『月の雫』大神殿──
ユンケ・ガンバ:「「さ、この『クーア』持ってる人(クリシュナのことだ)、どーするだわさ?」」
アルバス:「一緒に連れていくか?」
サリース:「でも、神殿にとって大事な人なんじゃないの?」
GM:「本人にもよく分からないらしい」
ゼナ:「は?」
アルバス:「お前……何者なんだ……?」
クリシュナ:「クリシュナ……それは変わらない……」
ゼナ:「なんだか……本人の意志がない気がしません?」
サリース:「精神をコントロールされてんのかなァ?」
アルバス:「誰か『クーア』くれるように頼んでみろよ。そういうことでオレをアテにするな」
クリシュナ:(アルバスの目をじっと見て)「あなた……とても奇麗な目、してるのね……」
ここでGM、たまらず吹き出す(笑)
サリース:「お前の目は節穴かァァァ!!」
リューセ:「ある意味、純粋なのかも」
クリシュナ:「あなたになら……渡してもいい……」
アルバス:「ん……? なら……もらおう」
クリシュナ:「どうぞ……」
アルバス:「ありがとう」
リューセ:「アルバスがお礼を……?(笑)」
GM/神官:「『さ、クリシュナ様を返してもらおう』」
アルバス:「返して“もらおう”?」
GM/神官:「『返して……ください……』」
アルバス:「そうだよな? で、どうしてお前の手はそんなにキレイなんだ? なんでお前の膝はそんなに高い位置にあるんだ?」
サリース:「ちょっとちょっと……」
GM/神官:「『分かった……。何が望みだ? 金か?』」
アルバス:「別に。ただ、態度が気に食わないと言ってるだけだ」
GM/神官:「『わ、分かった……。礼は言う。何でもする。だからその人を返してくれ──いや、ください』」
アルバス:「だーかーら、なぜお前の手のひらはそんなにキレイ──」
リューセ:「いーかげんにしなさい」(ゲシッ!)
サリース:「なんかクリシュナさんを渡したらヤバイ気もするんだけど……」
リューセ:「私は返した方がいいと思うな」
しばらくもめたが結局クリシュナは返すことに決まり、その代わり大司祭に会わせてもらえることになった。
GM:「では大司祭の間である。白いヒゲのえらそうなじいさんがハイレベルな『魔力感知』をしてくれる」
その結果『精神体』であると分かったのは──
GM:「リューセ、だけ」
サリース:「え、そーなの? ……てっきりあたしだと思ってた……」
リューセ:「私じゃないと思ってた……」
アルバス:「他の連中も何か魔法がかかってるらしいぞ。それは何なんだ?」
GM/大司祭:「『お前たちは……なにかおかしい……。お前たち……何者だ?』」
一同:「へ?」
さらに詳しく調べてもらった結果、アルバスとサリースには何かしら『封印魔法』がかけられていることが判明。リューセは『精神体』で、ゼナからは『魔法力』は感知されなかった。リルルも──不思議な『力』を感じるが、それが何かは分からない。
GM:「たぶん『ヒーメル』の力なんだろう」
ユンケ・ガンバ:「「はいはーい、わたいらは?」」
GM:「君らはただのクックルックルーフ(笑)」
ユンケ・ガンバ:「「なんと! 人間だと信じていたのに……」」
GM:「んなアホな」
サリース:「なんか……かえって混乱しちゃった気がする……」
リューセ:「絶対私じゃないと思ってたのに……」
サリース:「絶対あたしだと思ってたのに……」
GM:「それからこれはオマケだけど……リューセの『赤い石の指輪』にも、強力な『封印魔法』がかかってるって。かかってることを、うまくごまかしてあるらしいけどね」
リューセ:「ほええ?」
エスペルプレーナ PM8:00──
GM:「さてゼナ。君の部屋の郵便受けに、手紙が入ってる」
『今夜12時。甲板で待ってます』
ゼナ:「誰からだろ……」(ドキドキ)
リューセ:「きこりだったりして」
ゼナ:「ブッ……。……普通はリルルかなって思うけど……」
サリース:「普通じゃないからねェ……みんな……」
リューセ:「なんかきこりが、上機嫌で料理の片付けしてたりして」
GM:「んでリルルが、上機嫌で皿洗ってたりして」
アルバス:「で、オレが、上機嫌でイス拭いてたりして」
サリース:「さらにあたしが、上機嫌で洗濯してたりして」
ゼナ:「うわァ〜、いったい誰なんだァ〜!(笑)」
アルバス:「明らかにみんな、手紙を読んだなって雰囲気が……」
ゼナ:「念入りに歯を磨いて──12時になったら甲板に行きます」
アルバス:「その後からみんなでぞろぞろと……」
サリース:「やっぱり、ヤボなことはやめましょ。エスペルプレーナの隠しカメラで録画しておくから」
リューセ:「そっちの方がイヤかも……」
かくして、時は満ちた。
ゼナ:「君は……」