し───ん……
アルバス:「さ、手に入れるもん手に入れたし、帰るか」
ゼナ:「そうしましょうそうしましょう」
ルガー:(あせって)「ちょっとちょっと、待ってくださいよ」
リューセ:「なに?」
ツェンカー:「実は我々、外に出たいんですが、何か変な人形たちがうじゃうじゃいて。出れないんですよ。そこでみなさんに協力して──」
アルバス:「でもお前ら、ことわざ教のヤツらだろ」
ツェンカー:「違います! 彼らは敵です。我々はことわざ教と戦う、標語衆です!」
サリース:「ふーん……。どっちもどっちだと思うけど……」
バイン:「元々は、俺たちがああいう組織を作ろうと思ってたんだ! それなのにことわざ教のヤツらが先に──」
サリース:「よーするに逆恨みじゃない」
ゼナ:「ま、がんばってくださいね。──じゃあ出口へ向かいましょう」
リューセ:「そうね。私たちにはカンケーないし」
ツェンカー:「そ、そんな薄情な……」
サリース:「まあ出口までならついて来てもいいけど……」
ゼナ:「それもそうですね。じゃあ出口まで一緒に行くということで」
リューセ:「グリコの方にぞろぞろと」
アルバス:「グリコに行くのか? オレは食い倒れの方がいいな」
リューセ:「食い倒れでもいいよ」
標語衆を先頭にして、一行は食い倒れ人形の方へ。
隊列は、下水をはさんで、右にルガー、ツェンカー、アルバス、ユンケ、リューセ。
左に、バイン、マーゴ、サンダユウ、ゼナ、リルル、ガンバ。
で、真ん中(つまり下水の中)にサリース。
サリース:「今回こんなのばっかり……」
アルバス:「主役はお前だ!」
サリース:「こんなのうれしくないぃ……」
アルバス:「さあこい、カニ倒れ!(笑)」
標語衆を盾にして(笑)、戦闘開始である。まずはバインの一撃で食い倒れ人形3体が破壊された。
GM:「じゃあ魔法の知識がある人。『心』で判定してみて」
アルバス:「またそんなむずかしいことを……(←お前、魔法使いだろ)。(コロコロ)失敗してる。こんなんだから修行の旅に出されるんだな(笑)」
リューセ:(コロコロ)「成功してる」
GM:「食い倒れ人形はゴーレムみたいだね。しかもパラスアテナ製」
サリース:「あら。そーなんだ」
アルバス:「カンケーないね。さりげなく前のヤツ──ツェンカーに攻撃。こいつなら攻撃しても笑顔で見逃してくれそうだ(笑)」
GM:「それはあまりに都合のいい解釈だと思うぞ(笑)。 (コロコロ)ツェンカー下水にどぼーん!」
アルバス:「下水に落ちてもさわやかな笑顔なんだろーな。……さすがだぜ」
GM:「んなワケあるかい!」
サンダユウ:「じゃあミーもマーゴを押しのけて(笑)、前に出るぞ」
GM:「よーするに標語衆を下水に落としたいんだな。──マーゴは何とかこらえてるぞ」
順調に食い倒れ人形を葬っていくアルバスたち。だが──
GM:「壊れた食い倒れ人形たちがサリースの方にぷかぷかと流れてくる(笑)」
サリース:「何でこんなんばっかなの!? 踏み越える! 乗り越える!」
GM:「んで、マーゴの全体攻撃技。自分の前にいるヤツ全部攻撃──サンダユウも入ってるな。ま、さっきどつかれたし、いっか」
ゼナ:「お仲間のバインさんも入ってますけど?」
GM:「知らん。ファイアー!!! ──ダメージは48点」
サンダユウ:「死にそう──ていうか死んだ(笑)」
アルバス:「サンダユウ、活動を停止しました。これでだいぶ静かになったな」
サリース:「サイボーグだから死なないんだっけ……」
アルバス:「でも下水をぷかーっと漂ってる(笑)」
サリース:「踏んづけとこ」
GM:「食い倒れ人形は、今の攻撃で8割ぐらい破壊されたかな。で、非常口のハシゴが見え始めている」
みんなさらっと聞き流したようだが、80体の食い倒れ人形を一撃で倒したんだぞ、マーゴは。
GM:「残り十数体」
ゼナ:「なら全部壊してから逃げた方がいいかな……」
サリース:「ハシゴに登れるなら、ブラックマーケットの人たちを先に逃がそう。ウェンディがどうするかは、彼女の判断にまかせる」
GM:「ならウェンディはハシゴの途中でみんなを待ってる」
ユンケ・ガンバ:「「下から見上げる〜」」
GM:「こらこら。ウェンディはぼろきれ1枚しか着てないんだぞ。ヤバイじゃないか」
ユンケ・ガンバ:「「へぇーええ」」(見上げてる)
GM:「やーめろって。──戦闘続けるぞ」
ゼナ:「銃発射します!」
GM:「限りなく弱いなぁ、こいつら……」
さらに食い倒れ人形10体が破壊されたところで、GMは──
GM:「食い倒れ自爆、いきまーす♪」
ちゅどぉぉぉん! ぼぼぼぉぉん! ぼぉーん!
