MOND REPLAYV

 数日後──
 

シェオール:「遅いな……」

マフィ:「もうすぐ来ると思うよ」

トパーズ:(部屋に入ってきて)「ただいま、マフィ、シェオール」

シェオール:「どうだった?」

トパーズ:「うん、『クーア』はイーグルって人の部屋にあるみたい」

マフィ:「ねえねえゴーヴァは?」

トパーズ:「さあ……。でもあの人ならどこにいても合流できるわよ。強いから」

マフィ:「そうだね」
 

 と──何かの気配に気づいたシェオールが、ばっと通気孔を見上げる。
 

シェオール:「誰だ!」

アルバス:「気づかれたか!(通気孔の網をガンッと蹴り外して部屋に飛び降り、銃を構えながら)動いてよし!
 

 通気孔から降ってきたのは、アルバス&ことわざトリオ。
 

シェオール:「何やってるんだ、お前……」

アルバス:「そういうことは河童に聞け。──河童、答えてやれ」

ミック:「実はここから逃げようとしてる最中なんス」

シェオール:「ほう──どうやって?」

アルバス:「弘法!」

ジョスター:「は、はい。えーとこの通気孔を伝って外に出ようと思ってます」

シェオール:「で、その方法で確実に外に出られるのか?」

アルバス:「猿!」

ヒース:「い、いや、そのはずだったんですけど、なんかさっきから同じところをぐるぐると……」

アルバス:「──ということだ。以上」

シェオール:「で──?」

アルバス:「でって──先に声をかけたのはそっちだ」

シェオール:「いや……まさか正直に姿を現すとは思わなかったから……」

アルバス:「だからといって上から手を振るわけにもいかんだろ」

ウェンディ:「逃げるとかいろいろ方法はあるでしょうに……」

アルバス:「ではまた会おう。次に会うときは、外だ!(そう言って、通気孔によじ登る)──ついて来たかったら、ついて来てもいいぞ」

シェオール:「そういうスマートじゃないやり方は好きじゃない」

アルバス:「そうか。──よしいくぞ、河童、猿、弘法!」

トリオ:「へーい」

アルバス:「でもやっぱい暗いとこはヤダ……」

ミック:「兄貴ぃ〜頼みますよぉ」
 

 アルバスたちは再び通気孔の中へ。
 

マフィ:「今の……アルバス兄ちゃんだよね……」

トパーズ:「そうみたいね。こんな格好(みんなマント姿)だから気づかなかったみたいだけど」

GM:「そして、だね。突然ものすごい音がしたかと思うと、グラグラと地面が揺れ始める」

シェオール:「な、なんだァ!? ──ってこれはもしかして──」

GM:「そう、ことわざ教の潜地艦が攻めてきたのだ」

シェオール:「急いだ方がよさそうだな。ゴーヴァと合流した後、イーグルのところへ向かおう」
 

 爆音の中を走り抜けゴーヴァの元へ向かう一行。と──
 

トパーズ:「ねえ、あれゴーヴァじゃない?」

カー:「誰か背中に乗ってるカウ」

シェオール:「ゴーヴァ、無事だったか。──ん、何だその少年は?」

ゴーヴァ:『逃げる手伝いをしてくれた。マブダチ(笑)だ』

シェオール:「そうか……。だがその少年を連れていくわけにもいかないだろう。残念だがここでお別れだ」

ゼナ:「えーそんなぁーやだよう、ゴウ」
 

 そして、触れ合う指と指──
 

シェオール:「我々は野暮用があるから、これで」

マフィ:「ほらゴーヴァ、ちゃんとマント着ないと」

ゴーヴァ:『ああ。ありがとう、マフィ』

ゼナ:「またね、ゴーヴァ……」
 

 出口へ向かって走るゼナ。『アイオーン』はイーグルの部屋へ向かう──
 

ビッケ:「途中で落ちてるはずのユンケの右手首を回収していく」

マフィ:「そういえばそんなのもあったような……」

GM:「で──イーグルの部屋だ。明かりもつけず薄暗い部屋の奥。立派な机の向こう。イスに座って、目を閉じてるイーグルがいる」

シェオール:「踏み込むぞ」

ビッケ:「寝て……るのか……?」
 

 その声に反応してギィィィ……と目を開けるイーグル。そこに眼球はなく、闇色の穴が、ぽっかりと開いている──
 

シェオール:「なんだァ!?」

カー:「化け物に……アンデッドになっちゃってるカウ!」

GM:「イーグルの不意打ち──服の一部が生き物のようにのびて攻撃──が……おお、クリティカルで当たってる。一番近くにいるのはシェオールだな」

シェオール:「ぐっ、ちょっと痛かったぞ」

GM:「ではイニシアティブを振ろう」

ビッケ:(コロコロ)「10」

GM:「それはそっちからだな」

マフィ:「焼くー!『火』の魔法5倍掛けね。ダメージは──65点」

トパーズ:「あたしは──」

シェオール:「俺の回復頼む」

トパーズ:「はーい。(コロコロ)HPの3分の2回復ね」

シェオール:「で、俺の攻撃だな。(コロコロ)ファ……ファンブル……」

ビッケ:「次のターン行動不能だな」

ゴーヴァ:『こーげきは……(コロコロ)96……ファンブル……』

ビッケ:「私の攻撃は……98……ファンブル……」

