DAY4 【幸福の行方】 01



DAY
福の行方】

西暦2001年1月2日(Tue.)

GM:まぶしい光に思わず目を閉じ……──おそるおそる目を開けると、ばーちゃんの顔のアップが。

金太郎:「んー……っうおっ!」

マコ:ズラ刑事の方じゃなかったのか。

金太郎:「でよったなばばぁここであったが100年目!」

ばあちゃん:「おじーちゃん、目ぇ覚ましましたで! センセ、センセーイ!」

金太郎:「じじいの仇や、覚悟ー!」

GM:「何の話やねん」と裏拳つっこみ。

金太郎:「はうっ!」

GM:てーことで、金太郎は病院のベッドの上にいる。隣には利迎院も寝てる。

小鈴:これは……1月?

金太郎:「……アレ、病院?」

利迎院:金太郎は本当に金太郎なのか? 自分が黒田官兵衛になってたりせんのか?

金太郎:わいは金太郎や。それ以外であったことなどない。

利迎院:それはどうかな。

金太郎:(つーか、寝てへんのに……。どないなったんやったっけ)

利迎院:寝たのではなかったか?

GM:地面が揺れて、目の前が真っ白になった……としか。

金太郎:覚えとるか。

利迎院:あぁ、そのような………ん? とすれば、部屋が別であったワシの記憶はどこまで?

GM:利迎院は2階にはいってないのか。そーすると……金太郎たちが2階にいってしばらくしてから、同じように地面が揺れて、目の前が真っ白になった。

利迎院:なるほど。

GM:他のみんなも一緒だね。小鈴は同じく病室にいるし。チャーリーは自分の部屋にいる。

小鈴:別の病室だよね?

GM:病室は別。

マコ:同じベッドでしょ。

小鈴:ひぃ。

利迎院:表と裏だな。

金太郎:同じベッド……。

マコ:別の部屋だけどね。

チャーリー:それはベッドの種類は同じということデスカ?

金太郎:縦に長いベッドが部屋を突っ切っとるのか。

利迎院:そんな面妖なベッドがあるわけないではないか。……パイプの色がショッキングピンクなだけだ。

小鈴:病院じゃない、それ(笑)。

GM:どんな病院だ。

利迎院:シーツは蛍光イエロー。枕は黄土色。

GM:なんで枕だけそんな渋い色なん?

マコ:風水的に最適なのかしら。

利迎院:ふーむ、この小鈴のベッドは一体何の伏線なのだろうか……。

小鈴:待って。違うと思うの。

GM:ああもう何が何だか。

金太郎:ほな……。腕の落書き確認。

GM:キレイなもんです。

マコ:BABY STAND。

金太郎:(あら、メモがない。つーことは……)──ばーちゃんはまだおるんかな。

マコ:もういません。

金太郎:そんな。

GM:ばたばたと病室を出ていったけどね。しばらくしてじいちゃんと先生たちが入ってくる。

金太郎:篠原はんを起こそうと思ったが、入ってくるなら止めよか。

利迎院:起きとるよ。今日は。

金太郎:了解。

小鈴:おお、金太郎が意識が戻ったばいや!(←じーちゃんの演技なのか?)

利迎院:入ってきた方々に、軽く会釈。

GM:会釈を返そう。そして医者は金太郎の身体をちょっと確認して、「意識が戻ったなら、もう安心です」と太鼓判を押す。

金太郎:「えらい簡単やな」

GM:投げやりなので。ミニスカナースが脈をとったりはするけど。

金太郎:(小声で)「やっぱ土屋病院は名に恥じずヤブっちゅーことか……」

マコ:ヤブ医者じゃないよ。モグリなだけ。

GM:モーグリなだけ。

小鈴:くぽ。

GM:くぽぽー。

利迎院:モグリですらない、ただの無免許。

マコ:免許を停止されているだけとか。

GM:最近事故が多発してるだけとか。

小鈴:がーん。

チャーリー:うわっ、ひどい。へっぽこなのは息子であって親は(略

金太郎:そこを略すとよけい怪しい(笑)。

利迎院:親が医者ではないであろう。

チャーリー:医者じゃないけど、経営者としては…どーなんデショ(笑)。

金太郎:「えーと、どないなったんや、わい」

マコ:機械の体に。

じいちゃん:「──じゃ、わしとばーさんは町内会の温泉旅行に行ってくるで」

金太郎:「……わいのことは質問すら無視してか」

じいちゃん:「目ぇ覚ましたなら大丈夫とセンセも言っとるしな」

金太郎:「……のぼせて死んでこい。そろそろええ頃やろ」

GM:「ほな、あでゅー!」とじっちゃんばっちゃんは去っていく。

金太郎:医者がおるならそっちに聞こう。「何でわいはここにおるんですか」

GM:それは自分の存在理由を問うた深い質問?

金太郎:ちゃうわい。

医者:「突然意識を失って倒れたと聞いているよ。で、ヘリで運ばれてきたんだ」

金太郎:「今日は何日ですか」

医者:「今日は1月2日だよ」

金太郎:「一日前……それは予想してへんかったわぁ」(……今腕にメモしたらどないなるんやろ?)

医者:「ほら、まだ目が覚めたばかりなんだから、大人しく寝てないと」

金太郎:「目が覚めたのに寝ろとはおかしなことを言いますね」

マコ:次はもう眼を覚まさないかもしれないからね。

金太郎:今何時?

GM:朝、かな?

小鈴:ふむ。

金太郎:「他に誰が運ばれました?」

医者:「そこのお坊さんと……女の子だよ。水沢小鈴さん」

金太郎:「他の連中は特に何もないと」

医者:「他の連中?」

利迎院:トムとか、チャーリーとか、吉田さんとか。

GM:吉田さん……?

金太郎:「マコとか、トムとか、ケイちゃんとか、おじさんとか……ローラさんとか、梅中さんとか、真琴さんとか……──これで全部か?」

利迎院:「大岳どのを忘れておる」

金太郎:「おお、そうやった。──その連中」

医者:「運ばれてきたのは、君たちだけだよ」

金太郎:「そうでっか。どうも」

医者:「じゃ、わたしは水沢さんの様子を見てくるから」

金太郎:「あ、小鈴に会えます?」

医者:「……彼女も、目を覚ましてたら、ね」

金太郎:「ついてってええですか」

利迎院:「例のデンワとやらで話せばよいではないか」

金太郎:「んー、病院では使われへんのや。それに、電話かけるほどでもあれへんしな」

利迎院:「……何かよく分からんが……まぁ、よいか」

金太郎:「あんまり文明の利器に頼りすぎると人間ダメになるさかい。ふふ」

利迎院:「もう十分ダメになっておるぞ、おぬしは(笑)」

医者:「ついてくるなら、静かにね」

金太郎:「……篠原はんも、来ます?」

利迎院:「いや、ワシはよい」

金太郎:「さいでっか、ほな」(ホッ)

利迎院:「すでに先刻、会っておるからな」

金太郎:「あんた先に目ぇ覚ましとったんかい」

利迎院:「夢の中でだ。小鈴どのにも聞いてみるといい。同じことを言うぞ」

金太郎:「………………。ああ、そういうことか。まぁええ、その話は後で」

利迎院:「うむ」

金太郎:ではさっさと歩いて病室へ。


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