MOND REPLAYV

リューセ:イニシアティブだね〜。これで取らないと、回復間に合わないよ〜。

GM:(コロコロ)こっちからだね(笑)。……やっぱり、シェオール?

アルバス:当然。

シェオール:(コロコロ)よし、【さばき】でよけてる!

アルバス:よけられたか。なら、魔法もやっぱりシェオールにぶつけよう。

GM:容赦ないな……。
 

 この魔法攻撃で、シェオールが気絶判定。
 

シェオール:(コロコロ)何とか気絶はしてない。
 

 続いてPCたちの反撃! シェオール・オードー・ゴーヴァが2回中1回ずつ当てて、じわじわとアルバスの体力を削った。
 

GM:ゼナの9点ってのはさすがに通ってないな。防護点で全部止めた。

ゼナ:うーん、非力……。

トパーズ:あたしとリューセとユナで、1回ずつシェオールに回復魔法ね。

シェオール:(回復量を聞いて)やっとHPが20点まで回復した。
 

 第3ターン。

 アルバスのプレイヤーがマフィとしてPC側のイニシアティブを振り、GMがアルバスのイニシアティブを振るという、奇妙なことになっている。
 

GM:(コロコロ)85とか出てる。

アルバス:(コロコロ)12だな。

一同:やる気ねー!(笑)

GM:またこっちからだな。標的は……サイコロで決めようか。

アルバス:(コロコロ)6。前衛3人のうちのひとりだから……
 

 オードー、ゴーヴァ、シェオール、オードー、ゴーヴァ、シェオール。
 

GM:なんだ、結局シェオールやん(笑)。(コロコロ)攻撃は当たりかけている。

シェオール:【回避】を使ってよける!

GM:続いて魔法を(コロコロ)オードーに。

オードー:(コロコロ)よけられるわけねえだ。ダメージいただきます。
 

 PCたちの攻撃はほとんどはずれ。

 んで、次のターン──
 

GM:(コロコロ)イニシアティブ快調だねー。またこっちからだ。

アルバス:えーと(コロコロ)またシェオールに、今度は必殺技【乾坤一擲】いってみよう。
 

 【乾坤一擲(けんこんいってき)】は、ダメージ最大値×2倍の威力を持つ、一撃必殺の技。1セッションに1回しか使えない大技でもある。
 

シェオール:くッ!(コロコロ)よし、【回避】でかわした!

アルバス:む。それはかなりムカついたから……《青い稲妻》の6倍掛けを全部シェオールに。

シェオール:……今度こそ死ぬかも……。
 

 バチバチバチバチバチバチィィッッッッ!!!
 

シェオール:(コロコロコロコロ〜)を、1回だけ01で回避してる。

GM:では5発分で……192点。

シェオール:それは……防護点を引いて……何とか気絶判定だけで済んだ。(コロコロ)気絶は、してない。

アルバス:早いとこ気絶した方が楽になれると思うぞ。気絶するまで攻撃するつもりだし。

シェオール:よーし、反撃だ。もう使い切ってしまおう。【複数回攻撃】を2回だ。(コロコロ)失敗。(コロコロ)……失敗。

GM:燃え尽きてるな。

ゴーヴァ:さようならシェオール、君のことは忘れない……今月中は。
 

 そんなゴーヴァの攻撃もはずれ。オードーも、はずれ。
 

ゴーヴァ:さっきまで当たってたのがウソみたいだ……。
 

 ゼナの攻撃もはずれて、結局このターンはアルバスにダメージを与えられなかった。
 

ユナ:シェオールに回復〜。

リューセ:私も。でもこれでもうMPがほとんど空ですゥ。

シェオール:……次のターンが山場だな。

アルバス:よし、イニシアティブ振るぞ。(コロコロ)どうだ、61!

GM:(コロコロ)ごめん、96(笑)。

一同:ぐあァァ〜!!

アルバス:オレを甘く見ちゃいかんということだな。

リューセ:せめて標的はサイコロで決めてあげて〜!

アルバス:さっきから決めてるじゃないか。(コロコロ)でもサイコロはシェオールがいいと言っている(爆笑)。剣での攻撃な。

シェオール:それは【回避】で(コロコロ)かわせてないッ!!

