GM:「とある夜のこと。リューセ、ゼナ、サリース、ユンケ、ガンバは定食屋弁天で晩飯をしばいていた」
ゼナ:「しばいてるのね……」
GM:「で、飯も食べ終わって、食後のお茶でも飲みながら話をしてるわけだ」
ゼナ:「今日ドラ○もんやってなーい」
サリース:「あんた、相変わらずガキね」
ゼナ:「だって好きなんだもん」
南キャンバス大陸で今一番人気のアニメは『美少女旋風エロマンガー』である……という裏設定がある。
GM:「さて、明日はユンケとガンバの誕生日でね、パーティーでもやろうかということになってる」
ユンケ・ガンバ:「「あ、そうなんだ」」
ゼナ:「演出はボクにまかせてね」
アルバス:「じゃ、オレが幹事だ」
GM:「お前はここに、 おらん(笑)」
サリース:「マスター(GMではなく定食屋の主人)にお料理作ってもらおうかな」
GM/主人:「『バイト代から引いてていいか?』」
サリース:「え……。それじゃ、会費集めようかなぁ」
GM/主人:「『それはそうと、冷蔵庫の調子が悪いんだ。ゼナ、ちょっと見てくれないか?』」
ゼナ:「あ、いいですよ」
サリース:「冷蔵庫なんてあるの?」
ユンケ・ガンバ:「「木でできてて中に氷が入ってるとか……」」
GM:「普通の冷蔵庫だよ。『輝石』で動くやつ」
ゼナ:「どこが悪いのかな……?」
GM:「判定してみて。『自分から』調べるから……『心』の『攻撃』値を基準に判定するのだ」
今回のルールでは、ステータスが心、技、体の3つに分かれており、それぞれに攻撃、回避、防御、耐久の値が決められている。そしてサイコロでそれ以下の目を振れば成功となるのだ。
ゼナ:「『心』の『攻撃』ね――44あるよ」
GM:「成功率44%ってこと。さあ、D100を振って、それ以下を出すがよいぞ」
ゼナ:(コロコロ(←サイコロを振る音))「37。成功してる」
GM:「モーターが壊れてるみたいだね」
ゼナ:「あ、これはモーターが駄目になってますね。うちに同じやつがあるから、取り替えますよ。……今すぐがいいですか?」
GM:「こういう商売だからねぇ。なるべく早い方がいい」
ゼナ:「じゃあ、ぱぱっと家に取りに帰ります」
しばらくして――
ゼナ:「遅れてごめんなさい。さっそく取り替えますね」
GM:「ではさっきと同じように判定するのだ。今度はプラス20の修正で振って」
ゼナ:「合計で64。これなら楽勝で成功――(コロコロ) 99?(笑)」
GM:「それはひょっとしてファンブル(大失敗)というやつでは?」
ちゅどぉぉーん!
サリース:「ちょっとゼナ、あんた何やったの?」
ゼナ:「はは……爆発しちゃった……。(髪の毛を押さえて)ああ〜! ボクの髪がアフロに〜!(笑)」
前のキャラでもやったな、それ。
ゼナ:「ごめんなさい。なんか持ってきたモーター壊れてたみたいで……」
サリース:「あー、明日からどうしよう……」
アルバス:(ぼそっと)「明日は春巻き定食を出さないことだな……」
リューセ:「何それ。よく分かんない……(笑)」
ゼナ:「ごめんなさいごめんなさい。明日新しいの持ってきますから」
サリース:「しょーがないなぁ。じゃあ、おわびの印に一晩……」(ずるずるとゼナをひきずっていく)
ゼナ:「わー、イヤだイヤだイヤだー! 離せー!」
リューセ:(もみ手をしながら)「いらっしゃいませぇ。お2人ですか? お泊まりですか?」
サリース:「2晩お願いできる?」
リューセ:「2晩もですかぁ? ありがとうございます」
ユンケ・ガンバ:「「わたいらもついて来てる〜」」
いつの間にやら舞台はリューセの家(ラブホテル)に移っている……。
リューセ:「4名様ですか?」
サリース:「うーん。それでもいいかも……(笑)」
リューセ:「ごゆっくりどーぞぉ」
ゼナ:「うわーーー! 助けてー!」
ぎいいいいい……ばたん。
GM:「――と、ここまでは現実? それとも妄想?(笑) それによって展開変わってくるんだけど……」
サリース:「さすがにここまでは……やってもいいの? いいならやるよ」
リューセ:「私はやってほしいなぁ。(ぱんと手を打って)2名様ごあんなーい!」
アルバス:「いらっしゃいませぇ。ご注文をどうぞ」
サリース:「えーと、特別ルームを1泊」
アルバス:「かしこまりました。(くるっと後ろを向いて)Cセット入りまーす」
一同:「なぜCセットぉ!?(笑)」
リューセ:「大変お待たせしました。530タランになります」
結局、部屋の中へ――いいのか、それで?
