DAY4 【幸福の行方】 02


GM:では病室だ。──小鈴はまだ寝てる?

小鈴:起きてる。

GM:じゃあ、医者と金太郎が入ってくる。

小鈴:「あ……おはよー」

金太郎:「おう、おはよう」

小鈴:「えっと……金太郎君、今日、いつ?」

金太郎:「1月2日や。面倒なことになった」

小鈴:「あのねあのね、すごくリアルな夢見たんだけど……」

金太郎:「……まさか篠原の?」

小鈴:「うん……」(こくこく)

金太郎:「どんな夢や?」

利迎院:あのねあのね、アメリカがフセインを倒すの。これはテロとの戦いだって言ってイラクを空爆するの。

金太郎&小鈴:怖(笑)。

利迎院:かなりリアルだ。

金太郎:リアルすぎて逆に現実味がないな。

小鈴:「ねぇ、時間って巻き戻ることあるのかな?」

金太郎:「……今のところ行ったり来たりしとるような感じやけどな」

小鈴:「そう、なんだ……。やっぱり、巻き戻ってるのはわたしと、金太郎君と、お坊さんだけ?」

金太郎:「……? 小鈴、明日のことは覚えとるよな?」

小鈴:「1月3日だよね?」

金太郎:「そうや。ええとな」

小鈴:「うん」

金太郎:「別荘の1日目から、1月3日に行って、また戻って、殺人事件があって、そんで今度は1月2日に来たんや」

小鈴:「そうでした。明日はみんなに電話してまわった日なんだよね」

金太郎:「そうそう。覚えとるか。それならええねや」

小鈴:「どうなってるの、これ?」

金太郎:「ぼんさんも、たぶん同じやな。マコとかその辺もきっと。何が起きてるかは、わいにも分からん」

小鈴:「別荘にいった人だけ、かな?」

金太郎:「それより、夢ってのはなんや? さっき篠原のぼんさんもいっとった」

小鈴:「夢だと思ってたら、夢じゃなかったみたい。別荘でのことを夢だって言ってたんじゃないのかな」

金太郎:「それだけのことか。それならええわ」

小鈴:「むしろ夢だったらいいのかもって、思っちゃうよ。わたしたち、どうなるんだろう……。寝るのが怖いよ」

金太郎:「まぁ、この病院も、別荘も、学校も、わいのことも全部、植物人間状態の小鈴が見とる夢かも知れんけどなー」

小鈴:「あはっ、それはわたしも思ったー。けど、我思う故に我在りって、偉い人もゆってたし。ほっぺたつねったら痛いし」

金太郎:(意外と強いな、小鈴)「まぁ、それはええか」

小鈴:「これからどうしよう? またぼんやりと、いつか分からない明日を待つのかなぁ」

金太郎:「そこが問題やな。天才探偵金太郎の出番やー!」

小鈴:「あはは、金太郎君といるとほっとできるのは、金太郎君がそんなんだからだね、きっと」

金太郎:「……そんなん……」

小鈴:「いつだってマイペースだし、うらやましいな」

金太郎:「……任せとけ! わいに辞書はない!」

小鈴:「うん……微妙にまちがってる気がするけど、任せたっ!」

金太郎:(……とは言ったものの、どうしたもんやろか?)「とりあえず、電話か」

小鈴:「あ、そだね、1月3日のわたしたちも電話してた、んだよね。じゃ、とりあえず電話してみようか」

GM:──目覚めるがよい、チャーリー。

ここにいない金太郎:我、目覚めたりして!

ここにいない利迎院:我、とりあえず目覚めるそぶりをするなり!

チャーリー:では、目が覚めて、きょろきょろと周囲を見マス。

GM:添寝しているセバスチャンの姿が。

チャーリー:ぎゃあと叫びながら転げ落ちマス。

金太郎:大天使ヤマオカセバスちゃん。

ここにいない小鈴:懐かしい。

金太郎:チャーリーはヘンなマフラーを。

GM:1番(ダメ)マフラーを。

セバスチャン:「ぼっちゃま、モーニングコーヒーの準備ができておりますぞ」

チャーリー:「ア、アハハ、だったらもう少し普通な起こし方してクダサイ」 何気に着衣の乱れを確認したり(笑)。

小鈴:そして乱れを発見。下着にも。

チャーリー:汚された……。

金太郎:え、セバスちゃんが受けでしょ。

GM:それはともかく。チャーリーはどうするの?

チャーリー:起きたら、自分の部屋だったんデスよね?

ここにいないマコ:セバ部屋じゃないの。

小鈴:積極的だなぁ。

チャーリー:連れ込まれてるデスカ。

マコ:もともと相部屋。

小鈴:むしろ押しかけた系?

チャーリー:ボクに押しかける甲斐性はないデスネ!

金太郎:甲斐性とか……。

チャーリー:もちろんそのケもないデスネ。──自分の部屋かどうかまず確認、自分の部屋だったら携帯で日時の確認。

金太郎:残念ながら自分の部屋ではない。

GM:こらこら。──自分の部屋で、日付は1月2日だよ。

マコ:1997年の。

チャーリー:「また飛んでマスネ…」

金太郎:それは何曜日?

GM:火曜日かな。

チャーリー:了解デスネ。

GM:で?

チャーリー:「金ちゃんたちの意識が戻ったかどうかとか聞いてマセンカ?」

セバスチャン:「先程意識を取り戻されたと連絡がありましたぞよ」

金太郎:ぞよ。

チャーリー:「そうですか、安心しました……」 ──そういえば、ケイさんとかは病院じゃなかったんデスよね?

GM:少なくとも金太郎たちの病棟にはいなかった。どこにいるのかは、分からない。

チャーリー:「ケイさんは大丈夫そうデスカ?」

セバスチャン:「……残念ながら」

チャーリー:……真面目な顔で言ってマス? それ。

GM:まじめな顔で「……残念です」、と。

金太郎:あらぁ?

GM:「これ以上はセバスちゃんの口からはとても……。ううう……」と言いつつ部屋を後に。

チャーリー:うわ、ほんとに?(汗) セバスチャンを追いかけて「待ってください、本当なんデスカ?!」と問いただそう。

セバスチャン:「なんと嘆かわしい……。お忘れになったのですか、ぼっちゃま」

チャーリー:「そんな、では、ケイさんは……」

セバスチャン:「本当にお忘れになったのですか、ぼっちゃま。セバスちゃんは悲しいですぞ。……というワケで実家(広島)に帰らせていただきたく思います」


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