GM:「おいおい、どうした。こっちの攻撃はシェオールに──はずれ(笑)」
 

 第2ターン。イニシアティブはまたもビッケが取った。まずはマフィの魔法攻撃がヒット。
 

トパーズ:「あたしもたまには攻撃するー!(コロコロ)99……ファンブル……」

シェオール&ビッケ:「「このターン硬直」」

ゴーヴァ:『あ、オレも』

マフィ:「何やってんのよ、もう! 頼りにならないなァ……」

GM:「イーグルの攻撃がビッケに当たり」

ビッケ:「防護点低いから、あんまり攻撃を食らうとヤバイんだが……。死なないけど(笑)」

GM:「そういやビッケはクックルックルーフだったね。すっかり忘れてた(笑)」
 

 第3ターン──
 

GM:「よっしイニシアティブ取った! さあ、いつの間にかすっかりサブゲームマスターとなったプレイヤーPよ! サイコロを振るのだ!」

プレイヤーP:「任せて!(コロコロ)シェオールにヒット!」

シェオール:(ダメージを聞いて)「防護点を引いたら5点しかダメージ通ってないぞ」

マフィ:「こっちの反撃だね。またまた魔法いきます」

トパーズ:「がんばれマフィ! あたしは1ターン硬直してるから(笑)」

シェオール:「俺だってやってやるさ。ヒーローポイント消費して、特殊攻撃だ!」 (←このときのルールでは、ヒーローポイントが存在していた)
 

 シェオールの『クリティカル攻撃』──ダメージは88点!!
 

GM:「あ、それでブチャブチャッとイーグルが潰れた」

シェオール:「なんだ、案外弱かったな」

GM:「で──体の体積が『服』ごと3倍ぐらいに膨れ上がり、首が伸びて、背中から触手が3本生える」

ゴーヴァ:『第2形態ってヤツだな!』

GM:「頭、体、触手の3つがターゲットになってるんで。HPが別々に設定してあるから」
 

 第4ターン──
 

GM:「頭の攻撃ははずれ。触手の攻撃が──ビッケにクリティカルヒット!」

ビッケ:「それは痛いな──HPがマイナス40点とかになってるんだが」

GM:「でもクックルックルーフだから大丈夫(笑)」

ビッケ:「死なないけど、活動を停止。しばらく動けないな……」

トパーズ:「回復するから待っててね」

マフィ:「体を魔法攻撃」

ゴーヴァ:『オレも体に。特殊コマンド(必殺技)のひとつ“二段斬り”だ』

シェオール:「体を集中攻撃するか。『クリティカル攻撃』!」
 

 第5ターン──
 

GM:「まずは触手攻撃がゴーヴァに当たり」

ゴーヴァ:『カーン! ダメージ通ってない』

マフィ:「オソマツな攻撃ィ」

GM:「『服』の攻撃ははずれ。で、頭が──毒霧をはく。手前にいる人はマイナス20、奥にいる人はマイナス10の修正で抵抗すること。ロボとクックルックルーフは毒無効だから判定はいらない」

シェオール:(コロコロ)「余裕で成功してる」

マフィ:(コロコロ)「わたしもギリギリ成功」

トパーズ:「あたし?(コロコロ)……失敗してるゥ」

GM:「では毎ターンHPを10分の1ずつ減らしていくこと」

トパーズ:「いいもん、このターンで解毒するから」
 

 トパーズは解毒。マフィ、シェオール、ゴーヴァはイーグルに順調にダメージを与えていく。

 で、第6ターン──
 

GM:「まずは触手。3本ともメコメコメコッとさらにまがまがしい姿に変化する。で、頭が回復魔法──らしきもの。体の傷を癒していく」

シェオール:「せっかくのダメージが! ──目標変更、頭を『クリティカル攻撃』!」

ゴーヴァ:『確かにまた回復されたらやっかいだな。同じく頭狙い』

マフィ:「わたしもー!」
 

 第7ターン。イニシアティブはGMが取った──が、頭の攻撃はファンブル。『服』の攻撃はゴーヴァに弾かれ、触手の攻撃はスカッスカッと空振り……。
 

GM:「何やってんだァー!」

プレイヤーP:「最後、触手の攻撃が──ビッケに当たり!」

GM:「よゥし、ダメージ42点!」

ビッケ:「せっかく復活したのに、また倒れてしまった……」

ゴーヴァ:『頭を狙ってビームアックス!』

GM:「それで頭が死亡。そろそろヤバイぞ……」
 

 第8ターン──
 

マフィ:「そろそろ剣化したいね。そうすれば1ターンに130近いダメージが与えられるのに……」

トパーズ:「そだねー、そろそろあたし前に出ようかな」

マフィ:「んじゃー、そゆことで。『十六夜』に剣化するゥ!」
 

 金色の光を放ち、マフィが一振りの剣に姿を変える──
 

シェオール:「よし、俺たちも体を攻撃だ!」

ゴーヴァ:『おう!』

GM:「なにおう! こっちだって触手でトパーズを攻撃じゃァァ!」

プレイヤーP:「やった、クリティカル!」

トパーズ:「きゃあああああ……!」
 

 HPがマイナス70点になるほどの大ダメージ! ……トパーズ、死亡……?



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