プレイヤーG:「これはまた……そのままが出てきたね……。月桂冠と、腰に布巻いただけの格好。ま・さ・に、ヤツ!(コマを見て)ああ、しかも腰布のところが別パーツになってる!」
GM:「おう、そこはまだシークレットだから外しちゃダメだぞ」
リューセ:「それにしても──なんで彼がディスクに封印されていたのか、それが分からない……」
アルバス:「そもそも……この人は、だれ?」
リューセ:「ぽけーっと見とく」
プレイヤーG(以下オペリオ):「おぺりおびっっちはいどれんじゃァ〜♪ MONDの『歩く黙示録』と言われたわたしが……」
GM:「言ってない言ってない」
リューセ:「あっはっはっはっ♪」(大ウケ)
サリース:「アンタ……何者……?」
オペリオ:「詩人……とだけ言っておこう」
リューセ:「ああッ、この何もかも見透かしているような微笑みがイヤァー!(笑)」
オペリオ:「実は何も知らない」
ウェンディ(物陰に隠れながら)「……ど、どうしてディスクの中なんかに入ってたんです?」
オペリオ:「こっちが聞きたいっちゅーに。これはキャラクターとしての意見でもあり、プレイヤーとしての意見でもある。……どうなの?」
GM:「さあて、ね。んじゃキャラクターシートに記入していって」
プレイヤーG(以後オペリオ)「うーす」
名前、性別、年齢などを書き込んでいく──
オペリオ:「能力値とかはどうなってるのかな?」
GM:「えーとここに職業別修正表が……ねえじゃん」
サリース:「何もかも忘れてきたのね」
GM:「『オペラは死なず』という特徴(文字通り何があっても死なない。クックルックルーフと同じ)は覚えてるんだけど」
リューセ:「何もかも超越してそうだよね、この人」
オペリオ:「これはおれの勝手な解釈なんだけど……『MOND』という話は、実は全て後にオペリオが書き記したものだという……」
GM:「ぶわっはっはっはっ!(大笑い)」
アルバス:「それは正しいかもしれない……」
GM(素に戻って)「……絶対イヤだ……」
そんなこんなで何とか記入が終わる。能力値は全て50というかなりいいかげんなものだが。
GM:「話を進めるぞー。……ディスクをよく見てみると、『オペリオビッチ=ハイドレンジャーベストアルバム〜我が心の紫陽花通り〜』とかって書いてある。北の大陸から流れてきた海賊版……じゃないけどそんなかんじの闇ディスクのようだね」
ウェンディ:「闇ディスク……」
GM:「──で、どうするよ」
リューセ:「どうしよう、コレ」
サリース:「とりあえず…………どうしたらいいんだろ……」
リューセ:「帰りたい?」
オペリオ:「かえりたーいかえれなーい♪」(と歌い出す)
ウェンディ:「歌うと思った(笑)」
リューセ:「カリストパラスのデータバンクに何かないの? オペリオに関する文献とか」
オペリオ:「ないと思うよ、おれが文献だから。代表曲としては『ネコまっしぐらそれはカルカン』などがあります」
サリース:「あたしは『目覚ましの歌』が好きだな」
GM:「だろーと思った」
アルバス:「……で、どうするんだ?」
オペリオ:「詩人とだけ言っておこう」
ウェンディ:「まだあんなこと言ってるー(泣き笑い)」
リューセ:「カリストパラスはどうなの?」
GM:「データか……。さすがにない気がするな……北の大陸の情報は」
オペリオ:「ここはドコ、わたしはダレ、君はアレ。アレで何してウッシッ誌」
リューセ:「ホントどうしよう、コレ」
サリース:「この間の『学園ドラマ』(chapter07参照)以上にどうしたらいいか分からない」
オペリオ:「さあみんな、シーンキーングターイム!」
マジで考え込む一行。
アルバス:「コレを目の前にして、一体どうしたらいいんだろう」
ウェンディ:「関わり合いにならないのが一番いい気はするんですけどねェ……」
サリース:「見なかったことにして、生ゴミ処理場へでも……」
アルバス:「それはあんまりだろう」
リューセ:「アルバス……珍しく人道的ね……。なんかスッゴイ違和感が(笑)」
