6日目──
GM:「さて──」
リューセ:「さて?」
GM:「君たちが病院でいろいろ調べていると、アレが来る」
ユンケ・ガンバ:「「アレが来るのかァ……」」
アルバス:「アレに来られるとちょっとな……」
GM:「お待たせ。カーサさんが来たよ」
サリース:「ちょっと先生、あたしらがいるのに診察始めないでよ」
GM:「カーサは不安のため、半狂乱状態になってるみたい」
サリース:「なるほど……。なら仕方ない、ここはあたしがもろ肌……もとい一肌脱ぎますか」
GM:「はらり……」
オードー:「ところで、何が不安だべ?」
サリース:「一連の事件を知って、自分も襲われるんじゃないかと不安になってるの!」
オードー:「不妊症だったとか、臨月近いとか、条件はあってるだか?」
GM:「ホントはこういうプライベートなことは話してはいけないんだけど……ここだけの話、条件ピッタリ」
サリース:「それは何とかして護衛につかないと」
リューセ:「うふふふふ、私たちにおまかせください♪」
ゼナ:「看護婦に見えないんですけど(笑)」
リューセ:「入院を勧めてみようよ。そしたら私たちが守ってあげられるし」
サリース:「そうね。じゃあ親切な人を装って──」
装うな!(笑)
GM:「腐ってもPCなんだから、親切で正義な人でいてほしかった……」
アルバス:「オレは正義だぞ」
リューセ:「はいはい」
アルバス:「──で、話の流れからいくと、この人も殺されるんだよな?」
サリース:「その前に何とか助けたいんだけどね」
アルバス:「苦しんで死ぬくらいなら、ここで楽にしてやるという手もあるが……?」
一同:「おいおい!(笑)」
GM:「えーと……カーサさんは入院を決意したようだ」
サリース:「よしよし」
GM/病院の先生:「『しかし……よく考えてみたら、君たちが犯人じゃないという証拠もないんだよな……』」
サリース:「う……それはそうだけど……」
オードー:「うちの先生の名前言ってもダメだか?」
GM:「『あの変わり者の?』ってことで、逆に警戒されたりしてな」
オードー:「ううう……」
GM/病院の先生:「『分かった……(リルルの肩にポンと手を置いて)私は君を信じよう』」
サリース:「ああッ、パーティーの良心を見抜かれてるッ! ……あれ、ゼナは?」
GM:「最近瞳が濁ってきてるらしい」
アルバス:「オレの瞳は、あるイミ澄んでいると思うぞ」
ゼナ:「ヤバイ色に(笑)」
GM:「で、どういった風に守るの?」
ユンケ・ガンバ:「「通気孔からウッシッシ」」
リューセ:「私、一緒の部屋にいる」
GM:「そうか、妊婦だもんね」
リューセ:「そうだよ」
サリース:「ホントにそうだったんだ……」
リューセ:(潤んだ瞳で)「──忘れたのアルバス? あの夜のことを……」
アルバス:「覚えていたければ覚えているがいい」
GM:「あ、悪党……」
オードー:「入り口を固めるだ」
サリース:「じゃああたし窓側」
GM:「ベッドは窓側と通路側とあるけど、どっちにカーサさんを寝かすの?」
サリース:「彼女を窓側に置くワケにはいかないでしょ」
GM:「……リューセはどうなってもいいと……?」
サリース:「彼女、結構頑丈だし」
アルバス:「で、オレは帰ると」
一同:「帰るなァ!」
ユンケ・ガンバ:「「アルバスは通気孔の中で銃を構えてる」」
サリース:「それは誰を狙ってるのかなァ?」
一同:「サリース」
アルバス:「オレ帰るゥ」
サリース:「ダメじゃない、ダンナはちゃんと奥さんの傍にいないと☆」
アルバス:「オレは忘れたと言っている」
リューセ:「とーにーかーくー、帰っちゃダメ」
アルバス:「チッ……」
そんなこんなんで夜もふけていく。奇しくも今夜は満月である──
サリース:「カーサさんの手を握って、安心させるフリをする」
GM:「フリとか装うとかお前はそんなんばっかりかいッッ!」
ゼナ:「ボク、寝てるかも」
GM:「リルルも眠ってしまってる」
リューセ:「私もベッドで」
アルバス:「その横のイスで寝てる」
サリース:「みんな寝てるワケ……?」
オードー:「おら、起きてる」
GM:「では────突然、カーサさんが苦しみだす」
サリース:「産まれそうなの?」
GM:「さあ? とにかく苦しそう」
アルバス:「気づくかな?(サイコロを振って)気づいた。奇跡だ」
サリース:「とにかく先生を呼ばなきゃ。(廊下にいるオードーに向かって)オードー、先生を呼んできて!」
オードー:「おらがここ離れて大丈夫だか? ……まあいいか、世間知らずだし。先生を呼んでくるだ!」
ユンケ・ガンバ:「「で、そのまま病院を出ていってしまう──世間知らずだから」」
オードー:「さすがにそれはねェだ」
GM:「でもエレベーターは使えなさそうだよな……」
オードー:「階段さ使うだ!」
サリース:「……ねえ、ナースコールみたいなのはないの?」
GM:「……あるんじゃないかな……」
サリース:「じゃあそれで先生と看護婦を呼ぶ。……オードー、ムダになっちゃったけど──ま、いっか」
GM:「しばらく待ってると、オードーと行き違いになった先生が病室に入ってくる。カーサさんのおなかは──」
リューセ:「脈打ち始めている?」
GM:「うん。ベコベコと、内側から」
リューセ:「え? え? えェェ〜?」
サリース:「先生、今すぐ帝王切開ってできますか!?」
GM/病院の先生:「『分からん。だがやるだけやってみよう』」
アルバス:「中身だけ『生体封印』──そんなことできるレベルじゃねェェ!(叫)」
GM:「では急いで手術室に運ぼう」
ガラガラガラ……
リューセ:「ドラマみたいだね。それとも、救命病棟24時とか」
サリース:「心配だから中まで付き添っていい?」
GM:「いいよ。残りの人は?」
ゼナ:「手術室の前で待ってます」
リューセ:「私、まだ寝てる」
アルバス:「オレ、起きてはいるけど行かない(笑)」
オードー:「入れ違いで病室に戻ってくるだ」
GM:「そうするともう患者はいない(笑)」
オードー:「事情を聞いて、手術室へ向かうだ」
ユンケ・ガンバ:「「わたいら助手の格好をして、すでに手術室の中でスタンバッてるだわさ」」
GM:「では手術室だ。かなり危険な状態なんだけど、先生は切開に成功する。そして、カーサさんのおなかの中から何かがスポーンと飛び出したかと思うと、床の上にビチャビチャビチャッッと転がる。赤ん坊のように、見える……」
びちゃ……ぐちゅ……
異形の『それ』は、みるみるうちに成長していく。
腕が伸び、脚が伸び、後頭部が盛り上がっていく。
窮屈そうに頭を天井につかえ、それでもさらに成長していく。
伝説の巨人、クラヴィーケップスが────