気がつくとアルバスはカリストパラスの『中』にいた──すなわち、電脳世界に。
アルバス「なんてこった……。オレひとり?」
GM「みんないるよ。アルバスの中から出てきた状態で。つまりみんな今は『精神体』ってことですな」
ユンケ「はいはーい! ここってグリッドマンが戦うところとどう違うんだわさ?」
GM「ごめん、グリッドマンが分からない」
ユンケ「わたいにも分からない」
ゼナ「それじゃ誰にも分からないじゃない(笑)」
GM「で、目の前にリューセが3人ほどいる」
アルバス「3人もいるのか。──戦闘だな」
GM「戦闘だよ」
アルバス「よし、ムダなリューセを排除するんだ!」
ゼナ「どれがムダなんです?」
アルバス「分からん!」
GM「『ほえ〜』と杖で殴りかかってくるぞ」
さあ戦闘だ!
GM「イニシアティブだね。リューセには問答無用でマイナス3の修正がつくのだ」
アルバス「そうなのか……。──こっちは7だ」
GM「1、です。3引かないで」
アルバス「こっちからか──とは言ってもどうしたものか」
ゼナ「とりあえず様子を見ますか?」
GM「こっちは容赦なく殴らせてもらうぞ。(コロコロコロ)──はずれ、はずれ、ファンブル(笑)」
『精神体』同士の戦いは、『魂』の削り合いである。
……であるはずのなのだが、実際は杖を振り回してころんだ(ファンブルした)リューセをアルバスが銃で殴るという、低レベルな争いになり……そうだったのだが──
アルバス「さすがにリューセを殴る気はせんな。魔法銃で『スリープ』を撃つ──には距離が近すぎるから、魔法がつまったカプセルを直接飲ませる(笑)」
GM「なんてことを」
すばやさで圧倒的劣るリューセはあっさりカプセルを口に押し込まれるが……
GM「『スリープ』の抵抗に成功してる」
アルバス「くっそ」
ゼナ「ここって電脳世界ですよね?」
GM「そうだよ」
アルバス「てことは想像したものが具現化するのか?」
ユンケ「するだわさ。すでにわたいら巨大化してるし」
するな(笑)
アルバス「なら催眠弾でも想像してみるか?」
ゼナ「ネットを作り出して捕縛してみます」
ネットの想像(創造)に成功したゼナは、ひとりをからめとることに成功した。
アルバス「封印魔法──に使えるものがないな……」
ゼナ「今度はもっと大きなネットを上からかぶせます」
アルバス「ちょっと待て。そうするとオレまで巻き込まれるんだが」
ゼナ「構いません(笑)」
ぱふっと発射されたネットに、リューセ3人とからめとられてしまうアルバス。
GM「リューセにもみくちゃだね」
アルバス「ちょっとうれしい──のか?」
ユンケ「なんならさらに糸でグルグル巻きにしようか?」
アルバス「遠慮しとく。──なんとかネットからはい出よう」
GM「さて──捕らえられたリューセたちは、プシュウウと消えてしまう」
アルバス「なんだ、消えるのか。……なら撃ってもよかったかな」
ゼナ「──ここ、出口ってあるのかな?」
アルバス「……さあな。ま、行くだけ行ってみるか」
電脳世界。さまざまな色の光が飛び交う中を、一行は進む。
どっちが前でどっちが上かいまひとつ自信はないが。
光は増え続ける。そして全てが『白』の世界に変わっていく──