MOND REPLAYV


chapter10

[アイオーンの軌跡(後編)]

Aeon’s  Story:2

きっと忘れない

目覚めよ、とわれらに呼ばわる物見らの声──

 [間   奏/Interlude]:

「……疫病神か、あいつらは……」

「ブラックマーケットが壊滅、ですか……」

「でもこれでブラックマーケットの位置が確認できたんですし──」

「闇の部分が露呈し過ぎても困るんだがな……」

「それにすぐ新しい場所を見つけるでしょうね」

「ああ──アガートラームの連中は『娯楽』好きが多いからな。それより──」

「はい、例の麻薬ですね。『アイオーン』が調査に向かっています」

「そうか」

「じゃ、我々は彼らが疫病神にならないことを祈りますか」

「そ、そうだな……」
 
 

 [ACT3『探 索/Search』:アガートラーム side B]:

GM:「さて、君たちはアガートラームに向かっている」

シェオール:「ふゥん?」

GM:「先日、この街で落盤事故があった。で、ブラックマーケットの存在が明らかになったわけだ」

トパーズ:「それってまさか──」

ビッケ:「アルバスたちが……?」

GM:「そだよ。今回は、『ブラマー』の話の後日談」

マフィ:「でた、ブラマー(笑)」

GM:「で、だ。そこで『ロテュス』という麻薬の取引が行われていたことが分かった」

シェオール:「でた、ろちゅす(笑)」

GM:「ちなみに運び屋の名はヒース。ことわざトリオの一人の、あの、ヒースだ」

マフィ:「へェェ……、アルバス兄ちゃんの下僕のくせにナマイキだね……」

GM:「君たちの今回の指令は、その麻薬の出所を探ることだ。なお、警察や軍隊に麻薬やその情報を渡さないように。もみ消される可能性があるからね。今回の件はあくまでもコイジィ・ニールで処理する」

シェオール:「了解。──さて、どうする?」

ビッケ:「そうだな……」

GM:「君たちはまず麻薬の売人、ヒースと接触することにした。変装して『夕暮れの片隅亭』へ行き、マスターから新しい取引場所を聞き出し──」

ビッケ:「あそこのマスターも一枚かんでいたのか……」

GM:「んで、取引場所でヒースを……多分脅して(笑)……アジトの情報を入手した、と」

シェオール:「なるほど」

GM:「で、証拠品を押収するためにことわざトリオの3人とアジトへ突入したワケだ」

トパーズ:「ちょっと、話を勝手に──」

GM:「んでまー突入したところ、麻薬の出所はことわざ教の総本山、モトであることが分かった」

マフィ:「トリオに聞けばすぐ分かったんじゃないの?」

GM:「アジトを調べて初めて、彼らがことわざ教徒であることが分かったの」

マフィ:「なんだかなァ……」
 

 ところがそこへ警察──軍の特殊部隊が踏み込んできた。その中には標語衆の姿もある。
 こうして、『アイオーン』(とことわざトリオ)は捕らわれの身になってしまったのだった───
 

GM:「はい、アガートラーム編終わり!」

トパーズ:「は、早かったね……」

GM:「いや……いいネタが思い浮かばなかったから(笑)」

ビッケ:「私は姿を消してるから。で、みんなの後を追ってる」

GM:「ああ、そうか。そうだったね」

[間   奏/Interlude]:

「──捕らわれた?」

「ええ。よりによって『鉄の棺桶』に」

「あそこか……。『鉄の棺桶』について、何か情報があったな」

「ええ、確か──ああこれだ。総責任者のイーグルという男が、コイジィ・ニールのブラックリストに乗っています」

「ほう……────なるほどな」

「それからこちらを見てください。確かな情報とは言えないんですが、『鉄の棺桶』の兵器のリストの一部です」

「こいつはまた……なかなかいいもの持ってるじゃないですか」

「キャノン砲はともかく……『グングニル』はちょっと問題アリだな」

「『瞳』の情報では、まだ稼働した形跡はありません」

「そうか。──……よし、『棺桶』に少し探りを入れてみることにしよう……」

「『アイオーン』に連絡を入れます」

「ああ、そうしてくれ」

 [ACT4『邂 逅/Encounter』:パラスアテナ side B]:

