MOND REPLAYV

  と──
 

GM:「警報が鳴り、赤ランプが点灯する。そして今度こそ本当に騒がしくなってくる。
『非常事態発生。非常事態発生』
『地中より、未確認物体接近中。総員、配置につけ』」

ゼナ:「な、なに?」

GM:「モトの方から、多数の潜地艦が接近して来てるらしい。で、ざざざーっと地中から姿を現す潜地艦には、ひらひらとことわざ教の旗が(笑)」

ゼナ:「あいつらか……。あんなすごいもの持ってたんですねぇ……」

GM:「キャノン砲を撃たれる前に先制攻撃をしようと思ったのか、それとも別の目的があるのか、潜地艦は一斉に攻撃してくる」

GM/軍人:「『こっちも反撃だ! キャノンの照準をモトから潜地艦に変更しろ!』」

ゼナ:「ボ、ボクがですか? ここをこうこうこうするだけですから」

GM/軍人:「『分からんわー!』」

ゼナ:「しょーがないなぁ……」
 

 ズドォォ! ボガァァン! ドオォォン!
 

GM:「『鉄の棺桶』が大きく揺れる。潜地艦はいよいよ街に突入し、市街地戦に発展していく」

GM/軍人:「『撃てぇぇぇぇぇ……!!』」
 

 すぽぱぁーん!
 

 ひらひらとはためく『祝 四十五周年記念』の旗……
 

GM/軍人:「『なんじゃこらぁー!』」

リューセ:「それに何が四十五周年なの〜!?」

ゼナ:「今のうちに逃げられない?」

GM:(コロコロ)「うん、かなりパニックだから、逃げられそうだよ」

ゼナ:「あのロボット逃がすことできないかな?」

GM:「自分で逃げようとしてる。(コロコロ)腕の鎖は引きちぎれたけど、足のが外れなかった。仕方がないからマントをばさっと取って、ビームアックスで鎖を断ち切る」

ゼナ:「ををぉー! ロボット強い!」

ロボット(ゴーヴァ):「ギ……ガ……!」

ゼナ:「大丈夫?  どこか壊れてない?」

ゴーヴァ:「ギ!」(親指をビッと立てる)

