浩之介:あの夢のことが気になるから、1年F組の教室をそれとなく覗きにいってみよう。
GM:誰もいないよ。校庭に、部活やってるヤツらがいるぐらいだね。
浩之介:んー……今回こそは万馬券狙ってみようかな……。
GM:チャーリー、何時に来る?
チャーリー:9時半!(即答)
涼:馬鹿だね〜、こいつ(笑)。
GM:そうすると、やっぱり9時45分ぐらいになって、栞が来るよ。で、君を探してキョロキョロしてる。
チャーリー:手を振って合図しマス。
涼:そうだチャーリー、いいことを考えたぞ。目的地を変更するんだ。雨を降らせろ!
チャーリー:……どうやってデース?
涼:龍を呼ぶんだ!
チャーリー:だから……どうやってデース?
涼:それは、自分で考えろ。彼女を助けたいならそれぐらいはやってのけろよ(←無責任)。
隆志:今回はチャーリーを追ってみるぞ。──どこからおかしくなったか記憶を溯っていって、人物と照らし合わせて考えてみると……外人はやっぱり何するか分からないということで。
GM:なんだかヤバイ発言の気もするが……了解。──尾行組もOK?
金太郎:よー分からんがバッチリや。
GM:もちろん、小鈴・一真・二葉・進吾も来てるからね。──では、楽しいデートの始まりだ。
チャーリー:今回は、ジェットコースターは避けて、お化け屋敷も内容が分かってるから怖くないし、バッチリデース! エスコートは完璧デース!
GM:なるほど、殺意ポイントが大幅に上がるような紳士っぷりを発揮するのだね。
浩之介:実は殺意ポイントにも重要な意味があったりするんだろうか……。
涼:エンディングに関係するんじゃないか? 正式に告白されるとか。
GM:ちゅーワケで……あれこれ満喫して、最後に観覧車に乗った、と。
チャーリー:……そこまで略しマスか。
GM:チャーリーのうまくいってるデートなんて、おもしろくも何ともないからね。
栞:「あ、『フォーチュン・ストーン』だ。これ今、流行ってるんですよね」
チャーリー:う……来マシタか。これを買うべきなのか買わざるべきなのか……(悩)。
浩之介:水族館のときは、自分で買ってたよな。
涼:断定はできないが、まあそうだろうな。だから、ここで買ってあげなくても自分で買うと思うぞ。
チャーリー:やっぱりそーデスか……。てことは……。
隆志:(あの外人……『1回目』のときはさっさと買っていたのに、なぜ今回は石を手に取ったまま固まっているんだ?)
栞:「じゃあこれ、ちょっと買ってきますね」
チャーリー:「ああ、僕が買ってあげマスよ」
浩之介:高いの?
GM:1200円〜1500円ぐらいじゃないかな。粗削りの水晶みたいな形をしている石だね。
隆志:今回はペアで買わないのだね。『1回目』のときはペアで買ってたのに。
チャーリー:う……。でもこれを買ってしまうと危険な気が……。でも……(悩)。
栞:「やっぱりいいですよ、自分で買います」
チャーリー:「え?」
栞:「だって先輩、石を持ったまま眉間にしわよせちゃって……ちょっと、コワイです」
チャーリー:「Oh、ソーリー。──分かりました、ペアで買いマース(泣)」
栞:「先輩、ありがとうございます! ……今ここで、付けていいですか?」
チャーリー:「……付けて……あげマスよ……」
栞:「先輩も……」
チャーリー:「もちろん、付けマース(泣)」
GM:では、『心』の受動値で判定するように。
チャーリー:目標値、16。そんなの成功するワケが……(コロコロ)おしい、18デース。
GM:少し失敗か。「このまま帰したくないなぁ〜」って、ちょっとムラムラッとした。
涼:ムラムラッて言うと、なーんかイヤラシイな。
チャーリー:あぁ〜。はあぁ〜(ため息)。
浩之介:そうか、門限破らせてずっと一緒にいるという手もあるな。
隆志:私はずっとそうすればいいと思っていたのだが。
浩之介:わしは逆に、早いとこ家に帰して、見張っておくのがいいかなぁと。
隆志:ずっと一緒にいれば、行方不明にはならないだろう。
涼:石を買わせないのが一番だと思うぞ。「流行ってるんですよね〜」って言われたら、「でも、こっちの方がかわいいと思うな」とか言って別のを買わせるとか。
一同:なるほど……。
GM:もう、遅いけどね。
涼:ああ、それが言えないもどかしさ。
今回のデートは、大成功だったと言えるだろう。
GM:だからバスに乗って、家の前まで送ってきたよ。
チャーリー:ほう。
金太郎:わいらは一本あとのバスに乗るんやったな。
隆志:私はチャーリーと同じバスに乗るぞ。髪を0:10に分けて変装してるからバレないだろう。
涼:スゲー髪形……。
栞:(家までたどり着いて)「今日はどうも、ありがとうございました」
チャーリー:ふーん……。
GM:(ふーん、ってお前ね……)じゃ、バイバイと手を振るよ。
チャーリー:ほう。ん〜(悩)。
GM:……怖いぞ、おい。バイバイって手を振ってるのに、ぼぉぉぉぉ〜と突っ立ってると。
チャーリー:それはプレイヤーであってPCでは…………あ〜、でもいったい、どこまでやればいいデスか〜(悩)。
栞:(先輩……なんだかコワイ……。まさかあーんなことやこーんなことをしようか迷ってるのかしら……)
チャーリー:じゃあ……おでこにキスをして、帰りマース。で、帰るフリをして、路地を曲がったところで栞の様子をうかがいマス。
GM:(別にキスする必要はねーんじゃねーか……?)