GM:「軍の特殊部隊に捕らえられた君たちは、パラスアテナに連行された」

シェオール:「こいつらぶちのめして逃げてもいいんだけどな」

GM:「ついでだから内部の様子を探ってこい、とシャナスは言ってる」

シェオール:「そういうことなら仕方がない。おとなしくしておこう」

GM:「街の入り口で標語衆と別れる。代わりにパラスアテナの兵士がついてくるよ。んで、『鉄の棺桶』へぞろぞろと向かっている──途中、朝顔組御一行様と標語衆を見かける」

トパーズ:「さっき別れたばっかりなのに……。仕事熱心ね、標語衆」

カー:「朝顔組……あの人たちも今から同じ運命をたどることになるカウね(笑)」

GM:「で、シェオールがじーっと朝顔組の方を見てる」

ゴーヴァ:『面識あったか?』

ビッケ:「指名手配のチラシで見た」

ゴーヴァ:『あ、そうか』

シェオール:「………………」

GM/軍の男:「『おら、行くぞ』」
 

 『鉄の棺桶』内部──
 

GM:「みんな一つの部屋にぶち込まれて一晩。シェオールは訓練所行き。トパーズとマフィは例の品定め。カーはマフィのマントに隠れてる。ゴーヴァはいろいろ調べられた後、キャノン砲制御室。ビッケは透明になってウロウロ」

トパーズ:「そういえばそんなことがあったようななかったような」

GM:「まずはシェオール。訓練所には──やたら生意気な黒マント少年がいる(笑)」

アルバス:「ぷしっ──ごくっごくっごくっ──ぷはァ。あー、コーラがうまい!」

シェオール:「社長の息子……何やってんだ……?」

アルバス:「さらに兵士が後ろを向いた隙に銃を振り下ろして『あ、危ない!(笑)』とか」

シェオール:「さて、俺も好き放題やらせてもらうかな」

GM:「トパーズとマフィは、リューセやサリース、ウェンディたちと共に軍のおっさんにジロジロと──」

トパーズ:「指一本触れさせません!」

シェオール:「踊り子には手を触れないでください」

トパーズ:「そう、それ状態。(マフィをかばって)この子はまだ子供ですから」

マフィ:「うそつき(笑)」

GM:「身長はマフィの方が高いよ」

マフィ:「185?」

GM:「そこまではない(笑)。──で、ついにはおっさんたちの方があきらめて、2人は地下の狭い部屋にぶちこまれる」

ビッケ:「機会を見て助けてやるから安心しろ」

GM:「で、ゴーヴァは鎖につながれながらも謎の少年と友情を深めあったりしている(笑)」

トパーズ:「ETね」

ゴーヴァ:『ここのコンピュータにハッキングできないか?』

GM:「できるよ」

ゴーヴァ:『ならデータを取り込んで送信しよう』
 

 『鉄の棺桶』のデータを調べていくと、ある奇妙なデータを発見した。
 

GM:「人工衛星のデータだね」

シェオール:「打ち上げる技術があったのか?」

GM:「古代文明の遺産だと思われる。コードネームは『グングニル』」

ゴーヴァ:『ロンギヌス?』

マフィ:「それはエヴァの方でしょ。グングニルは斬鉄剣使うヤツ」

トパーズ:「馬に乗った平八(笑)」

GM:「しかもどうやら兵器みたいだ」

ゴーヴァ:『ほう……』

トパーズ:「そんなの、前の話(chapter 05)に出てきたっけ?」

ビッケ:「いや、聞いた覚えはない」

ゴーヴァ:『あとゼナがキャノン砲の修理をしていることも伝えておこう』

GM:「さて、そこへシャナスからカーを通して連絡が入る」

トパーズ:「あたしたちの部屋にみんな──ゴーヴァ以外──を集めて話を聞こう」

GM:「えーとね、ゴーヴァのおかげで『鉄の棺桶』の情報は大体手に入ったらしい」

トパーズ:「ゴーヴァもガンバってるのね」

シャナス:「で、もうひとつ。『クーア』を探してほしい」

ビッケ:「『クーア』?」

シャナス:「十字架の形をした、高純度の輝石だ」

ビッケ:「いや、そうじゃなくて──」

シャナス:「弟──アルバスよりも先に手に入れてほしい。詳しいことは後で話す」

シェオール:「了解」

ビッケ:「では各自できるかぎりの範囲で情報を集めることにしよう。まあほとんど自由が利くのは私だけだがな。で、定時的にここで情報を交換する」

一同:「分かった」



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