ACT13.0[たとえばぼくがしんだら] 03

ヴァイス:とにかく。寮にはフウゲツさんがいた方がいいと思うんです。その方が僕がいるよりみんなが安心するだろうし。

GM:ははん、とにかくフウゲツをオルドレース家から──スノウの傍から遠ざけたいのだね。

ヴァイス:ち、違う違う!

シュリ:違うんだぁ。そこは否定してほしくなかったなー。

GM:ジェラっスよ、ジェラ。

フウゲツ:そうなんだったらねー、俺も「スノウ、いこう」って一緒に寮にいくのに(笑)。

GM:ああ、まさにここは『ジェラシックパーク』! ──んで、結局どーするの?

ヴァイス:フウゲツさんにはここにいてもらって、寮には書き置きを残していく。

ユリア:てことはまた寮に戻るのれすね、わざわざ。

フウゲツ:タンとブルーにも、ヴァイスがいなかったら書き置きを残すぐらいの知恵はあるだろう。

レイチェル:ヴァイスにはなかったけど。

シュリ:それに、まさかあのふたりもヴァイスがこんな状況下で、こんな状況下で(←強調)、まさかデスクワークしか、書類書きしかやってないとは思わないだろうから。

GM:それに……ヴァイスって腹に穴開く大ケガしたばっかりなんだから、あんまり動かない方がいいんじゃないかと。

ヴァイス:それはそうだけど……でも、僕がいくよ。ふらふらしながら。

フウゲツ:「大丈夫なのか?」

ヴァイス:「だ、大丈夫ですよ……」

フウゲツ:「やはり俺がいく。ヴァイスはここで休んでろ」

ヴァイス:「いや、僕が……。ホントに大丈夫ですから」

フウゲツ:「だが顔色も青いし……。まるで自分で自分の腹を傷つけたような顔をしている」

GM:(大笑い)

ユリア:おなかが全開で見える服を着てるんで。

シュリ:金太郎の前掛けの逆みたいな。

GM:逆金太郎か。ROLLYみたいな服を着るんじゃなーい!(←着てません)

ヴァイス:「僕がふらふらだからこそ、フウゲツさんにここにいてほしいんです。ゲインさんたちを守る人がいなくなるでしょ?」

スノウ:「ヴァイスが外で倒れたら、誰がヴァイスを助けるのよ」

ヴァイス:「それは、街の誰かが……助けてくれそうにないけど……まあ、何とかなるよ」

スノウ:「でもヴァイス──」

フウゲツ:(さえぎって)「そこまで言うなら仕方がない。──俺もついていこう」

ヴァイス:「……は? ついて……くるんですか?」

フウゲツ:「ああついていく。見てられん」

ヴァイス:「でもそれじゃここが……」

フウゲツ:(ヴァイスに近づきながら)「ならここで休んでろ。スノウに看病でもしてもらえ」

ヴァイス:「でも……」

スノウ:「あたしとふたりっきりじゃイヤってこと……?」

ヴァイス:「そーゆーことじゃなくて……」

スノウ:フウゲツさん、ここは気絶させてでも休ませましょう。

フウゲツ:もちろんだ。「いいから、少し寝てろ」──そう言って、ヴァイスの腹を殴るぞ。

GM:あの……それだと傷口全開ですが。下手すりゃ突き抜けますが。

フウゲツ:うおー、しまったー!(笑) ──じゃあ、首の後ろを手刀でトンと。

ヴァイス:かくん(気絶)。

フウゲツ:(ヴァイスをソファに寝かせて)「タンとブルーか……。よし、探しにいくぞ」

スノウ:「フウゲツさん、気をつけて」

フウゲツ:「スノウも、戸締まりしっかりな。いざってときは──ヴァイスを守ってやってくれ」

スノウ:「──はい!」

 『月の民』エリア──

トキオ:「あら、フウゲツさん」

フウゲツ:「ども、ご無事でなによりです」

GM:戦いと怪我人の治療で疲労がたまってるようだけど、ね。

フウゲツ:「何か入り用でしたら、自警団まで連絡ください。で──タンとブルーを見ませんでした?」

トキオ:「いえ? こちらには、いらしてないと思いますけど」

一同:なにィー!!!

ユリア:影が薄すぎて気づかれてないだけでは。

フウゲツ:仕方ない。トキオさんに礼を言って、そのへんを捜し回ろう。「誰かタンとブルーを見た者はいないか?」

???:「おお、フウゲツ殿ではないか」

フウゲツ:「なに、誰だ?」(振り返る)

GM:アイン父ことミフネさんだよ。

フウゲツ:「おお、ミフネ殿」

ミフネ:「フウゲツ殿……うちの息子が、うちの息子がわしをかばって……(大泣き)」

ヴァイス(気絶中):かばわされて……でしょ。

エミリー(教会):『月の民』の怪我人のほとんどは──

シュリ(診療所):彼の指示は正しかったのよ──指示“は”ね。ただ、やり方がまずかっただけで。

フウゲツ:「ミフネ殿……心中お察し申す……。──あの、ところでタンとブルーを見ませんでしたか」

ミフネ:「おお、あのふたりならさっきまでそこで飯を食っておったぞ」

エミリー:めしィ〜?!

フウゲツ:「その後、ふたりはどこへ?」

ミフネ:「街の中心の方へ歩いていったようだったが」

フウゲツ:「そうですか。……どうも、かたじけない。では!」

フウゲツ:タンとブルーがいったであろう方に進んでいこう。

GM:そうすると、中央広場に出るよ。ここに寝泊まりしてる人もいるのかな。

シュリ(診療所):いるでしょうね。

フウゲツ:タンとブルーはいるかな?

GM:『心』で判定してみよう。プラス10の修正で。

フウゲツ:(コロコロ)ギリギリ成功。

GM:では、噴水のふちに腰掛けてるブルーを発見した。

フウゲツ:(すたすたと歩み寄って)「おお、ブルー」

ブルー:(ぼぉーっとしている)

フウゲツ:「かくかくしかじかということで、ヴァイスが報告待ってる、とのことだ」

シュリ:とりあえずヴァイスが待ってるつもりを見せている、けど?

GM:何てあやふやな。

フウゲツ:「だから、至急寮に戻ってくれ」

ブルー:(ふらふらと歩きだす)

フウゲツ:大丈夫なのか?

GM:いつもこんなかんじだから。

フウゲツ:「タンはどうした?」

ブルー:(立ち止まり、何かブツブツ言ってる)

フウゲツ:なかなかに意志疎通が難しいな。

GM:何とか聞き出したところによると、タンとは別行動を取ることになって、落ち合う場所がここだったらしい。

フウゲツ:「なるほど……。じゃあ、ブルーはここでタンを待っていてくれ」

ブルー:(噴水のふちに腰掛ける)

フウゲツ:さて……別行動ということは、タンは魔族ハーフのところにいったのか……? ──まあいい、そっちへいってみよう。

GM:魔族ハーフたちのところへいくのだね。──んじゃ、ここで場面転換をしよう。



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