OP.3[夜毎、神話がたどりつくところ]-a tale for you- 10

GM:さて。エスペルプレーナに残っていた人たち。

朝顔組一同:はーい。

ゼナ:ホントは何が起こるのか見たかったけど、もしものときにすぐ逃げられるように残ってましたー。

アルバス:みんなを置いてな。

ゼナ:そんなことはしませんッ! アイドリングしながら、みんなの帰りを待ってます。

GM:んじゃ、外を見ていた人たち。地面が微かに揺れ、七色の光が6本、地面から飛び出してきたのが見える。

ゼナ:アルバスさん! 何ですかあれ!

アルバス:知るか。

リューセ:ほえー?

GM:よく見ると、レイチェルたちだったりする。七色の光をまとったレイチェルたちウロボロス軍団が、四方に飛び散っていく。

アルバス:まるで願いを叶えた後のドラゴンボールのように。

GM:そんなかんじ。

ここにいないヴァンダイク:空が暗いと思ったら、そういうことか。

GM:そういうことではねーっス。

ここにいないヴァンダイク:ち。

GM:そして、しばらくするとみんなが外に出てくる。が……アリアがいない。あと、レイチェルたちも。
 

 帰ってきたメンバーを、エスペルプレーナ4は収容した。
 

ゼナ:「アリアさんは?」

リトナ:「分かんないんだ。気がついたら、消えてて」

リューセ:「消えた……?」

GM:突然、地面が揺れる。<螺旋の門>の方から強い力の波動を感じ、立っていられないほど。

ヴァンダイク:横になろう。

GM:あぶなーい! と言ってゼナに覆いかぶさる、とか。

ゼナ:うわー!(笑)

アルバス:ますますアブナイ状況に。

ドモ・ルール:そんなことより、アリアたちを探さなくていいのか?

リトナ:そーだよ、ミケ! ミケを探さないと!

トパーズ:そっちなの?

リトナ:にゃーと鳴くもの同士として。

ドモ・ルール:どっちもホントの猫じゃないけどな。

リトナ:失敬な! オレはどっから見ても猫だ。

リューセ:神パワーで何とか探せないかな?

アルバス:仮眠パワーで。

リューセ:『船』のセンサーとか不思議センサーとかホモセンサーとかで……。

ヴァンダイク:ホモセンサーでは無理だな。

リトナ:猫センサーで。

GM:ミケはウサギだし。

ビオ:とにかく探そうぜ。

GM:では──エスペルプレーナのセンサーに反応があるよ。超巨大物体が、大気圏外から降りてくる。

ゼナ:「上──?」

一同:「上……?」
 

 天井のスクリーンに映された黒い雲。

 雲間に、赤い光が生じた。ひとつ。またひとつ。光は増えていく。

 赤い光は、まるで蟲の羽のように見えた。

 無数の赤い羽。雲の間から降りてくる、巨大な物体。
 

ヴァンダイク:「あれは……」

リルル:「『船』です!」

ゼナ:「船……? ……ありえない……。巨大過ぎる……」

ヴァンダイク:「砦で見た赤い羽とは違うのか……?」

リトナ:「どうなんだろう……」

ドモ・ルール:「もう理解の範疇を超えてるな、これは」
 

 無数の羽と眼を持つ巨大な『船』は、エスペルプレーナをかすめるように地面に降り立った。
 

GM:見たこともないようなテクノロジーの塊の『船』だ。

ゼナ:降りてみます……?

アルバス:やだ。

リューセ:いざとなったら神パワーで。

GM:近づいてみると視界に収まりきらないほどの巨大さだ。その下部のハッチが開き、何かが出てくる。遠近感が狂って点のようにも見えるけど……人型をしている。

ゼナ:「『カリストパラス』、スクリーンに拡大映像を」
 

 青年男性だった。青いボディースーツは丸太のようなはちきれんばかりの筋肉に押し上げられ、日に焼けた顔は精悍だ。
 

リューセ:「あれ……って……」
 

 白い手袋をはめた手のひらを高く上げ──オードーは、ニッカリ笑った。

 それは確かに、あの、オードー=キズチだった。



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