MOND REPLAYV

 そしてリューセは海の底へ──
 

GM:「じゃあ3回ぐらい判定してみようか」

リューセ:「はーい」

GM:「まさかファンブルはしないだろ」

リューセ:……あ……ファンブル……

GM:「うそォ……」
 

 一同大笑い。
 

GM:「お前らは……もう……」(まだ笑ってる)

リューセ:ぷかぁって浮いてる」

アルバス:「網ですくえ、網で」
 

 気を取り直して、リューセ再トライ。
 

リューセ:「今度は成功」

GM:「じゃーお待たせしました。エスペルプレーナにたどり着いたよ。『合言葉をどうぞ』」

リューセ:「はあ」(←合言葉)

GM:「中に入ると、船長の席に何か座ってるのが見える(笑)」

ガンバ:(パイプをくわえてしぶく)「……遅かったな……」

リューセ:「じゃあ……エスペルプレーナ発進!
 

 満月を映した海を割り、エスペルプレーナが浮上する───
 

ゼナ:「いっけェー!」(←合言葉)

サリース:「サリース=グレイウッドでーす(DEATH)!」(←合言葉)

アルバス:「そんなことはいい。早く入れろ」

GM:「そんなこと言ってると開かないぞ」

アルバス:「チッ……。オウイェー!」(←合言葉)

オードー:「あのー、おらは?」

アルバス:「登録してないだろ。ついて来たかったら、甲板にでもしがみついとけ」

GM:「エノクはちゃっかり登録してたりする(笑)」

カリストパラス:『みなさんお久しぶりです。──さあ船長、御命令を!』

サリース:(ウインクして)「非常事態だからあいさつは抜きよ!」

カリストパラス:『私は船長にお伺いしてるのです』

サリース:「あらァ?」

リューセ:「船長って──ガンバ?」

ガンバ:「いつの間にかちゃんとした船長になってたのか……」

アルバス:「オレは前、マスターと呼ばれたぞ。船長とマスターは違うのか?」

GM:「どうやら違うらしい」

ガンバ:「ではいつもどーり──あ〜ん、やっちゃえばァ?」

GM:「さあ『船』対『巨人』の戦いだね!」

アルバス(のプレイヤー):「え? まだデータできてないぞ!?」(←データ作り、お願いしてたのです)
 

 てことでしばし中断──
 

アルバス(のプレイヤー):「よし、これで何とか……なると思う」

GM:「じゃ、始めようか」

サリース:「あたしらは何したらいいの?」

GM:「熱血戦闘、熱血介入」

サリース:「マジで?」

GM:「じゃあ、ひとり砲門ひとつを担当して、それぞれサイコロで当たったかどうか決めようか」

アルバス:「ま、それでいいだろ。クリティカルとかは?」

GM:「クリティカルしたらダメージ2倍。ファンブルしたら自分の砲(巨人は爪)が1ターン使えなくなる」

アルバス:「そんなとこか」

GM:「じゃあまずはイニシアティブからだね。──5!」

ガンバ:「7!」

サリース:「こっちからね」

ガンバ:むう、久しぶりだのう、巨人! 古傷がうずくわい

一同:「なにィ!?(笑)」

ガンバ:「いつの間にか顔にキズができてて、右手が鈎爪になってる」

サリース:「足も片足ね」
 

 まずはエスペルプレーナの一斉射撃! しかし見事にサリース以外ははずれ!
 

サリース:「しかもダメージ小さい……」

アルバス:「あっはっは(乾いた笑い)。──大丈夫、時間はまだまだある」

GM:「次はクラヴィーケップスの攻撃だね。──はずれてる」

アルバス:「ふうう……」

GM:「ではイニシアティブを──」

ユンケ・ガンバ:「「イニシアティブってイミある?」」

GM:「……ないな……」

リューセ:(コロコロ)「えーとね、当たってる。ダメージは……3点」

アルバス:(コロコロ)「オレは……はずれ」

オードー:(コロコロ)「ファンブルぅぅ!?」

サリース:「敵のサイコロ振るときはクリティカルとか出すくせに……。あたしは7点ね」

ゼナ:(コロコロ)「ギリギリ当たってます。ダメージ4点」

ユンケ・ガンバ:「「わたいらが5点だから……19点だわさ」」

GM:「あいよォ」
 

 エスペルプレーナは1ターンの攻撃回数は多いが一撃のダメージは小さい。

 クラヴィーケップスは1ターン1回の攻撃だが、一撃のダメージはかなり大きい。
 

サリース:「効いてるのかなァ、こっちの攻撃……」

リューセ:「少しずつ削ってはいると思うよ」

GM:「あ、こっちの攻撃当たってる!」
 

 ドガガァァァァ!!!
 