ユンケ・ガンバ:「「ドアにコップを当てて聞き耳(笑)」」
ゼナ:「イーヤーだー!」
サリース:「イヤだったら本気で抵抗しなさいよ。この場合は『体』で判定かな?」
リューセ:「そうだねぇ。『技』は中に入ってからだろうから――ってゴメンね、下ネタで」
結局、サリースの『体攻撃』値からゼナの『体回避』値を引いての判定となった。結果は――
サリース:(コロコロ)「ちぇっ、失敗してる」
ゼナ:「さささささぁっと逃げる。……助かったぁ」
リューセ:「お客様、お代はぁ?」
ゼナ:「……これ、いつもの光景なのかなぁ」
リューセ&サリース:「「いつもの光景だと思う(笑)」」
ゼナ:「とほほ……」
リューセ:「――さ、GM、話を進めちゃってください」
アルバス:「悪代官のたくらみを知った町娘。さあどうする?」
サリース:「ふっふっふっ、実は町娘は仮の姿。その正体は――」
アルバス:「遠山の金さん」
サリース:「なぜー!(笑)」
リューセ:「あれはほっといていいから、話進めよ」
GM:「あ、ああ……(なんだかなぁ……)。ええと、ゼナとサリースは外に出るんだね。外に出てみると、通りが何やら騒がしい」
サリース:「何かあったのかな? とりあえずそのへんの人に聞いてみよう。『何かあったんですか?』」
GM:「なんでも不審な男がこのへんに逃げ込んだらしい」
サリース:「へぇ……」
アルバス:「そんなヤツもいるんだな」
サリース:「ひょっとして、その男って16歳ぐらいでマント羽織ってたりする?」
GM:「いや、髭面の男だったらしいよ。顎髭までもじゃもじゃの」
サリース:「何したの、その人」
GM:「さあ。そのへんのことはよく分からない」
サリース:「ふーん。じゃ、いいや。またゼナを追いかけ回す」
ゼナ:「きゃーきゃー」
アルバス:「さあ今度は『技』で判定だ!(笑)」
GM:「──するなよ、勝手に」
サリース:「ふっふっふっ、あたしの磨き抜かれたテクニックに抵抗できるかしら?」
ゼナ:「できるわけないじゃん(笑)」
サリース:「さーてどうしてくれよう……」
リューセ:「いいかげんやめようよ(笑)。――で、不審人物がうろついてるのね」
ユンケ・ガンバ:「「とりあえず地面を調べよう。お金が落ちてるかもしれないから」」
GM:(コロコロ)「えっとね、7タラン拾った」
ユンケ・ガンバ:「「あ、拾ったんだ。冗談で言ったのに」」
サリース:「それはなかなか……」
リューセ:「1タランていくらぐらい?」
アルバス:「えーと、種子島(火縄銃)が700タランだから……100円ぐらいじゃないか?」
GM:「――で、街がざわついてるんだけど」
サリース:「不審人物がいるんでしょ。でも……何したらいいんだろ」
リューセ:「分かんないよねー」
GM:「何もしないなら何もしないって言ってね」
リューセ:「じゃ、何もしなーい」
サリース:「そういう人がいたってことだけ心に留めておく。で、冷蔵庫の後片付け(笑)」
ゼナ:「……ボクは家で冷蔵庫造ってます」
ユンケ・ガンバ:「「ヒカリモノ(←冷蔵庫の部品のことらしい)の回収〜」」
サリース:「あんたらはカラスかー!」
ゼナ:「……おーい、部品返してよ」
アルバス:「ふっ、やれやれ……。こいつらときたら……」
GM:「お前はここに、いないだろ」
リューセ:「私は店番、かな」