GM:ダメージ〜36点〜。

シェオール:もう……気絶したい……。

アルバス:そろそろシェオールいぢめも飽きてきたから、魔法をオードー・ゴーヴァ・シェオールの順に1発・1発・4発。

シェオール:俺だけ4発かッ!

GM:ごめん、そこまでもうMP残ってない。

アルバス:なら、シェオールに2発。

トパーズ:……なんでそこまでシェオールを狙うの……?

アルバス:一番攻撃してくるからだろ。

シェオール:(魔法のダメージを計算して)HPマイナス86点……。いいかげん寝たい……(コロコロ)やった、ファンブルで気絶!(笑)

トパーズ:喜んでるし。

シェオール:でもよく考えたら、俺以外に攻撃当てられるヤツいるのか?

ゴーヴァ:向こうもMPないみたいだし、何とか根性で戦うさ。

ユナ:MPが少ないなら、誰か精神点を削る魔法をかけてみたら? ダメもとで。

オードー:それで気絶したら、なんかヤだべ……(笑)。

ユナ:にゅ、でも抵抗されたらMPのムダ使いだね……。

イリス:あたし回復魔法使えないから、試しに撃ってみる。
 

 イリスの《黒い炎》が2発、アルバスに向かって飛ぶ!
 

GM:1発目は……(コロコロ)よし、抵抗してる。

イリス:2発目は……76成功。

GM:マイナス76%のペナルティで……これは結構楽しい判定に……(コロコロ)……あ
 

 当たってしまった。
 

イリス:ダメージは……(コロコロ)MPに22点。

GM:……倒れちゃった。

一同:えええええェェェ〜!!(驚きと笑い)

ユナ:妹がトドメさしちゃった……。

リューセ:今のうちに首ねっこをつかむ〜。

ガンバ:羽根をもげ〜! 食え〜!

シェオール:食うな(笑)。

ユナ:……なるほど、魔法を使わせて精神点を減らしておいてから、そっちにダメージを与えればよかったんだ。

ゼナ:新しい戦法ですね。

シェオール:人身御供が必要だがな……。(計算して)ダメージ合計で361点も食らってるぞ(シェオールのHP最大値は85点)

GM:剣士としての寿命はあと5年だね(笑)。

GM:では……ずっと精神集中していたニーヴェが、アルバスに魔法をかける。肉体と精神の一部を切り離すものだ。
 

 アルバスの身体がビクンと痙攣し……黒い『もや』のようなものが、じわじわとにじみでてくる。
 

GM:と──気絶していたはずのアルバスの口がぱくぱく動き、

アルバス:「渡さない……。『彼』は渡さない……。渡すぐらいなら……『彼』を消してやる!

シェオール:そうきたかッ!

GM:てことでアルバス、80を目標値に判定してみて。

リューセ:ここでファンブル振るのがアルバスよね〜。

アルバス:(コロコロ)48で成功してる。

GM:んじゃ、次に60を目標値に判定。

アルバス:(コロコロ)10で成功。

GM:(を……?)最後に、40で。

アルバス:(コロコロ)04!

GM:(クリティカルか……。それじゃさすがに抵抗されたな)自分の身体は渡したくなかったワケだ(笑)。

ガンバ:はっ、ひょっとしてさっき攻撃してきてたのも、実は『ソフィア』じゃなくてアルバスの意志だったのでは?

ゼナ:『ソフィア』のせいにしてやりたい放題(笑)。

GM:それじゃ……アルバスの身体を消去できないまま、黒い『塊』は床に染み込むようにして消えていく……。

一同:………………。

リューセ:……アルバスは、無事なんだよね?

GM:うん。気絶してるけど、大丈夫そうだ。

リューセ:よかった……。
 

 12枚の羽根は消えてしまっていた。

 ズタズタにさけたコートは、血で赤い。
 

 ごめんねアルバス…… 痛かったね……

 でも、シェオールをあれだけ傷つけたんだから、お互い様だよね……
 

 傷を治しながら、こっそり、髪をなでてみる。

 なんだか、うれしい。
 

 おかえりなさい、アルバス……
 

 私は心の中で、そっと、つぶやいた。

o be Continued…


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