゴーヴァ:『ゼナ!』
GM:「えーと、幹部たちはサリースたちがどうにかするんで、君たちは百二十八将軍の方をよろしく」
マフィ:「まさかホントに全員と戦闘するんじゃ……」
GM:「さすがに省略する(笑)。敵が弱すぎるしね」
シェオール:「ではズバズバッと斬らせてもらおう」
ゴーヴァ:『オレもビーム撃ちまくり』
トパーズ:「『十六夜』でめった斬りにした、ということにしておこう(笑)」
マフィ:「え〜、ねちねちイビろうよォ〜。その方が楽しいってアルバス兄ちゃんが……」
一同:「はいはい(苦笑)」
朝顔組とことわざ教幹部の戦いは激戦となった。が、第三勢力(なのか?)のアルバスの参戦により流れが変わっ──たと言えるのかどうか分からないが、とにかく何とか朝顔組がことわざ教を追い詰め、教祖フクライもリルルの一撃で倒れた。
トパーズ:「向こうもどうやらケリがついたみたいね」
シェオール:「幹部の1人に逃げられてしまったようだがな……」
ビッケ:「つまり『クーア』は持っていかれてしまった、と」
シェオール:「チッ、任務失敗か?」
と──ヲオオオオンという機械音と共に、集会場が振動を始める。
ゼナ:「な、なに……?」
カー:「地震カウ!」
シェオール:「いや……これは……」
GM:「振動はだんだん大きくなる。そして、壁全体──天井や床にも──巨大な魔法陣が浮かび上がり、光を放ち出す」
アルバス:(教祖が何かスイッチを押しているのに気づいて)「思いっきり蹴り倒して、倒れたところで首に片足を乗せて、そのまま額に銃を押し付ける。で、無言。ほっときゃ自分でペラペラ話すだろ」
GM/フクライ:「『もう遅い……。魔法は……発動……した……』」
一際強い光が、辺りを包む。
シェオール:「この魔法陣はまさか……メフィストフェレス転換法……!?」
GM:「光が収まると、魔法陣も消えてしまう。で、アルバスたちが床に倒れている」
ビッケ:「私たちは無事なのか?」
GM:「うん。君たちは魔法陣の外にいたんで、大丈夫だったようだ。で、リルルだけが、呆然と立ち尽くしている」
トパーズ:「とりあえずリルルのところにいこう!」
GM:「そうすると──再び地面が揺れ始める。えっと──ゴーヴァなら分かるかな。この集会場は巨大潜地艦の一部なの。で、その潜地艦がモトの街を離れようとしているのだ。おそらくゲオルグの仕業だろうと思われる」
ゴーヴァ:(ゼナに戻って)「父さんが!?」
シェオール:「くそ……、早くここから脱出するぞ!」
トパーズ:「ちょっと待ってよ、アルバスたちを放っていく気?」
シェオール:「ゴーヴァに乗せればいいだろう。一番重いのは……アルバス?」
マフィ:「一番重いのは旭海だと思う(笑)」
ビッケ:「確かに力士だな(笑)」
シェオール:「ちょっとちょっと……」
『旭海(あさひうみ)』はシェオール(サリース)が別のゲームで演じているキャラ。相撲取りなのだ。
マフィ:「ゴーヴァが全員担げば問題ないと思う……」
ゴーヴァ:「ギ……?」
GM:「とそのとき! 上空に高エネルギー反応アリ!」
ゴーヴァ:『なにィ!? サーチするぞ!』
GM:「超高空──衛星軌道上からの攻撃だァァァァ!!」
ドッ……ゴォオオオオッッ……!!!
GM:「今の一撃で潜地艦の前半分が吹き飛んだ。さらに第二波、第三波が来る──潜地艦には当たらなかったみたいだけど」
シェオール:「これで『ロテュス』は吹き飛んだな。任務完了!」
GM:「何をのんきな。……んで──」
ゴーヴァ:『再び高エネルギー反応、か?』
GM:「そのとーり。もう一撃食らったらヤバイだろうね。──ていうか、今の一撃で集会場の天井が崩れそうなんだけど」
一同:「でええェ!?」
ドクン……
天井が崩れ、巨大な瓦礫が降ってくる──
ドクン……
リルル:「だめェェェェェェ……!!!」
その叫びに呼応するように、少女の背中に白い翼が現れた──
「モト上空に高エネルギー反応──『グングニル』です!」
「パラスアテナめ、報復に出るつもりか……?」
「『グングニル』主砲、『ザグザゲル』に命中。続いて副砲による第二波、第三波来ます!」
「『ザグザゲル』およびモトに命中! エスペルプレーナにもです!」
「『グングニル』に再び高エネルギー反応!」
「『瞳』で迎撃しますか?」
「いや、『天の瞳』では間に合わない」
「──!! 『ザグザゲル』にエネルギー反応! ……すごい……」
「確かにこの数値は異常だ……。VLSの性能を100パーセント引き出したというのか……?」