ACT8.0[越境]02

GM:では見張り一組目。時間は(コロコロ)昼の2時。一番暑い時間だね。

ヴァンダイク:では羽を広げて傘代わりに。

ビオ:器用なヤツだ。

ヴァンダイク:そしてラグランジェも影に入るように後ろから密着する。

ラグランジェ:「ボクは大丈夫ですから……」

ヴァンダイク:「いやいやいやいや……」(べたー)

ラグランジェ:「ほ、ホントに、そんな、くっつかなくても……」

ヴァンダイク:「いやいやいやいや……」(べたー)

ラグランジェ:「イ、イヤああああああああああー!!!」(悲鳴)
 

キュア:「ん? 見張り台の方から悲鳴が……」
 

ヴァンダイク:このまま8時間。

ドモ・ルール:8時間ずつの3交代か。

キュア:それってつらくない?

ラグランジェ:ツライです。

ヴァンダイク:ワシは全然。密着してるから。逆につやつやしてくる。

キュア:天国と地獄だ……。

ラグランジェ:「だからッ! そんなにくっつかないでくださいってば!」

ヴァンダイク:「いやいやいやいや……」

ラグランジェ:「しくしくしくしく……」

アリア:純情系ホモって……ヤダ……。

リトナ:にゃあ(猫状態)

GM:では2組目、ビオと一般兵士だね。時間は夕方の6時だ(結局4時間交代となった)

ビオ:「あー……、暇だなー……」

兵士:(トカゲ……でかい……)「あのー……すみませんねぇ、わざわざ」

ビオ:「ぐごああああああ……」(いびき)

兵士:(寝てるしー!)

キュア:そういうときはね、「ごはん」と言えばよいのだよ。

アリア:ホントに用意しとかないとヤバイけどね。

ヴァンダイク:「そうか、お前がごはんか」ということになりかねん。

アリア:……ヴァンダイクが言うと怖いね。

ヴァンダイク:(お尻を突き出して)「さあ来い」ということで(←「受け」)。

GM:……これだから純情系ホモは……。

アリア:シャレになってないから、早く話進めよ。
 

 4時間後──
 

ビオ:(目を覚まして)「んん、もう朝か?」

キュア:(交代に来て)「夜だってば。夜の10時」

ビオ:「そうか。……じゃあ、飯食って寝るか(笑)」

GM:では3組目、アリアとキュア。夜の10時からスタート。

ドモ・ルール:紅一点の登場だな。

キュア:……私も一応女なんだけど。

アリア:(砂漠の方を見つめながら)「ついに国境まで来ちゃったねー……」

キュア:「そうだな……」

アリア:「君の国はどこにあるんだろうね」

キュア:そういえばまだ思い出してないんだった。

ビオ:いつも判定に失敗してるからな。

アリア:さあ、今日こそは思い出すのよ!

キュア:……判定していい?

GM:いいよ(いいかげん思い出してもらわないとなー)

キュア:(コロコロ)……96とか振ってるー!!!(当然失敗)

ビオ:こいつバカだー!(大笑い)

ヴァンダイク:やはり乳がでかいと馬鹿なのだな。

ビオ:あー、なるほどねー。

GM:あーあ、失敗かー……。

アリア:(気を取り直して)「でもさ、君、何でついてきてるの?」

キュア:「何でって言われても……」

ドモ・ルール:他人事のように言うな。自分のことであろうが。

キュア:「記憶が戻らないと、どこに帰ればいいか分からないしねー……」

アリア:「それだけ?」

キュア:「んー……<楽園>という場所に、行かなければならない気がするんだ……」

アリア:「そうなんだ……」

GM:そうなんだ(笑)。

アリア:「じゃあどうする? 自分の意志でついてこれる? それならあたしからみんなに話しといてもいいよぉ?」

キュア:「………………。……彼らが受け入れてくれればいいんだが」

アリア:「んー、それは大丈夫じゃないかな。……保証はないけどね」

ドモ・ルール:無責任な。

キュア:「それに……記憶が戻ったとき、それでもみんなについていくという保証もない」

アリア:「そうなんだ……。それなら、そのときはそういう扱いになるけど」

キュア:そういう扱いって……?

GM:(キュアを指差して)ビオさーん、敵。

ビオ:よっしゃあ!(アックスハルバートを振り下ろす)

アリア:食料、みたいな。

キュア:……食べるのか。

アリア:それは冗談としても……──進むべき道があるならそれを止めはしないけど、もしその道があたしたちの障害となるなら……そのときは敵対しちゃうね。

キュア:アリアたちが<楽園>にいくのを邪魔するのが目的だったりしたら、ってこと?

アリア:そーだね……。でも、例えば『生き別れの両親を探してる』とかだったら、そのときは「がんばってねー」って別れられるかな。

ヴァンダイク:え、「ビオがパパよー」「ドモがママよー」となるのではなくて?

ドモ・ルール:指輪がママかい。

GM:もうワケ分かんないっス。

アリア:それはそれでOK。……でもさ、今立場窮屈でしょ? それならパーッと言っちゃった方が楽じゃない?

キュア:命が惜しいし。

GM:『自分の命に対する執着が希薄』という初期設定があったキャラのセリフと思えませんなぁ。

キュア:……あったっけ……。

GM:初期設定と全く別キャラだよねー……君だけ。

キュア:イタタタタタ。

アリア:あたしは?

GM:君はいつもどーりやん(笑)。
 

 ここで、リトナのプレイヤーが到着。
 

ドモ・ルールのプレイヤー:(電話で)大変なことになったと言っておったが、どうしたんだ?

リトナのプレイヤー:バイクのヒューズが飛んだ。

キュアのプレイヤー:それってエンストしちゃうんじゃ。

リトナのプレイヤー:エンストと言うか、完全にロックしてしまって。クラッチをガッと切ったから何とか助かったけど。

キュアのプレイヤー:よく生きてたね……。

リトナのプレイヤー:怖かった。久々に死ぬ思いをした。
 

 ようやく全員そろったところで、シナリオ再開である。
 

アリア:「じゃあ、キュアは今のまんまでいいんだね?」

キュア:「記憶が戻るまでは……そうかも」

アリア:記憶喪失、なの?

GM:そういう風にした覚えはないんだけど、判定させるといつも失敗するんだよねー。それも激しく。

キュア:96とか振ってるし。前もそんなだったし。……何でだろう。

リトナ:よっぽど思い出したくないんだな。

アリア:「バラしていいならバラすよ? 君はいろいろあたしのことかばってくれてるし……」

GM:恩をアダで返そうと思ってるんだ♪

アリア:そーじゃなくて(笑)。「……素のままの君とでも、このまま付き合っていけそうな気がするから……」

ビオ:甘いな。

アリア:「気持ち的にね、楽になってほしいんだ」

キュア:「この砦を出たら、そうするかも。……ここは<帝国>の者が多いから」

アリア:「ん……分かったよ。砦を出たら、キュアがキュアでいられるようにがんばろうね」



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