ゼナ:「よし、背中に乗って脱出だぁ!」

GM:「アルバスはどうする?」

アルバス:「どこでもいいから近くの部屋に出るぞ。銃を構えて『動いてよし』だ!」

GM:「誰もいないけどね(笑)。倉庫みたいだ」

アルバス:「よし、何かないか探せ」

ミック:「兄貴、女物の服がありますぜ。お、下着まで。名前が書いてあるな───サリース?」

アルバス:「燃やせ」

サリース:「……何で名前が?」

ウェンディ:「あ、わたしが書いときました」

アルバス:「そんなものしかないか……」

ユンケ:「アルバスの耳元で囁くよ。お宝お宝……」

アルバス:「勝手に探してくれ」

ユンケ:「違うよ。クーアを探すチャンスだって言ってるんだわさ」

アルバス:(ぱぁんと手を打って)「そうか! よし、軍のお偉いさんがいる所に行くぞ。(女性陣に向かって)……別にお前たちを助けにいくわけじゃないからな」

サリース:「分かってるわ」

リューセ:「助けに来てくれるなんて、夢にも思ってないから」

アルバス:「よし、素晴らしい信頼関係だ(笑)」

ウェンディ:「しょーがないから、金目の物を懐に入れて、通気孔から脱出します」

サリース:「あたしも通気孔から行くしかないか……」

アルバス:「大人気だな、通気孔。──それにしてもなんでオレ、まじめに『クーア』探してんだろ……」

リューセ:「私もそろそろ逃げたいですぅー。みなさん、そろそろ行った方がいいんじゃないですか?」

GM/軍人:「『うーん、赤いランプがまたいいかんじだ』」

リューセ:「もうイヤぁぁー!」
 

 と叫びながら、鞭を振るい続けるリューセであった。

 エスペルプレーナ ブリッジ──
 

カリストパラス:『市街地戦になってきましたね。キャプテン、どうします?』

ガンバ:(ユンケのいる位置を感知して)「今みんな逃げようとしてるみたいだから、バリアを張って防戦しながらみんなを待つだわさ」

カリストパラス:『了解』
 

 それぞれの方法で脱出をはかる朝顔組の面々(リューセを除く)。

 ゼナはその途中、マントの3人組と出会う。
 

シェオール:「ゴーヴァ、無事だったか。──ん、何だその少年は?」

ゴーヴァ:「ギ……ガ……」(『目』がチカチカと点滅する)

シェオール:「そうか……」

一同:「つ、通じてる……」

サリース:「そうか、目は口ほどにものを言うのね」

シェオール:「だがその少年を連れていくわけにもいかないだろう。残念だがここでお別れだ」

ゼナ:「えーそんなぁーやだよう、ゴウ」(←なついてる)
 

 そして、触れ合う指と指──
 

リューセ:「ETね……」

アルバス:「エドワード=トンプソンの略」

シェオール:「我々は野暮用があるから、これで」

マフィ:「ほらゴーヴァ、ちゃんとマント着ないと」

ゴーヴァ:「ガ……」

ゼナ:「またね、ゴーヴァ……」
 

 建物の奥へ走っていくゴーヴァたち。ゼナは出口へ向かって走る。と──
 

GM:「とある部屋から、鞭打つ音が聞こえてくる」

ゼナ:(立ち止まる)

リューセ:「なーんでそこで止まるかなぁ」

ゼナ:「いや……なんか胸騒ぎがするから……。どうしよう、鍵開けてみようかな。電子ロックだし」

リューセ:「なんでわざわざ開けるかなぁ」

ゼナ:(カチャカチャ鍵をいじりながら)「いや……開けないといけない気がして──あ、開いた」
 

 そこでゼナが見たものは──
 

リューセ:「女王様ルックで鞭を振り上げてる私──よね……」
 

 時が、止まる──
 

ゼナ:「ご、ごめんなさい……ボク、もう行かなきゃ……」(全力で走り去る)

リューセ:(鞭を振り上げたまま)「ほえ?」

サリース:「また1つ、大人になったわね」

アルバス:「また1人、こういうのが増えたな……」

サリース:「またってことはあと1人は……やっぱあたし?」

アルバス:「トーゼンだ。オレはいたってマトモだからな」

サリース:「どの口が言ってんだか」

ゼナ:(何とかエスペルプレーナにたどり着いて)「いっけぇー!」

GM:「はーいお帰りなさい」

カリストパラス:『ゼナ、無事でしたか』

ゼナ:「カリストパラスも」

ガンバ:(パイプをくわえて)「我がエスペルプレーナは、こんな攻撃ではびくともせんよ

ゼナ:「うん、そうだね」

カリストパラス:『他のみんなは?』

ゼナ:「多分みんな逃げてる途中だと思うから──しばらくここで耐えよう(笑)」
 

 んで──
 

リューセ:「もう疲れたぁ。鞭で攻撃する。……当たるよね?」

GM:「無防備だしねぇ。ただ、3人ほどいる」

リューセ:「イヤぁー! とりあえずみんな死んでー!」
 

 全員を気絶させて、リューセは脱出……しようとするんだが──
 

リューセ:「ひょっとして服装このまま?」

一同:(こっくりとうなずく)

リューセ:「シーツかなんか巻いて逃げるぅ! そして方向音痴だから、建物の奥に向かって走っていくの」

GM:「ういーっす」
 

 そしてウェンディが、自力でエスペルプレーナにたどり着いた。
 

ウェンディ:「着いたー! 『開けゴマぁ!』」(←声紋登録これらしい)

一同:「おめでとー!」(パチパチと拍手)

ゼナ:「名前を言う人、ひとりもいないんですね」



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