DAY2 【託されたもの】 09


GM:てぅるるるるるるる──

金太郎:お。

看護婦長:「病院で携帯使っちゃいけません!」

金太郎:「あ、す、すんまへん。」

チャーリー:持ち込みも駄目だったんじゃ。

GM:電源切ってれば持ち込みはOKでは?

金太郎:朝電話したときのまま、電源切っとくの忘れとった。

GM:んで?

金太郎:とりあえず着信拒否して、電源切って。

チャーリー:「OH、切られてしまいました〜……」がっくりと、受話器を置く

金太郎:まぁほったらかしとくのもアレやし、外出てかけなおすわ。とぅるるるるるるるる、とぅるるるるるるる。

セバスチャン:「ぼっちゃま、金様よりお電話ですぞ」

金太郎:金様て(笑)。

チャーリー:「ありがとう、セバスチャン」といって電話を受け取って「ハイ、金ちゃん。お加減はどうデスカ〜?」

金太郎:「お、チャーリー。すまん、病院やからケータイ使われへんのや」

チャーリー:「OH、ごめんなさい、うっかりしてマシタネ〜」

金太郎:「──で、なんか分かったか?」

チャーリー:「分かった、というほどではないですが、あれから、おじさんと連絡が取れないそうなんデス」

金太郎:「連絡が? ほかの誰ともかいな」

チャーリー:「みたいデスネ。ですから、明日早速別荘に向かいマース」

金太郎:「お、おう。そうか」

チャーリー:「詳しいことは、また向こうカラ連絡しますネ〜。メールの方がいいデスカ?」

金太郎:「いや、電話や。病院の方に電話したってくれるか?」

チャーリー:「ワカリマシタ、では病院の方に」

金太郎:「──そうそう、チャーリー、こっちは動きあったで」

チャーリー:「OH! 一体どんな動きアリマシタ?」

マコ:縦に。

GM:横にも。

チャーリー:自由自在。

金太郎:「昨日……、やないんやな、29日の夜、別荘の外にマトリックスのエージェント見たいなんがおったの覚えとるか?」

チャーリー:「ああ、ボクは見えませんデシタガ、金ちゃんが見たとかいってた……?」

金太郎:「そうや、アイツがな、病院に現れたんや。そんで、小鈴の下着盗んで警察に捕まりよった」

チャーリー:「OH! 大丈夫だったんデスカ……って、なんデスカそれは」

金太郎:「……ちゃうわ。なんや、なんかよこせとか言うてきよったわ」

チャーリー:「よこせ? 下着を?」

金太郎:「それも言うとったけど、なんや、なんか、なんとかかんとかちゅう、ナイフやて」

チャーリー:「ナイフ、ですか……物騒デスネ……金ちゃん、そんなの持ってたんデスカ?」

金太郎:「わいらの誰かが、梅中のおっちゃんから受け取ったとか言うとった。わいは持ってへんけど、チャーリーは持ってへんか? 忘れとるから、確認してみてくれ」

チャーリー:「フム……ボクデスカ?」と、思い返したり、あちこち探してみる。

GM:それらしいものは見つからない。

チャーリー:「それらしいものは見当たらないデスネ〜……。明日、梅中さんに会えたら、聞いておきマショウ」

金太郎:「たのむで。ほいで、なんや。あのエージェント、ほかにも仲間がおるようやから、チャーリーのとこにも似たようなんが現れるかも知れん」

チャーリー:「……ワカリマシタ、気をつけていくことにしマス」

金太郎:「……そうや。あのエージェント、昨日も来たとか言うとったな……」

チャーリー:「昨日も、デスカ? ……もしかして、彼もボクたちと同じ……?」

金太郎:「チャーリー、家の人に聞いて、それらしい人が昨日来んかったか聞いてみてんか?」

チャーリー:「分かりました、ちょっと待っててくださいネ」

金太郎:「おう」

チャーリー:電話を保留にして、セバスチャンを呼ぶ。

セバスチャン:「どうなさいました? ティーブレイクですかな?」

チャーリー:「セバスチャン、昨日マトリックスのエージェントみたいな人が来ませんデシタカ?」

セバスチャン:「は? まとりっくす、とは何ですか坊ちゃま」

チャーリー:「Oh、知らないのデスカ? 有名なシネマなのデスガ」

金太郎:シネマって……(笑)。

セバスチャン:「あいにくセバスちゃんは釣りバカ日誌と東映マンガ祭りしか」

チャーリー:「それでは仕方アリマセンね……ああ、ではこれなら」と、パソコンを起動。……パソコンくらいあるよね?(笑)

GM:あるだろう。

チャーリー:了解。んじゃ、パソコン起動して、ムービーファイルを開く。2chのマトリクスオフの映像を見せよう。

GM:えーと、んじゃ、何とかお姿を拝見したと。

金太郎:あかん。コートの色言うの忘れとった(笑)。

セバスチャン:「をを、これは……」

チャーリー:「こういう人なのデスガ」

セバスチャン:「セバスちゃんの若い頃にそっくりです」

チャーリー:「……セバスチャンの若い頃の話は今度聞きますネ。……で、最近、こういう人は来マシタカ?」

セバスチャン:「こう見えても昔はなかなかのワルじゃったけぇのう……って、はあ、そうですね、来ておりませんね」

金太郎:……広島?

