GURPS・EDO―薩摩編―(伍)

GM:さて、おフロのあとは食事だよ。

大内:酒は?

GM:勿論。

大内(のプレイヤー):じゃ、我々も。

GM:まだ飲むのか、おまえら……。

桂川:(料理を見て)豪華ですねぇ。

大内:生臭モノをバリバリと(笑)。

旭海:和尚………。

大内:俺、和尚じゃねぇし。

トン:食えるものがないな……。あ、豚以外なら大丈夫か(←宗派はなに?)。

彩:(レモンに)「キムチとか持ってない?」

レモン:「持ってるけど……よく知ってるわね」

旭海:「ワシはごはん! 何よりメシ!!」

トン:おもむろに懐からお好み焼きの薄いのを出して、キムチを挟んで食べる。

ヤン:「あっ、ナンだ、ナン!」

桂川:「どうして知ってるの?」

大内:「おい、酒が切れた」

GM:さて、食事も終わって一段落。みんなでお酒をチビリチビリとやってる。

桂川:「レモンさん、聞き込み、行きましょうよ」

レモン:「今から? いいけど……誰かついてくる?」

一同:「はーい」

GM:全員か。じゃ、下に行くけど……みんな忙しそうだよ。

彩:「あらぁ」

レモン:「しょうがないよ、この時間じゃ」

桂川:「どうする?」

彩:「また後からにしよっか」

大内:別に何日かかってもいいんだからさぁ、ゆっくり行こうぜぇ。

GM:よくないぞ。

トン:では女性陣はお手伝いを……。

女性陣:えぇ〜っ!?

彩:酔ってんのにぃ?

レモン:やだ。

GM:何日もかけるわけにはいかないだろうけど、とりあえず今はおとなしく部屋に戻らない?

桂川:そうだね。

彩:あ、お酒のお代わりだけはもらってこっか。

GM:どうぞ、御自由に。

GM:夜更けである。皆の衆、聴覚プラス2で判定してくだされい。

ヤン:&桂川:成功してまーす。

旭海:ギリギリ成功。

大内:起きる気なし(サイコロも振らない)。

GM:そうすっと、何やら階下(した)が騒がしい。

旭海:なにっ! そこはもう、誰よりも速いワシが……ダーッシュぅ!

一同(足音):どどどどどどどどどどどぉーっ!

GM:気づいたお花さんが階段の途中で止める。

お花:「何でもありませんから。お騒がせしてすみません」

旭海:一応抵抗してみる。「いや、しかし……」

GM:では降りてきた人。視覚のマイナス3で判定してみて。

トン&桂川&彩:成功してる。

GM:そうすると、力士の肩越しに宿の入り口で一人の男が暴れていて、それを宿の夫婦がなだめているのが見える。

彩:ドラ息子かなぁ。

GM:その通り。夜中に酒に酔って帰ってきた。

大内:成程。しかも賭場に出入りしてるとみた。

GM:寝言か? それは。……まぁ、その通りなんだけどね。

桂川:いかにも時代劇だねぇ。

GM:時代劇だもん。……さてしばらく見てると、息子も収まってみんな引き上げていくよ。

お花:「御迷惑をおかけしました。どうぞごゆっくりお休みください」

GM:と去っていく。

旭海:まだ騒ぐようならそのまま押さえ込んだんだが………。

桂川:私らも引き上げよっか。

彩:ついでに厠へ行ってくる。

トン:瞬間移動で布団に戻る。

桂川:あっ、消えた(笑)。

旭海:あの和尚、いったい何者でゴワスかね………。

GM:とゆーわけで次の日だ。

ヤン:(のびをして)んー、いい天気ぃ。

旭海:とりあえず、聞き込みに回るでゴワス。

桂川:まずは宿の主人から。

GM:はーい。じゃあ宿の主人の――

彩:その前に朝ごはーん。

大内:朝ごはーん。

GM:へいへい。とっとと食っとくれ。

一同:がつがつがつ。

ヤン:さ、行こうか。

桜岳屋:「で? 何のご用でしょうか」

桂川:「最近、ここいらでこれこれこういう事件(かどわかし)があるようですが………」

桜岳屋:「そのようですねぇ」

桂川:「物騒な世の中になったものですねぇ」

彩:「というわけで、起きてる場所とか、時間帯とか、犯人の心当たりとか、そういったものが何か分かりませんか?」

桜岳屋:「うぅーん、そうですねぇ………」

GM:彼は詳しいことはよく分からないみたいだ。その辺のことは役人の方がよく知ってるのでは? みたいなことを言う。

大内:で? その役人はどこにいる?

GM:仙巌園(島津氏の別邸)があるからね。そこにいるんじゃない?

桜岳屋:「他に何かありますかな?」

彩:「はーい、何人くらいさらわれてるんですか?」

桜岳屋:「はて、よくは知らんのですが私の聞いた範囲ではざっと二十人くらい………」

一同:「えっ……えぇーー!」

ヤン:そんなに?

トン:それは集落のほとんど全員なのでは?

GM:よそから来て仙巌園で働いてた娘さんたちも被害にあってるからね。

桂川:「女の人ばかり、ですよね?」

桜岳屋:「ええ。未婚の方ばかり」

彩:「なるほどねぇ」

桂川:「ありがとうございます。お手数おかけしました」

桜岳屋:「いえいえ。ところで……御逗留はいつまでの御予定ですか?」

桂川:「え〜と……しばらく逗留させて頂きたいのですが……」

彩:もちろん、お金は払うよね?

大内:えっ? 今の部屋のを? 払えるのか?

ヤン:うーん、それはムリかも。

トン:何を言ってるんだい? 我々は公的な組織なんだよ?

彩:当然、藩のツケでずーっと……。

トン:で、解任される、と(笑)。金使い過ぎだ、って。

旭海:何を申す。

レモン:ん?

旭海:マキをわったり、雑用したりとかして泊まるべきでは?

桂川:(すかさず)相撲取りがね。

旭海:えっ?

彩&レモン:頑張ってねぇ〜☆

旭海:そっ……そんなぁ……。

ヤン:だぁってぇアタシたち、か弱い乙女だしぃ。

大内:おめぇさんに聞き込みが出来んのかい?

旭海:う……それは………。

大内:じゃ、そういうことで。

GM:了解。では、役人のとこに行くのかな?

一同:は〜い。

大内:と、いうより一度全員で役所にアイサツしとくべきでは?

トン:そうだね。

大内:常識的には昨日のうちに行っとくべきだったよね。

レモン:しょうがないよ。着いたの夕方だったし。

彩:じゃ、みんなでアイサツしに行こっか。

ヤン:こんちゃ〜、って。