てなわけで、堂々とフロントへ。
GM/受付:「『いらっしゃいませ。失礼ですが、身分を証明できる物を何かお持ちでしょうか』」
リューセ:「わたくし、こういう者です」(すすっとカードを渡す)
GM/受付:「『イーサー=マイカール様……ではないようですね。御紹介ですか?』」
リューセ:「紹介というか、おじいさまは今わずらっておりまして、そこで身内である我々にどういうものか見てきてほしいと頼まれまして。わたくしたちもどういうものか興味があることでございますし」
GM/受付:「『ではお部屋を用意いたしますので、少々お待ちください』」
待つことしばし。
GM/受付:「『お待たせしました。こちらがキーです。お部屋は地下2階となっております。あと地下6階にレストランやバーもございますので、そちらも御利用くださいませ』」
サリース:「まるっきりホテルだね」
アルバス:「そもそもこのVIPカードは何が目的で送られてきたんだ?」
GM:「信者兼スポンサーを増やそうという魂胆なんだろうね。始めはこういう特典(豪華なホテルを自由に利用できる、など)をちらつかせて入信させ、その後じわじわと『ことわざ』に染めていく」
サリース:「なんだかなぁ……」
誰だよ、こんな組織を考えたヤツは。
GM:「地下2階から5階までが客室、6階が食事できるとこ」
アルバス:「てことはオレはそのもっと下にいるってことだな」
サリース:「部屋に着いたら連絡入れてみよう。──もしもしアルバス、いまどこ?」
アルバス:「見れば分かるだろう(←見えないって)。自分の部屋にいる」
サリース:「だからぁ、地下何階ぐらい?」
アルバス:「知らん──ガチャ! ツーツーツー」
サリース:「こ、こいつはぁ〜」
ゼナ:「アルバスさんの通信機を発信機代わりにして居場所を探すってこと、できる?」
GM:「ゼナならできるだろ。──アルバスは地下8階ぐらいにいるようだ」
サリース:「てことは、まだこの下があるってことね」
リューセ:「階段探そう、階段」
ウェンディ:「わたし、メイドだから部屋を物色してます。いい物あります?」
GM:「そりゃもう、ええモンばかりです」
ウェンディ:「わーい♪」
地下への道を探すリューセたち。ところが階段もエレベーターも地下6階までしかない。
ゼナ:「そろそろレストランで朝ごはんでも食べません?」
サリース:「そういえばおなかすいたわね」
GM:「お金、持ってるの?」
ゼナ:「VIPカードで払います」
アルバス:「さっそくじーさんに迷惑かけやがって(笑)」
GM:「レストランはすっごく広くて、なんでも食べられる。んで、奥に厨房がある」
リューセ:「厨房……そこに何かあったりして」
GM:(正解だよ)
アルバス:「違うだろ」
GM:(おう?)
ウェンディ:「また通気孔ですかね」
GM:(ぼそっと)「おしいとこまでいってるのになぁ」
サリース:「え……? 厨、房……?」
GM:「厨房には誰がいる?」
ゼナ:「堺さん」
アルバス:「星、2つ半!」
ウェンディ:「コックさん、ですか?」
GM:「そう。そうすると当然あるはずのものがあるでしょ」
サリース:「スタッフオンリー──『関係者以外立ち入り禁止』! ……なんだか懐かしいわね」
GM:「そ。その扉が厨房の奥にある」
リューセ:「あれが地下に通じてるのかな」
ユンケ・ガンバ:「「このレストランで地下の信者たちの食事も作ってるのかもしれないよ。──ということでみんな小さくなって料理に隠れるだわさ」」
ゼナ:「無理だってば(笑)」
リューセ:「他に『関係者以外──』の扉はなかった?」
GM:「ここにしかないようだ」
アルバス:「でもフロントの奥にあるかもしれないぞ」
ゼナ:「せっかくここまで来たんだから、ここから入りましょうよ」
サリース:「で──どうやって入る?」