涼:ストーキングしてることがバレたら、ますます怖がられるな。
栞は門を開け、玄関の前に立った。
そしてドアノブに手をのばしたところで……くるりと振り向き、再び門の外へ。
GM:フラフラと歩いていくね。
チャーリー:よし、後をつけマース。
隆志:私はチャーリーに気づいていいよね。近づいていって、声をかけよう。
チャーリー:「……誰デスか?」
隆志:髪をバサバサッと立てていつも通りにしよう。
チャーリー:「Oh、先生デシタか。……で、こんなところで何を?」
隆志:「おかしいと思わないか?」
チャーリー:「何がデスか?」
隆志:「私の髪形だ」
一同:(爆笑)
チャーリー:「分かってるなら、なんでそんな風にしてマスか〜?」
隆志:「いや、そうではなくて。──……妙な話をしよう。あの子と3回ぐらいデートをしなかったか? 私はそういうことを知ってるが、お前はどう思う?」
チャーリー:「は……? てことは先生も……?」
隆志:(妹をストーキングしてることがバレないように……と)「『1回目』、八重木進吾が家まで妹を誘いにきたから知ったんだが……お前、遊園地でデートをしたな。そのとき、妹の帰りが遅かった。『2回目』は水……いや、“どこに行ったか知らん”が、同じようにして出掛けていった妹は、帰ってこなかった。そして今回、また遊園地だ。バスを一本遅らせたようだから、間もなくここに来るとは思うが……」
チャーリー:「はあ」
隆志:「お前も……『繰り返し』を体験しているのだな?」
チャーリー:「僕、てっきり夢だと思ってマシタ。まさか先生が同じようなコトになってるなんて! これはいったいどういうことなんデショウ?」
隆志:「分からん。が、今あの子を見失うのはヤバイのではないか?」
チャーリー:「確かにそうデース。一緒に栞を追いマショウ!」
GM:では15分遅れで栞の家……つーか進吾の家に着いたよ。誰もいないねえ(笑)。
進吾:(玄関を覗いて)「やっぱり、帰ってきてない」
金太郎:「この中で、栞ちゃんの行き先に心当たりがあるヤツ、おるか?」
残り4人:(首を横に振る)
金太郎:「……小沢の家や」
進吾:「小沢って……体育の小沢?」
一真:「なんでそうなる?」
金太郎:「それは……アイツがロリコンだからや!」
二葉:「そりゃ、昨日覗き騒ぎはあったけど……。ねえ」
金太郎:「虫の知らせっちゅーかなんちゅーか……とにかく、わいは行くで!」
進吾:「……どうする?」
二葉:「他にアテもないし、いってみよっか」
金太郎:「よっしゃ、ほないくで〜!」
一真:「金太郎」
金太郎:「……なんや?」
一真:「ワケアリなら、言えよ。……大概のことじゃ、驚かないから」
金太郎:「なんやよー分からんけど、了解や。………………ところで……誰か小沢の家、どこやったか覚えとるか?」
進吾:「そんなの、知るワケないだろ」
金太郎:あかん、ど忘れや。……ちゅーことで、涼に電話して聞いてみよ。
GM:なるほどね。
涼:待ってました。これでやっと接点が持てる。
GM:んじゃ、金太郎から電話があるよ。
金太郎:『もしもし、涼か?』
涼:「そうだ」
金太郎:『小沢の住所、分かるか?』
涼:「お前、前もそんなこと聞いたよな……」
金太郎:『ん?』
涼:「……どうした?」
金太郎:『……わい、前も小沢の住所聞いたんやな?』
涼:「ああ。(小声で)……違ったっけ」
金太郎:『……ところで、澪ちゃんて誰や?』
涼:(お茶を吹き出しそうになる)「……何のことだ?」(←同棲してることは秘密)
金太郎:『それから……名簿は、電話帳の下にはないで?』
涼:「お前……何で知っている?」
金太郎:『なあ涼、わいが小沢の住所聞いたの、いつや?』
涼:「……3日前の、今日だ」
金太郎:『3日前の今日……か。ビンゴ、みたいやな。お前も……時を繰り返しとるんやな』
涼:「てことは……お前もなのか?」
金太郎:『詳しい話は後や、急いで小沢の家に来てくれ! それから……わいにも住所教えてな』
|
<L・P> |
|
|
|
|