チャーリー:なんか、セバスチャンについて色々掘り下げたくなる(笑)。

GM:ホホホ。

チャーリー:「そうデスカ……ああ、忙しいところスミマセーン」

セバスチャン:「はい、それでは」(退場)

チャーリー:てことで、保留解除して「もしもし、金ちゃん?」

金太郎:「おう」

チャーリー:「セバスチャンに聞いてみましたが、来てないそうデス」

金太郎:「えーとな、たいしたことないんやけど」

チャーリー:「はい?」

金太郎:「服の色、黒やのうて、真っ赤やったわ」

チャーリー:「そうだったんデスカ。でも、服装が独特デスシ。とにかく、明日別荘に行く時も気をつけて行きマスネ」

金太郎:「おう、しっかりなー」

チャーリー:「はいデス。金ちゃん、ご忠告感謝シマスネ」

GM:なんかチャーリーの話し方がだんだんロボットぽくなってるような……。

金太郎:そういえば(笑)。

チャーリー:じゃー、この後電話切って、明日の準備して、寝るって感じで。

GM:そして明日がやってくる、と。

金太郎:(連絡が取れへん、ときたか。なんかあるな……)

GM:(ありがとうチャーリー、君のおかげでほとんど手がかりを出さずに話を終えられたよ)

金太郎:さーて、寝る前に、ノートに今日のこととか整理しとこう。

GM:ほほう。

金太郎:明日忘れとるとあかんから、左手にも「ノートを見ろ」と。

GM:他にやり残したことがある人は?

金太郎:ノートには、紅白のことも書いておこう。

小鈴:自分の病室に戻って、落ち込みつつ寝る。

金太郎:「小鈴ー、気にすんなー」

小鈴:「えええん、しばらく立ち直れないかも……」

金太郎:「ほなわいが添い寝したるさかい……」

小鈴:「いえ、結構です(笑)」

金太郎:「ん、あ、そうか」(突っ込みが弱いなぁ)

マコ:神社に行って奉納してから帰る。

GM:あ、ちなみにトムもダガーは持ってないので。

GM:では金太郎、トム、小鈴、マコ。君たちは夢の中で女性の悲鳴を聞いた気がした。

小鈴:うんうん。

金太郎:これは。

トム:またかよ!(笑)

金太郎:前回聞いたのはチャーリーだけやな。

マコ:自分の声だったり。

GM:そしてそれが夢ではなく、現実の……部屋の外からの声だと気づく。

トム:ナヌ。

金太郎:んお!?

マコ:ぬな。

トム:俺自宅なのに。……いやまて。これは。別 荘 だ な !

GM:そのとーり。

金太郎:目が覚めるんかな。

GM:覚めていいよん。

トム:んじゃ起きるか……。──ってなんで横に金太郎が寝てるんだ!(ガビーン)

金太郎:で、病院にいないことに気づくとかあるんかな。

マコ:腕にBABY STANDと刻んであったりはしないのかな。

GM:ないです。

トム:DEATH13。

金太郎:「うお、別荘に戻っとる!? 予想外や」……左腕の落書きは?

GM:消えてるねえ。

金太郎:落書きちゃうわ。

トム:皆未来の記憶があるのか?

GM:記憶は全部あるよ。

金太郎:30日元旦2日の分はないと。

GM:それはないです。記憶があるのは29日、3日の分だけ。

小鈴:へええ。

トム:──と、記憶の吟味をするより先にすることがあると思うんだが。

マコ:顔を洗うとか歯を磨くとか。

金太郎:外に出よう。部屋の外な。

トム:誰の声かわからないかなぁ。やっぱり。それによってモチベーションが。

GM:では暗い廊下に出た。悲鳴はローラの部屋の方から聞こえた気がする。

金太郎:なら、向かうで。おりゃぁ。

トム:誰だか思い出せないので普通に移動。

金太郎:誰であっても走って向かおう。

小鈴:「今の声、なに?」多分パジャマ。

GM:廊下を曲がると、突き当たりの部屋、ローラの部屋の前に立ち尽くしている梅中ユウミの姿が。悲鳴は彼女のもののようだ。

トム:「何かあったんですかー?」

金太郎:「分からん! とにかく確かめるで! ──どないしました!?」

GM:そして、ローラの部屋の扉の下、隙間から赤い液体が流れ出ているのが見える。

マコ:「とまとじうす?」

金太郎:「……」

トム:ここで一言、ハイ、金太郎。

GM:「謎はすべて解けた!」

金太郎:何でやねん(笑)。

小鈴:(笑)

金太郎:(……うお。しゃれならんかも……)
 

<DAY2 END>

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