アルバス:「一応立派な人間である以上、生ゴミはマズイ」
ウェンディ:「じゃあ普通に追い出せばいいんですね」
アルバス:「それも可哀想だろう」
ウェンディ:「大丈夫、彼はオペラ歌手ですから」
GM:「残念、君たちはオペラ歌手が『死なない』ことを知らない」
アルバス:「詩人ということしか知らない」
オペリオ:「死人かもしれないけど。半裸の」
アルバス:「で、どうする?」
リューセ:「詩人だというなら、詩を作ってみてよ」
オペリオ:「うっしっ詩♪」
GM:「あっはっはっ」
GM笑いっぱなし。
オペリオ:「それとももっと恥ずかしいのがいい?『ぼくはひとりぼっちのロンリーピエロ』とか」
みんなも大笑い。
サリース:「『ひとりぼっち』と『ロンリー』がかぶってるわよ」
オペリオ:「それはほら、何て言うか……『波状攻撃』? ……──波状攻撃じゃないな……」
リューセ:「ワケわかんないよォ〜(笑)」
アルバス:「──で、どうするんだよ」
サリース:「GMとしては、この人を北の大陸に帰してほしいんだろうけど」
そんなことはこれっぽっちも考えてないぞ。
GM:「そだねー、とりあえず昼飯前ってことで」
リューセ:「じゃあ一緒に御飯でも食べに行きましょう」
ウェンディ:「この格好のまま外に出すのはマズイですよ。何ならわたしが買い出しに……」
リューセ:「ここはどこの街だったっけ?」
GM:「アガートラームだよ。だから食べるものはいっぱいある。タコ焼きでしょ、お好み焼きでしょ……」
サリース:「あたしは広島風の方が好きだな」
リューセ:「アガートラームか。それならその格好でも大丈夫だね」(←その根拠は何だよ、おい)
GM:「マントとか着せればいいだろ。アルバスのがいっぱいあるし」
アルバス:「………………。……まあいいけどね。どーぞ、お使いください」
リューセ:「あああああ(笑)。違和感がァァァ」
サリース:「アルバス……なんかびょーき……」
オペリオ:「とんまのまんとにさそわれて〜わーるいことしてるでしょ♪ ア〜ウ〜♪」
サリース:「何の歌だけ?」
オペリオ:「オジャママンだから、多分オタスケマンのエンディングだと思う」
GM:「──あ、お酒がなくなった」
アルバス(席を立って冷蔵庫に行く)
GM:「またアルバスらしからぬことを……」
アルバス:「なに飲むー?」
GM:「何がいい?」
ウェンディ:「わたしはお酒はもう……」
えー、今回のセッションは(今回も?)飲んでます。と言ってもアルバス、リューセ、サリース、ウェンディのプレイヤーはお酒に弱いのでもっぱら飲むのはGMとオペリオなんだけど。
GM:「リューセにカクテル持ってきてあげてー」
ウェンディ:「リューセさん、顔真っ赤だからやめといた方がいいと思うけど……」
リューセ:「すぐ顔に出るんだよねー、私」
ウェンディ:「わたしもちょっと出ます」
オペリオ:「おれはなかなか顔に出ないんだよねー。限界越えるとヤバイけど」
サリース:「あたしは酔うとすぐに眠くなる……」
アルバス:「ほーい、持ってきたぞ」
GM:「ありがとー。俺がビールで、そのへんはカクテルでいいのかな?」
リューセ:「ちょっともらうー」
ウェンディ:「わたしはウーロン茶でいいです」
GM:「やっぱここに来たらこれだね、『博多蔵出し生ビール』」
リューセ:「『蔵出し』おいしいよね」
サリース:「ちょっとちょうだい」
GM:「スマン、もうない」
サリース:「えー!」
まーMNNのもっとーは『ノンアルコール・エクスタシー』だからいいんだけどね、飲まなくても。
てことで話を再開しよう──
アルバス:「飯食いに行こう」
サリース:「別にエスペルプレーナで作ってもいいんだけど」
アルバス:「面倒臭くないなら、作ってくれ」
サリース:「別に料理は嫌いじゃないけど……──アルバス、まとも……?」(不安げ)
ウェンディ:「どこで壊れるか、ちょっと楽しみ♪」
オペリオを外に出さない方がいいだろうということで、エスペルプレーナでの昼食となる。