ゼナ:「しばらくねばっときましょうか。コーヒー1杯で(笑)」
GM:「1時間もすると、昼食の仕込みの人以外はいなくなる」
リューセ:「突撃しよっか」
ユンケ・ガンバ:「「さあ魔法使いの人、『スリープ』を飛ばすだわさ」」
アルバス:「よっしゃあ、『スリープ』!」(銃を振り下ろす仕草)
サリース:「それは殴って気絶させてるだけだってば」
アルバス:「いや、オレはこれが『スリープ』だと信じている」
ゼナ:「それにアルバスさんはここにいないでしょ」
サリース:「どうしようかな……。1人だったら方法はあるんだけどな──いつもの手が(笑)」
ウェンディ:「何人いるんです?」
GM:(コロコロ)「2人だね。見習いコックみたいだ」
いろいろ案は出るんだが(背後から襲う、有名料理店から引き抜きに来た一行を装う、なんか料理を作ってもらってその隙に忍び込む、など)、どれも今一つ。
アルバス:「こそこそしないで正面から堂々と行ったらどうだ。コックと目が合ったら挨拶して、そのまま『関係者以外──』のドアに入ってしまえばいい」
サリース:「なるほどね。考えてみたら彼らも全員の顔を覚えてるはずはないし」
ウェンディ:「大丈夫かなぁ……」
ユンケ・ガンバ:「「コックなりウェイトレスなりの服を盗んでくれば?」」
サリース:「それならもし見つかってもウェイトレスですってごまかせるわね……」
GM:「でもそういうのがあるのは『関係者以外──』の奥だと思うぞ」
アルバス:「今来たところですってのをアピールしながら入ればいいだろ」
GM:「その格好で?(笑)」
リューセ:「十二単……」
ゼナ:「女王様ルック……」
サリース:「ウェンディは比較的マトモな格好よね」
ウェンディ:「じゃあわたしが1人で行って、皆さんの服も持ってきます」
GM:「顔割れてんじゃない?」
ウェンディ:「服と化粧をいじって、レストランの外から走っていきます」
サリース:「あたしたちも店の外に出ようか」
リューセ:「外で待ってるから、ウェンディ行ってきてね」
とゆーことで、ウェンディが厨房の中へ。
ウェンディ:「きゃー、初日から遅刻ですぅ〜」(ぱたぱたと走る)
GM/見習いコック:「『……?』」
ウェンディ:「おはようございまーす。今日からよろしくお願いしますね」(と言いながらドアの中へ)
まんまと侵入に成功したウェンディは女子更衣室へ。人数分の服を持って、再び外へ出る。
ウェンディ:「ついでに包丁も盗んできちゃいました。なかなかいい品ですよ、これ。──あ、服をどーぞ」
ゼナ:「ボクのは……?」
GM:「女子更衣室だから、男性用の服はなかった」(にやり)
サリース:(ゼナの方を見ながら)「問題ないんじゃない? 髪も長いんだし、2回目だし」
ゼナ:(ため息をついて)「……じゃあどこかで着替えましょうか」
GM:「トイレ、かな」
サリース:「わざわざトイレで着替えなくても部屋に帰ればいいでしょ」
リューセ:「十二単はトイレじゃ着替えにくいしね」
GM:(部屋で着替えますか……。ふっふっふっ……)
リューセ:「ウェイトレスに変装完了!」
ゼナ:「ボク、アンミラがいいな」
アルバス:「胸強調してどうする、お前男だろ」
GM:「ではでは、君たちは厨房の奥に潜入し、地下へ降りる階段を見つけた。地下7階は倉庫になってる」
サリース:(アルバスに連絡して)「アルバス、今地下7階にいるんだけど、合流できない?」
アルバス:「合流する気は、ない──ガチャ! ツーツーツー」
サリース:「……聞いたあたしがバカだったわ……」
リューセ:「倉庫って何があるの?」
GM:「食料とか、ことわざ教徒たちの物とかいろいろ。7階全部が倉庫になってるから」
サリース:「下に降りれそうなとこ探そう」
GM:「階段がある。……地下8階はアルバスがいるとこだな」