MOND REPLAYV  XX


 気がつくとアルバスはカリストパラスの『中』にいた──すなわち、電脳世界に。
 

アルバス「なんてこった……。オレひとり?」

GM「みんないるよ。アルバスの中から出てきた状態で。つまりみんな今は『精神体』ってことですな」

ユンケ「はいはーい! ここってグリッドマンが戦うところとどう違うんだわさ?」

GM「ごめん、グリッドマンが分からない」

ユンケ「わたいにも分からない」

ゼナ「それじゃ誰にも分からないじゃない(笑)」

GM「で、目の前にリューセが3人ほどいる」

アルバス「3人もいるのか。──戦闘だな

GM「戦闘だよ」

アルバス「よし、ムダなリューセを排除するんだ!」

ゼナ「どれがムダなんです?」

アルバス「分からん!」

GM「『ほえ〜』と杖で殴りかかってくるぞ」
 

 さあ戦闘だ!
 

GM「イニシアティブだね。リューセには問答無用でマイナス3の修正がつくのだ」

アルバス「そうなのか……。──こっちは7だ」

GM「1、です。3引かないで」

アルバス「こっちからか──とは言ってもどうしたものか」

ゼナ「とりあえず様子を見ますか?」

GM「こっちは容赦なく殴らせてもらうぞ。(コロコロコロ)──はずれ、はずれ、ファンブル(笑)」
 

 『精神体』同士の戦いは、『魂』の削り合いである。

 ……であるはずのなのだが、実際は杖を振り回してころんだ(ファンブルした)リューセをアルバスが銃で殴るという、低レベルな争いになり……そうだったのだが──
 

アルバス「さすがにリューセを殴る気はせんな。魔法銃で『スリープ』を撃つ──には距離が近すぎるから、魔法がつまったカプセルを直接飲ませる(笑)」

GM「なんてことを」
 

 すばやさで圧倒的劣るリューセはあっさりカプセルを口に押し込まれるが……
 

GM「『スリープ』の抵抗に成功してる」

アルバス「くっそ」

ゼナ「ここって電脳世界ですよね?」

GM「そうだよ」

アルバス「てことは想像したものが具現化するのか?」

ユンケ「するだわさ。すでにわたいら巨大化してるし」
 

 するな(笑)
 

アルバス「なら催眠弾でも想像してみるか?」

ゼナ「ネットを作り出して捕縛してみます」
 

 ネットの想像(創造)に成功したゼナは、ひとりをからめとることに成功した。
 

アルバス「封印魔法──に使えるものがないな……」

ゼナ「今度はもっと大きなネットを上からかぶせます」

アルバス「ちょっと待て。そうするとオレまで巻き込まれるんだが」

ゼナ「構いません(笑)」
 

 ぱふっと発射されたネットに、リューセ3人とからめとられてしまうアルバス。
 

GM「リューセにもみくちゃだね」

アルバス「ちょっとうれしい──のか?」

ユンケ「なんならさらに糸でグルグル巻きにしようか?」

アルバス「遠慮しとく。──なんとかネットからはい出よう」

GM「さて──捕らえられたリューセたちは、プシュウウと消えてしまう」

アルバス「なんだ、消えるのか。……なら撃ってもよかったかな」

ゼナ「──ここ、出口ってあるのかな?」

アルバス「……さあな。ま、行くだけ行ってみるか」
 

 電脳世界。さまざまな色の光が飛び交う中を、一行は進む。

 どっちが前でどっちが上かいまひとつ自信はないが。
 

 光は増え続ける。そして全てが『白』の世界に変わっていく──


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