ガンバ:「一気にダメージ食らっただわさ」

サリース:「ひょっとして、もう一撃食らったらヤバイ?」
 

 さらに体力(?)の削り合いは続く。

 サイコロを振りながら、笑ったり、叫んだり、プレイヤーも必死だ。
 

GM:「巨人もだいぶ削れてきたなァ……。でもこっちの攻撃も当たってる」

ガンバ:「エスペルプレーナのHPが半分になったよ♪」
 

 ジリジリとダメージを与え続けるエスペルプレーナ。

 空振りが多いものの、当てると一気にHPを削っていくクラヴィーケップス。

 攻防は一進一退を繰り返す──
 

GM:「おうおうおう、ヤバイヤバイ」

サリース:「どっちがヤバイんだろ……」

オードー:「ところでおらは、エスペルプレーナの外にしがみついてるだか?」

アルバス:「だろうな」

オードー:「死ぬゥ〜! 間違いなく死ぬゥ!」

リューセ:「きこりなら大丈夫よ、きっと」

GM:「うわァ……マジでヤバイ……。次、ダメージ次第で死ぬな、こりゃ」

リューセ:「みんな気合で振るのよォ〜。私は──はずれ(笑)」

サリース:「あたしは当たってる!」

ゼナ:「ボクもです」

アルバス:「オレも当たってるな」
 

 ダメージを計算してみると……
 

GM:「断末魔を残し、クラヴィーケップスは海の底に沈んでいく」

ゼナ:「勝ったァ……」

アルバス:「何とか勝てたな……。データのバランス、ギリギリだったけど……」

GM:「あと一撃食らってたら、エスペルプレーナがヤバかった」

リューセ:「きっと私たち、明日の新聞に載るね。『あやしげな一行、突如現れた巨人を倒す』!」

GM:「こうして事件は解決──したのか?」

サリース:「してないわよ! 結局、なんでこういうことになったのか分かってない」

GM:「情報をつなぎ合わせれば、何となく分かると思うんだけど……」

ユンケ・ガンバ:「「何者かが、巨人の胎児を探して妊婦を襲っていた……?」」

アルバス:「てことはうちのオヤジの仕業か?」

ユンケ・ガンバ:「「そうだね。きっとそうだわさ」」

GM:「そうじゃないよ。──今回死んだ妊婦全てに『巨人』の子が宿っていた。でも、成長しきれなかったものも多かった。産まれてすぐ死んだものは母親のすぐ傍に死体が残っていたし、しばらくして死んだものは倉庫なんかで赤ん坊だけ発見されたりした……」

ゼナ:「ちゃんと育ったのはカーサさんの子供だけだった……」

GM:「そういうことだね」

サリース:「なんで『巨人』の子供を身ごもったのかは分かってないわね……。カーサさんに聞いてみようか」

GM:「そういえば彼女、生き延びたのかな? 確率50パーセントで判定してみようか?」

サリース:「あの状態じゃ、そんなものかな?」

GM:「オープンダーイス!(コロコロ)お、生き延びてる」

一同:『生きろ』」(byもののけ姫)

サリース:「容体が落ち着いてから、何か変わったことがなかったか聞いてみようか」

GM:「特に変わったことはなかったらしい。ただ──ぶっちゃけた話、妊娠した時期と、ダンナとHした時期が合わないらしい」

ユンケ・ガンバ:「てことはやっぱりアレだよ。村人全員が同時に気絶して──」

アルバス:「ダンナ以外の人とヤッちゃったとか?」

GM:「そんなこと、言えませんわ」

アルバス:「尋問尋問(笑)」

GM:「浮気なんてしてません!」

サリース:「とにかく、何者かによって同時期に仕込まれたのは間違いない……?」

リューセ:「もっと超自然的なことかもしれないよ。何かのニオイを嗅いだら妊娠したとか──」

アルバス:「黒い粉を浴びたら魔族化したとか──」

GM:「で──ある程度事件の真相が分かって、今度は不妊症の女性がおびえ始めることになるワケだ。 妊娠しても、それは『巨人』の子供かもしれない────な、サリース

サリース:「なーんのことかな」



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