DAY4 【幸福の行方】 11


金太郎:「……っ! ちょい待てぇ、何やその、『時を移動』て!?」

ナユ:「……違うの?」

金太郎:「いや、まぁそうやけども……何で知っとんねんっちゅーこっちゃ。――誰か話したっけか?」

利迎院:「彼女とまともに話したのは風呂以来だと思うが」

ナユ:「……あーあ、しまったなぁ」

GM:てことでここで心判定。UNOで判定してくだされ。

金太郎:うお。

チャーリー:UNO?! ないよ、そんな。

GM:もちろんサイコロで判定してもOK。

利迎院:(キャラクターシートの)『心』の値なんぞ覚えとらんわ(笑)。

金太郎:(コロコロ)07!

GM:他の人は?

利迎院:85なので多分失敗。

チャーリー:73と出たデス。

GM:成功したのは金太郎だけ?

金太郎:なんやなんやどいつもこいつも。

マコ:心神喪失状態だから。常に。

金太郎:マコはそうかもな。

GM:じゃあ失敗した(と思われる)人は、激しい眩暈を覚える。で、金太郎、瞬きする間にナユがベッドからいなくなってる。

金太郎:「あ、あれ? ナユん!? どこや?」(見回す)

チャーリー:「い、今一体何が……?」

GM:後ろを見ると、ドアが開いてて、誰かが廊下を走り去る音が。

マコ:「てじなーにゃ」

金太郎:マコに突っ込みいれて、廊下に出よう。

利迎院:この頃何歳なんだ、あのふたり(物語の舞台は西暦2001年正月)。

GM:廊下に出ても、もうナユの姿はない。

利迎院:幻暈組は追って出れるほど回復してよいか?

GM:OK。

金太郎:「何しとんねんみんな! ナユんが消えたで!」

利迎院:では、一応出ようか。

チャーリー:じゃあ部屋から走って出て、足音はまだ聞こえマス?

GM:非常口がバタンと閉まる音がした。

金太郎:そこへ走ろう。開けよう。見回そう。

利迎院:金太郎を追って走ろう。刀を半抜きで。

チャーリー:右に同じ。武器はないデスが。

GM:そうすると、バイクの後ろに乗って走り去るナユの姿が。

金太郎:前は誰や。

GM:運転してるのは、赤いコートを着た男。

金太郎:「待てこらハゲーー!」

利迎院:「馬を引けぇ―――――い!」と、叫びながら非常階段を駆け下りる。

GM:では遠くから馬がぱからっぱからっと

利迎院:いや、従者が走りながら引いてこなきゃ(笑)。

チャーリー:……ナユさんはバイクの後ろに乗ってるんデスね? 無理やり連れ去られる風じゃない?

GM:自分からつかまってるっスね。

チャーリー:赤いコートの連中とグルだったってことデスカ……。

マコ:「よし、先回りだ!」

金太郎:「第2位君! 重要参考人確保や!」――銀ちゃんおるんかいな?

GM:浅生刑事はいないんじゃないか、今。

金太郎:どこへ消えた。

GM:帰ったんだろう。

金太郎:電話する。

GM:電話に出た。

金太郎:「赤いコートの男とケイちゃんが乗ったバイクが逃げた! 重要参考人や。捕まえられるか!?」

浅生:「今コロッケソバ食ってるから無理だっての」

金太郎:「ええい、使えんやっちゃ。これこれこういうバイクや、頼んだで!」と言って電話を切る。

GM:あ、切れた。

金太郎:で、もう逃げられたんかな? ナンバー見とくんやった。

GM:逃げられちゃったね。

金太郎:「ああくそ。どないすんねんこれ」

チャーリー:赤いコートの男って、前出てきたヤツらと一緒デスカ?

GM:ヘルメットをかぶってたから顔までは。でもコートはみんなお揃いなので、間違いないかと。

金太郎:つーかわいらは何階におったんや。

GM:2階か3階ぐらいかな。

利迎院:4階。409号室。

GM:じゃあそれで。

チャーリー:ぶっちゃけありえない病室番号デスガ。

利迎院:「さて、どうするか。馬もないわけだし」

金太郎:「チャリがあっても見失ってしもうたからなぁ」

チャーリー:赤いコートの男は梅中氏の持ってたらしいダガーを追っかけてて、そいつとナユさんが繋がってて、梅中氏の愛人がローラ、本物のケイさんで、ナユさんはその偽者で、と。

金太郎:ナイフ取ったんはナユんか?

GM:明日(?)赤いコートの男が病室にナイフ探しにきたとき、持ってたのはナユかってこと?

金太郎:そう。病室の荷物に残って……ないかな、やっぱ。

GM:着替えと化粧ポーチ、サイフぐらいしかないね。

金太郎:ナユんは<クリムゾン・エッジ>のお抱え能力者ってとこか。

チャーリー:ちょっと気になったんだけど、一日目に見たのは黒いコートでしたよネ?

GM:別荘の窓から見えたのは黒いコート。

金太郎:チャゲアショ。

チャーリー:ナイフを探してるのは赤いコートのヤツだけど、黒いコートの方が探してないとは言われてないデスよね?

金太郎:黒コートはあそこにしか出てきてへんから、なんも分からん。

マコ:黒いコートってクロヌシ=オオトモ=ラ=ソウリンHGかしら。

GM:コートを脱ぐと、革短パン。

金太郎:あのコートなら脱がなくても見える。ちゅーか、やめい。

チャーリー:ナユが無体な身代わり引き受けた本当の理由って、ナイフ探しだったりして。梅中氏に近づくために身代わりを引き受けて、探ってて、でもなくて、ナイフを託されたのがローラ――というか本物のケイで、そのナイフを狙っているのが赤いコートだけでなく黒いコートもだったとしたら。んで、黒いコートの方が殺人も辞さない連中だったとしたら――

マコ:ころしてでもうばう→「な、なにをする、きさまらー!」というような連中。

チャーリー:……でもこれだとわざわざ首を落とす理由が弱いデスネ……。

金太郎:とにかく、ハゲが明日探しに来たってことは、まだ連中は手に入れてへんってことか。

GM:つまり、今ナユが持っているわけではない、と。

金太郎:「ナユん逃がしたんはまずかったな。第2位君は……動けないかな」

GM:やるだけやるけど……警察は見つけきれない。結論から言うと。

金太郎:圧力がどうの言うてたしな。

チャーリー:それに、あんなふうに移動できる能力があると、どうとでも逃げられそうだし。

金太郎:あれは、一時的に時間を止めたとかとちゃうか。

GM:おお、するどい。

金太郎:笑ってヨロシク・ザ・ワールド!!

GM:("時間を止める能力"、ではないんだけどね)

チャーリー:そんな能力あったら、そりゃ捕まらないデスヨ〜。

利迎院:では、こちらも時間を巻戻す能力者で対抗するのだ。

金太郎:わいらの記憶もなくなるけどな。つーかあの人もうおらんのやなかったか。――あ、ちゃうわ。おるか。

利迎院:いや、普通におるやろ。勝手に殺すなや。

金太郎:神様やってる人と混同。

GM:どっちにしても、まだおるわい。

金太郎:あれ、そうなんか。

GM:それより、どうするかね。

金太郎:手がかり切れたで。

マコ:時をかける僧正はなんかできないのかしら。

金太郎:うまいな(笑)。


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