リューセ:「ひゃあー!」
サリース:「リューセが食らったらさすがにヤバそうだから、かばう」
GM:「では、自爆および誘爆で、ダメージを50点ほど食らっといて」
アルバス:「まだまだ大丈夫だ。そこらへんの軟弱な魔法使いと一緒にするなよ(笑)」
サリース:「やたら頑丈なのね。あたしも大丈夫」
GM:「サリースとリューセが密着か……」
サリース:「あら、あたしは大歓迎だけど?」
GM:「いや、そうじゃなくて───リューセ、サリース下水まみれなんだけど」
リューセ:「きゃぁ〜! サリースを突き飛ばします!」
サリース:「それってちょっとひどいかも〜!」
どっっぽーん!
GM:「外に出ると、金歯おやじたちの姿はない」
アルバス:「だろうと思った。別に期待してなかったし」
リューセ:「おふろ〜」
GM:「その前に、標語衆が去っていくよ」
標語衆(指をびっと上げて)「じゃ!」(さわやかに去っていく)
ゼナ:「何だったんでしょーね、あの人たち……」
リューセ:「私たちも早く帰りましょう」
てーことで、一行はエスペルプレーナへ。
GM:「リューセとウェンディ、その他お風呂に入りたい人は大浴場へどうぞ。あ、サリースはくさいから個室のシャワーを使ってね。もちろん船の中が汚れないように入り口でマユに包んで引きずっていくんで、ユンケよろしく」
サリース:「しくしくしくしく……」
GM:「さて、残された問題は1つ。ウェンディの過去──つまりはサリースが娼婦だったことをみんなに話すかどうか、だ」
サリース:「イヤだ〜話したくない〜」
ウェンディ:「でもお世話になったみなさんに何も話さないというのも……」
GM:「大丈夫、誰も驚かないから(笑)」
アルバス:「『あたし、娼婦だったの』『だろうね』──ですむって(笑)」
サリース:「うー……でも……」
GM:「ちなみにウェンディの過去っていうのは──昔、とある場所で働いてて、そこが火事になって、逃げたんだけどどうしようもなくて、奴隷としてあちこちを転々としていたのだ」
アルバス:「とある場所?」
サリース:「聞かないで〜!」
アルバス:「なあ……何でわざわざ隠すんだ?(笑)」
サリース:「いぢわるなこと聞くなぁ……」
ゼナ:「てことはウェンディも元娼婦なんですか?」
GM:「そうだね。この人、どうする?」
リューセ:「オペレーターとして、ここにおいてあげればいいよ。そうすれば私たちが毎朝サリースに襲われないですむし」
ゼナ:「ああ、それはいい考えですね」
ユンケ・ガンバ:「「毎朝男性陣がウェンディの部屋の前に並んでたりして(笑)」」
リューセ:「こらこらこらぁ!」
GM:「では、ウェンディをエスペルプレーナの一員に加えることに、決定ね」
ゼナ:「なんか……どんどん人が増えていきますね、この船……」
ウェンディを加えるつもりは、なかったんだけどなぁ……