MOND REPLAYV

 サリースもまた、イーグルの部屋に向かっていた。そしてばったりと出会う3人と1匹(ユンケね)。
 

サリース:「リューセ、なんでこんなとこに?」

リューセ:「道に迷ったの」

サリース:「アルバスは?」

アルバス:「オレは『クーア』を探しに来た!」

サリース:「え? なんでアンタがそんなマトモなことを?」

アルバス:「ずーっと暗いとこにいたから、気が変になってるんだろ。──とりあえず行こうぜ、イーグルの部屋に」

GM:「周りで爆発とか起こってるんで、巻き込まれないかどうか3回判定するのだぁー! 1回の失敗につき一律20点ダメージ」

アルバス:「今回初めてサイコロ振るぞー。(コロコロコロ)1回食らった」

リューセ:(コロコロコロ)「きゃー、2回食らって死にかけてるぅー!」

サリース:「あたしもちょーっとボロボロ」

アルバス:「そうなのか? オレ、ぴんぴんしてるんだけど」

サリース:「アンタは魔法使いのくせにHPが高すぎるのよ!」

アルバス:「MPはメイドのウェンディと一緒です」

リューセ:「さすがね、アルバス」
 

 市街地戦は激しさを増していく。エスペルプレーナも潜地艦に囲まれ、集中砲火を浴びる。
 

カリストパラス:『そろそろこちらも反撃にでないとやばいのですが──どうしましょうキャプテン』

ガンバ:あーん、つぶしちゃえばぁ?

一同:「うわぁー!(笑)」

カリストパラス:『……本当にやるんですか?』

ガンバ:GOGOぅ!

GM:(コロコロコロコロ)「おや1回ファンブルしてるな。街の建物を破壊しちゃったかな」

ガンバ:「ファンブルしたなら、わたいの頭が吹っ飛んだんだよ、きっと」
 

 なんでやねーん!
 

アルバス:「何もしてないのに頭が吹っ飛ぶのか?」

ガンバ:「うん」

GM:「はいはい、じゃあそういうことにしとくよ」

ゼナ:「いーのかぁ……そんなんで……」

カリストパラス:『ところでキャプテン、残りの3人の位置が分かりますか?』

ガンバ:(胸に手を当てて)「えーと──」

ゼナ:「ユンケはいつも、心の中に(笑)」

ガンバ:「そーじゃないけど、ユンケの居場所なら分かるよ。──アルバスと一緒にいるのと、サリースのいた部屋にいるの」

ゼナ:「何で2人……?」

ユンケ:「右手切り離してネズミにしたから」

GM:「でね、パラスアテナの方も反撃しようとキャノン砲の2発目を発射するんだけど、やっぱりちゃんと撃てないみたい」

リューセ:「『祝 四十六周年記念』!」

アルバス:「『夏の決算クリアランス』!」

サリース:「『冬物大処分市』!」

ゼナ:「苦労した甲斐がありました、うん」

GM:「イーグルの部屋の前。衛兵が2人、殺されている。ばっさりと剣のようなもので斬られた跡がある」

アルバス:「死体だろうが何だろうが関係ない。部屋に突入だ!」

ウェンディ:「ところで──ことわざトリオの3人はどうなったんですか?」

アルバス:「ついて来てるだろ」

ミック:「兄貴ぃ〜、そろそろお別れしたいんですけど……」

ユンケ:「お別れ? それってつまり──」

アルバス:「そういうことだな」(チャッと銃をミックの額に押し付ける)

ミック:「兄貴、一生ついていきます」

GM:「で、イーグルの部屋だ。机やイスがメチャクチャになってて、白い軍服を真っ赤に染めたイーグルが倒れている。で──マント4人組が、その傍らに立っている」

サリース:「ここに、女の子がいなかった?」

シェオール:(黙って首を横に振る)

アルバス:「そんなヤツら完全に無視して、イーグルのポケットを探る。多分ユンケも同じことをしてるはずだ(笑)」

GM:「『クーア』はないみたいだ」

アルバス:「ちっ!」
 

 そのとき。

 近くで爆発が起き、爆風が皆を襲った。一番近くにいたマントの少女のフードがまくれ──
 

GM:「顔が見える──瑠璃色の髪とエメラルドの瞳の少女だ」

リューセ&サリース:「「えええぇぇ……!?」」

アルバス:「誰……?」

GM:「プレイヤーには見覚えがあるはずなんだけど……本気で分かんない?(笑)」

リューセ:「なんで彼女がこんなところに……?」

サリース:「じゃあ残りのマントの人たちもひょっとして──」

アルバス:「ふーむ、で、ラズリがどうかしたのか?」

GM:「分かってるんじゃないか。彼女は急いでフードをかぶり直すと、残りの3人と一緒に姿を消す」

サリース:「去る者は追わず。──姫を探すけど?」

GM:「ここにはいないみたいだ。……どこにいるかと言うと──」
 

 エスペルプレーナ ブリッジ──
 

GM:「さてゼナ。エスペルプレーナよりひとまわり大きな潜地艦が、横付けしてくる。バリア同士が接触してスパークしてるね。んで──甲板の上に人影があるわけだ」
 

 ゼナパパことゲオルグと、腕を縛られたリルルである。
 

ゲオルグ:(通信で)「ゼナ、私だ」

ガンバ:「貴様は誰だ!(笑)」

ゼナ:「リルル! 今どこにいるの?」

GM:「どこも何も目の前にいるだろーが(笑)」

ゼナ:「隣の人は誰?(笑)」

GM:「そーゆーこと言ってると、ゼナパパいじけちゃうぞ。『本当に忘れてしまったのか、ゼナ!』」

ゼナ:「知らないもーん」

ゲオルグ:「ならば……ならば今日からこの子がうちの娘だぁ!」

ゼナ:「そ、それはまだ早いんじゃ……」(深読みしすぎて頬を赤らめる)

ゲオルグ:(懐から『クーア』を3つ取り出して)「『クーア』と、この少女はもらっていくぞ」

ゼナ:てゆーか13歳はヤバイでしょー!

GM:「違うわー!(笑)──そういうことでゲオルグの潜地艦はモトへ帰っていく」

ゼナ:「くそ! 後を追って……」

カリストパラス:『まだアルバスたちが帰って来てません。置いていくわけにはいかないでしょう』

ゼナ:「サリースさんひとりだったら置いていったのに!(笑)」
 

 こうして、リルルはゲオルグに連れ去られ、『クーア』も全て奪われてしまったのだった──
 

ゼナ:「リルル……必ず助けにいくからね……」

 be Continued…


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