#3 『LUNATICPANDORA』 02


 西暦2000年10月07日(Sat.)

GM:時の流れは止まらない。流れ流れ流れていく。

涼:つまりは……中略!

GM:そゆこと。さくさくっと進みましょう。同じ場面はバンバン省くのじゃ〜!
 

 信也が学校を休んで東京行ったり。

 体育の時間に小沢が覗いたり浩之介:「今だったら納得だな」)

 保健室に女子生徒を運んだ涼が新崎織葉にぶつかったり。
 

GM:平くんが部活に……今回は来るか。

涼:お、来たか。

隆志:今回は行方不明にならなかったのだね。

 職員室01:29 p.m.

GM:隆志が職員室に行ってみると、モグラ先生が教材の入った段ボールを運んでいる。で、近くの電話が鳴るよ。

教師A:「すいません結城先生、電話出てもらえますか」

隆志:「分かりました。(受話器を取って)はい、千歳高校です」

生徒の母親:「すみません、1年D組の○○の母です。あの……うちの娘が、昨日から帰ってこないんです」

隆志:あれ、『2回目』のときは、平が行方不明になったんだっけ。

GM:そうだよ。

隆志:必ずしも同じことが起こるワケではないということか……。あるいは、同じことが起こるように、『調節』されてるのか……。──とにかく、担任に連絡しよう。

GM:そーすると、やっぱり緊急職員会議になるね。

 校舎裏01:47 p.m.

GM:そんなことは露知らず、チャーリーは二葉と一緒に校舎裏へ。

チャーリー:やっぱり呼び出されるのデスね〜!

二葉:「かくかくしかじかというワケで、明日一日、付き合ってあげてくれないかなぁ?」

チャーリー:今、どうやって断ろうか考えてマース。新しい流れを作ろうかと。

浩之介:あんまり変えられると、こっちの対応のしようがないんだけど。

GM:どこで行動を間違えたからあのような結果になったのか、よく考えてごらんよ。

チャーリー:間違い? 結果? ……デートの段取りが悪かったのがいけなかったデスか? それともデートを受けたこと自体がいけなかったデスか……?

GM:(単に、別れた後栞から目を離したことを言ってるんだけどな)

チャーリー:デートを受けなければもうあんな思いしなくてもいい……ってなんでこう消極的かなぁ。ええ〜う〜ん、どうしたらいいデスかぁ〜?
 

 チャーリーは悩んだ。いろいろ悩んだ。悩み過ぎた。
 

GM:(早く決めろ〜)

チャーリー:「そ……それじゃ、喜んで、お受けしマース」

栞:「先輩、どうしてそんな泣きそうな顔してるんですか? ……ホントはイヤなんですね?」

チャーリー:「そ、そんなことは……ないデスよ」

二葉:「じゃあどこにいくかふたりで決めてね」

チャーリー:ぐっ……あー……どうしよっかなぁ……(また悩み始めた)。

GM:あのねー、同じとこ行くなら、細部は省略するよ。

チャーリー:え、そうなの?

GM:そりゃそうさ。下手に水族館とかに行くのが悪い。

チャーリー:僕ってば一体……。シナリオにない(とチャーリーは思ってる)水族館にまで行って失敗してたら世話ないデース。

GM:(いいんだけどね、遊園地も水族館もアドリブだったから)

チャーリー:「栞は、どこに行きたいデスか?」

GM:(今までのを総合すると……)

栞:「遊園地とか、いいですね。……でも、怖いのはイヤです」

チャーリー:(「そうくるかぁ〜」という顔をした後)「じ、じゃあ、遊園地にしマショー! 駅前に10時、OK?」

栞:「はい」

 高校校舎屋上05:00 p.m.

隆志:念のために屋上に行ってみるけど。

GM:平くんは来てないよ。

隆志:そうか。ならいいや。

 Interlude

 「なんか……大変なことになってるみたい」

 「ええ」

 「で……原因は分かったの?」

 「原因も何も……私が『ここ』にいるのは、そのためですから……」

 「そっか……。そうだったね……」

 「『目覚める』人たちが多いみたいで……」

 「うん……」

 「この世界は分からないことが多くて……私は……自分が本当は何なのかすら知らなくて……」

 「不安?」

 「ええ、少し」

 「あはは、まあ、だいじょーぶじゃないかな。……この世界だって、そんなに悪いことばかりじゃないよ」

 そして……『3回目』の日曜日がやってくる。


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