アルバス:「え? ひょっとしてオレの行動って予定外だった?」
おう。
アルバス:「そうだなぁ……酒場にでも行って飲んどこうか」
GM:「未成年だろ、お前。それにここは貴族都市、奴隷は中に入れてもらえないよ」
アルバス:「そうだった。……でも今さら戻るのもシャクだよなぁ。シモーヌの親戚一同からタコ殴りにされそうだし……。どうしようかな」
道行く人に話を聞こうにも、貴族たちは乗り物で移動してるし、歩いているのは奴隷ばかりで何も知らない者がほとんど。
GM:「かろうじて分かったのは、ことわざ教の集会場の場所」
アルバス:「集会場があるのか。ならそこに行ってみよう」
ことわざ教集会場──
GM:「中はがらーんとしてる。でね──ことわざトリオがいる」
ミック:「あ、兄貴!?」
アルバス:「お前ら! 縛ってきたはずなのに何で?」
GM:「そのくらい何とでもなったんだろう」
サリース:「でも街の中に入れなかったんじゃ?」
GM:「ああ、あれウソ(笑)」
ミック:「兄貴、何でこんなところに……?」(冷や汗たらたら)
アルバス:「ちょーどいいところで会った。お前らの家に案内しろ」
ジョスター:「ここです、総本山。ここが総本山です」
ヒース:「──そのはずだったんだが……なんかもぬけのからになってて……」
この集会場はダミーだったのだ。
アルバス:「そんなことは聞いていない。お前たちの家に行って、全財産かき集めてこい」
ミック:「……しょーがない。ついて来てくだせえ、トボトボ」
着いたところは没落貴族の屋敷。
ヒース:「ここです」(←この3人はイトコ、ということにでもしておこう(笑))
ジョスター:「見ての通りの没落貴族ですが……」
アルバス:「家屋敷を売り払えば8000タランぐらいにはなるだろ」
GM:「そだね。そこまでしなくても、何とかなるだろ……」
アルバス:「で、ホントに8000タランもらっていいの?」
GM:「いいや……アルバスなら……」
アルバス:「わーい、これで所持金が8097タランになった(笑)」
ミック:「で、兄貴はこれからどうするんでやんすか?」
アルバス:「そうだな……ことわざ教の将軍になるには誰を倒したらいい?」
ヒース:「え? えーっと………オレたち腐ってもことわざトリオだから、あなたを将軍の1人に推薦しましょうか?」
アルバス:「お前らの推薦じゃなぁ……。──まあいい。そうしてくれ」
では途中飛ばして──
GM:「偉い人のところに着いたよ」
アルバス:「ホントに行けたのか!」(←信じてなかったんかい)
GM:「行けたことにする」
アルバス:「──てことはここは総本山?」
GM:「そう……なるね……」
アルバス:「猿、お前ら総本山の場所知らないんじゃなかったのか?」
ヒース:「え? ここって人事部長さんの家でしょ?」
アルバス:「総本山でもあるらしいぞ。バカだな、お前ら(笑)」
GM/ことわざ教人事部長:「『話は3人から聞いた。この間イシュタルで1人死んだから、空きがあるにはある』」
アルバス:「死んだんだっけ?」
サリース:「死んではいないけど、燃え尽きちゃったのよね、確か」
GM/ことわざ教人事部長:「『で、どんなことわざがいいかね? 第3希望まで聞いてあげよう』」
アルバス:「うーん、いざそうなると悩むな……」
リューセ:「『二束三文』とか」
ウェンディ:「『天上天下唯我独尊』とか」
サリース:「『毒をもって毒を制す』とか」
アルバス:「『毒を食らわば皿まで』!」
リューセ:「それは解釈が難しいとこだね(笑)」
ウェンディ:「『泣きっ面に蜂』」
GM:「それって逆の気がする。泣いてるヤツに蜂を突きつけるような男だぞ(笑)」
いろいろ意見は出たんだが、結局──
アルバス:「ことわざ教百二十八将軍の1人、“天網恢恢、疎にして漏らさず”のアルバスに決定!」
・天網恢恢、疎にして漏らさず→どんな小さな悪事でも天罰をまぬがれることはできない、という意味。
GM:「ではちょっとした儀式をして、そのことわざの能力を君に与えよう(笑)」
サリース:「どんな能力なんだか(笑)」
アルバス:「悪事は全てお見通し♪」
ウェンディ:「でも自分の悪事は分からないんですね?」
アルバス:「オレが『天』だからな」
ウェンディ:「うわあ……」
なんか……とんでもないことになってきたなぁ……
そのころ、サリースはシモーヌの屋敷に来ていた──
GM:「執事のカルが出てくる。『どちら様ですか?』」
サリース:「リューセやゼナの知り合いなんだけど……ここにいない?」
GM/カル:「『ここにはいらっしゃいません』」
サリース:「どこに行ったの?」
GM/カル:「『残念ながらお答えできません。奥様のプライベートに関わることなので』」
サリース:「奥様? ──てことはシモーヌさんって既婚者?」
GM:「未亡人であらせられる」
サリース:「未亡人……甘美な響きだわ(笑)」
GM/カル:「『そうですね……。では彼らのお仲間であるという証拠があるのでしたら、居場所をお教えしてもよろしいのですが』」
サリース:「証拠──よく考えてみたら、物的証拠って何もないわね」
GM/カル:「『では、彼らに電話してみましょう。携帯電話を持たせてあるので』」
プルルルル…… プルルルル……
ゼナ:「はいもしもし?」
GM/カル:「『あ、もしもし、えーとですね、今あなたがたの知り合いだという方が訪ねて来てるんですよ。お名前は──サリース=グレイウッドさん? サリースさんという方です。お知り合いですか?』」
ゼナ:「いいえ」
サリース:「こらぁ!」
GM/カル:「『お電話代わりますね』」
サリース:(怒りを押し殺した声で)「もしもし……。ゼナ……?」
ゼナ:「……どちら様ですか?」
サリース:「あたしだってば! アンタたちがそんなこと言ってたらシャレになんないでしょー!」
ゼナ:「え、でも………あ、電波が! ──ぷちっ(笑)」(電話を切る)
リューセ:「うまい!(笑)」
GM/カル:「『電話、すみました?』」
サリース:「──どーも、お世話様でした……」
トボトボと去っていくサリース。
GM:「あれ、そーいえば君らは通信機を持ってるはずだけど?」
サリース:「え、そうだっけ?」
はっきり言ってなかったっけ?
ゼナはイルダーナでカリストパラスと通信機ごしに会話してたりするんだが。
サリース:「なーんだ。なら携帯なんか使う必要ないじゃない」
ゼナ:「それ以前にシモーヌさんの屋敷に行く必要がないんじゃ……(笑)」
サリース:(通信機に向かって)「カリストパラス、ゼナにつないで」
GM:「ではカリストパラスを中継して──いや、カリストパラスは今起動してないか」
アルバス:「コインはオレが持ってるから」
ゼナ:「でも通信機ぐらいならカリストパラスが動いてなくても使えるでしょ」
GM:「それもそうだ」
ゼナ:「──てことはボクたちが通信機のスイッチを切ってるんですね(笑)」
GM:「あわよくば、このままサリースを置き去りにしようと。3人ともサリースの毒牙に狙われてるからなぁ……(笑)」
サリース:「ウェンディを襲った覚えはないけど?」
GM:「娼婦時代に襲ったんだろ(笑)」
リューセ:「でもこのままばらばらってわけにもいかないから、サリやアルバスに連絡してみよ」