MOND REPLAYV


chapter08

[朝顔組よ、永遠に]

モト編:2

SAYONARA

こうして、悪は滅びた。
ありがとう、アルバス。
そして、朝顔組よ、永遠に。

黒衣の男:「私の名は、タナトス。……また会おう」
 

 そう言い残して、黒衣の男は姿を消した──
 

ゼナ:「父さん! リルルは!?」

サリース:「まだ曲解してるぅ(笑)」

ウェンディ:「タナトス……どっかで聞いた名前ですね」

リューセ:「私の手紙です。ほら、これこれ」
 

 『リューセを頼む   タナトス』
 

サリース:「──てことは彼はリューセのお父さん……?」

リューセ:「いいものが手に入りました。これで後は姫を助けるだけだね」

ユンケ・ガンバ:「「そうか。これでまたリルルを助けるときに『クーア』を取られるんだね」」
 

 その通りだ。スマンな(笑)。
 

リューセ:「じゃあ私、これ持って船に帰ろうかなぁ」

GM:「そういうわけにもいかんだろ。──『クーア』はどう持つの?」

ゼナ:「全部まとめない方がいいよね」

リューセ:「じゃあ私と──」

サリース:「1個預かろうか?」

リューセ&ゼナ:「「ええ!?」」

サリース:「なっ、なによう……」

リューセ:「一番信用できない気がする……」

ゼナ:「信用はできないけど、腕は確か(笑)。──戦闘能力のある人が持てばいいんじゃないですか?」
 

 つーことで、リューセ・サリース・ゼナが1つずつ持つことになった。
 

ユンケ・ガンバ:「「これで誰が襲われても、『クーア』を取られちゃうね(笑)」」

サリース:「それはまあ、しょーがないわ。全部取られちゃうよりはマシでしょ」

ゼナ:「それじゃ、ずいぶんと時間を食っちゃったけど、総本山に行きますか!」

GM:「ことわざ教の総本山──らしき場所に着いてみると、壊れかけた平屋が1軒あるだけ」

ゼナ:「んん?」

GM:「半分壊れた自動ドアの横に、カードを通すスロットがある」

サリース:「これにカードを通せばいいのね」

ゼナ:「カードキー通すところの横に穴が開いてたりは──しませんよね。そこまでボロじゃない」

アルバス:「穴は開いてないけど、カード通す前からドアが開いてるとか(笑)」

GM:「ないない」

サリース:「カードキーを通すよ」

GM:「そーするとガーッとドアが開いて、中は一転豪華な内装になっている。二重の自動ドアにロビー、フロント、エレベーター、左の方にトイレ、奥にレストラン」

リューセ:「なんか、ホテルみたいね……」

GM:「そう、そんなかんじだ」

リューセ:「でも私のいたところと造りが違いますぅ」

サリース:「そりゃ目的が違うもん」

GM:「そうか?(笑)」

サリース:「…………」

GM:「──こんな時間だからロビーにもフロントの中にも人影はない。でも奥の方から人が出てきそうな気配はする」

リューセ:「あう……どうしよう……。エレベーターに走る?」

GM:「エレベーターは他の階にいるみたいだよ」

リューセ:「じゃあトイレでもいいや」

ゼナ:「こそこそしないで、フロントで受付したらいいんじゃないですか?」

リューセ:「それもそうね」

サリース:「それともアルバスを呼び出してもらう?」

アルバス:「でもオレがここにいるのは知ってても、なぜここにいるのかは知らないだろ」

サリース:「そうよねえ……。どうせとんでもないことしてるんだろうけど……」

アルバス:「GM、将軍になったんだから何か情報は手に入らない? ゲオルグの居場所とか」

GM:「さすがに分からない」

アルバス:「所詮は百二十八将軍か。……でも部屋ぐらいはいいのを与えられてんだろ?」

GM:「いや、そこまでリッパなもんはないやね。128人もいるわけだし」

アルバス:「偉いヤツらがどこにいるかは分からない?」

GM:「居場所が分かっても君の身分じゃ個人的には会ってもらえないよ」

アルバス:「会えるとか会えないとかはカンケーない。とりあえずそこに行く(笑)」

GM:「ムダだってば(笑)。まあ、幹部の名前ぐらいは分かるけどね。──幹部は3人いる。“取らぬ狸の皮算用”のヌキータさんと──」

アルバス:「相変わらず安直なネーミングだな」

GM:「“塵も積もれば山となる”のモルバさん。あと“恩を仇で返す”のギリオン

アルバス:「そいつを倒そう。その名はオレがもらう」

一同:「おいおい……」

GM:「ヌキータは文字通り(ことわざ通り?)皮算用ばかりやってるようなヤツで、モルバがこつこつやってくタイプ。でも窓際。んで、ギリオンがいつ裏切ってもおかしくないという、何かたくらんでそうなアブないヤツらしい」

ウェンディ:「そんな人を幹部に置いてることわざ教っていったい……」
 

 なにを今さら。
 

GM:「あとねえ、教祖がいて、その側近がいて、秘書が2人いる」

サリース:「秘書が2人?」(目がきらーん☆)

GM:「“豚に真珠”のタージュと、“猫に小判”の木場さん」(←「きば」ではなく「こば」と読みます。念のため)

リューセ:「木場さん……? なぜ和名?」

GM:「側近が“出る杭は打たれる”のデルクイで、教祖が“笑う門には福が来る”のフクライさん」

リューセ:「いーねぇ、そのことわざ(笑)」

GM:「──という組織らしい」

サリース&ウェンディ:「「イヤな組織……」」

リューセ:「将軍になるにはどうしたらいいの?」

GM:「空きがあって推薦があって実力があれば……」

アルバス:「空きなんてカンケーない。作ればいいんだ」

リューセ:「あ、そっか」

アルバス:「結構簡単にできるぞ」

リューセ:「では一番下の人を──」

アルバス:「……それってオレか? ──かかってきなさい」

リューセ:「それができればそうしてるんだけどねえ……」

ゼナ:「とりあえず受付しましょうよ」

ユンケ・ガンバ:「「でもカードはじーさんの名義だから、怪しまれない?」」

リューセ:「おじいさんは体が不自由だったでしょ。だから『身内である』我々が(笑)」

ゼナ:「そう、身内である我々がどんなものか様子を見にきたということで」

リューセ:「衣装も雅やかできらびやかな十二単だし」



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