DAY1 【戦いは誰のために】 06


GM:では、露天風呂から別荘の方へ戻ったってことで。

トム:ケイを探す。無事かな? 心細くないかな? かな?

GM:ケイは無事だよ。服を着て、ココア飲んでる。

利迎院:「先ほどは驚かせたようで、すまぬことをした」

金太郎:「ケイちゃん。さっき何かされたんか?」

ケイ:「いえ、私、男の方がいたのにびっくりしてしまってあんなはしたないことを……」

金太郎:「は、そんな人騒がせな。混浴やって知らんかったんかいな」

浩之介:「まぁまぁ、落ち着け、金太郎」

金太郎:「落ちついてます。……まぁええわ。今度から気をつけてなーケイちゃん」

ケイ:「はい、すみませんでした。……ありがとう」

金太郎:「かまへんかまへん」

利迎院:(兵は殆どおらぬ……戦支度ではないのか?)

浩之介:では、主人呼んできます〜。

GM:了解。それじゃ、「いやっはっはっは、災難だったねー」とおじさん登場。

金太郎:「あ、おじさん、どーも」

浩之介:そろそろスキーから戻ってくる気はないかね、チャーリー君?

育郎おじさん:「話は聞いたよ。ケイちゃんにちゃんと話してなかったわたしの責任でもあるから、まー大目に見てやってくれたまえ」

金太郎:「ええ、それはええんですけどね」

育郎おじさん:「で、そちらの方は?」

金太郎:「そーやねん。この兄ちゃん、ちょっとアレで、勝手に風呂に入っとったんや」

利迎院:(胡座をかいて両拳を床につき)「お初にお目にかかる。篠原隠岐守貴衒でござる」

GM:名刺を出して「松下育郎でございます」

金太郎:そんな丁寧にせんでも(笑)。

利迎院:「かたじけない……。松下? というと……ここは丹波でござるか?」

金太郎:「ござるて……」

浩之介:ここってどこだったけか?

マコ:蝦夷地。

浩之介:……長野でなく?

GM:長野のイメージでよいかと。

育郎おじさん:「いえいえ、ここはN県ですよ」

利迎院:「N……? というと……?」

浩之介:「信州」

利迎院:「信州? ということは……もとは武田家に仕えられておられた方か?」

育郎おじさん:「武田……。はて、そんな親戚いたかな……?」

利迎院:(武田配下ではない……。もとより信州に名の知れた松下はおらぬはず。……この男、一体いかほどの身分であろうか)

トム:「漫画みたいな推測で悪いけどさ、この人要するに戦国時代からタイムスリップしてきたんじゃない?」

浩之介:「そう考えるしかないのか?」

金太郎:「んなあほなー」

トム:「だよねー。カカカカカーッ」

金太郎:「おじさん、とりあえず、警察呼んどいた方がええ思いますけど……?」

育郎おじさん:「いやー、そこまでおおごとかい?」(のほほん)

金太郎:「はぁ、さいでっか……」

真琴:「だんなさま、そろそろお夕飯の支度が……」

チャーリー:夕飯の時間頃にのこのこスキーから帰ってくる。

GM:では金髪碧眼の登場だ。奇妙な武器(スキー板とストック)持って。

利迎院:(チャーリーを見て)「なんとっ!」

チャーリー:スキー板かついで、スキーウェアで「HAHAHA、皆さん集まってどうしたんデスか?」と能天気に。

金太郎:「貴様1人でスキーかい!」

利迎院:(かような土地に南蛮人? 交易は禁じられておるはずなのに、なぜ……)

チャーリー:「?」

利迎院:府内でも博多でも外人は見たが、これもその一種だろうと解釈。

チャーリー:「また新しいお客様デスカ? 今年は賑やかですね〜」

育郎おじさん:「おかえりチャーリー。こちら、篠原さんだ」

金太郎:それより武器に反応せんのか。

利迎院:武器は砦で持っていて当たり前だと思うのは自分だけか?

金太郎:いや、やっと一人、武器持ちが現れた、とか。

利迎院:「篠原隠岐守と申す」

チャーリー:「Oh、篠原さんですか。こんな格好で失礼します、チャーリー土屋デ〜ス」

利迎院:(信州で、土屋!? 武田配下の名将ではないか! その姓を南蛮人に与えるとは……いったい何故?)

育郎おじさん:「チャーリー早く着替えておいで、もうすぐ夕飯だからね」

チャーリー:「分かりマシタ、おじさん」ということを素直に聞いて用具片付けたり着替えにいくわけだ、その土屋の人間が(笑)。

利迎院:(おそらくは交易の上での便宜を図ったのであろうが……しかしなぜ、土着の姓を……)

トム:まだ食事始まってないよな。食事は皆で食べるの?

GM:一緒だよん。

マコ:一緒にナマニクを。

トム:「ケイさん、ここは騒がしい。一足先に食堂の方へいかないか?」

浩之介:マコはどうしてるんだっけ?

GM:イモリ。

マコ:を。

GM:黒焼きにしている。

浩之介:「寝てる人を起こしておいで、金太郎かトムかどちらか」

トム:寝てる人って誰。

GM:小鈴。

金太郎:わいが行こう。

トム:「しゃーね……あ、行ってくれるんか。サンキュ。もし起きなかったら鼻をつまんで耳から熱い吐息を吹きかけるんだ。よろしくな」

金太郎:「するかーい!」すぱーん。
 

 小鈴の部屋へ向かう金太郎。
 

金太郎:「小鈴ー?」(こんこん)

GM:反応はないよ。

浩之介:(プレイヤーが)マジで寝てるのかな?

金太郎:マジ寝か?

GM:だいぶ前からマジ寝ですよ。

浩之介:そうか……。

チャーリー:疲れてたんでしょうネ……。

金太郎:小鈴(のプレイヤー)が起きないとなると……、わいはどうしよう?

マコ:添い寝。

トム:鼻をつまんで耳に熱い吐息を。

GM:そのまえに鍵開けしないと。

チャーリー:技判定。

GM:修正はマイナス30ね。

金太郎:無理(笑)。

GM:小鈴、ちょっと起きそうにないね。

金太郎:あきらめて降りてこよう。

ケイ:「あれ、小鈴さんは?」

金太郎:「あかん、小鈴起きひんわ。疲れとんのやろ、寝かしといたろ」

GM:じゃー小鈴抜きで夕飯WITH利迎院、かな。ちなみにちょっとしたコース料理で、チーズフォンデュもある。

金太郎:「小鈴の分も用意しといたってやー、ええと、真琴さん?」

真琴:「はい。あとでチンできるようにしておきます(にこり)」

マコ:チーズフォンデュをチン。

金太郎:ほなわいらは食事といきましょか。

浩之介:別室で食べるが基本かなぁ……さすがに給仕は真琴さんに任すとして……。

GM:君は使用人の竹上さんと一緒。

浩之介:だろうね、うん

金太郎:で、食事?

GM:そう。

トム:パクパク。

GM:梅中夫妻はうさんくさそーに利迎院を見ているよ。

マコ:うどん大好き。

金太郎:すごい料理やなぁ。

トム:パクパク。

マコ:うどんない。

利迎院:(見よう見まねでナイフとフォークを使おうとするが、めんどくさくなってフォークだけで食べ始める)

真琴:「あの……おはし、お持ちしましょうか?」

利迎院:「いや、お構いなく」

チャーリー:「料理は誰が作ってるんデス?」

ケイ:「真琴がほとんどひとりで」

金太郎:「ほう、そりゃすごいなぁ、かなりの腕前やで」

トム:パクパク「料理上手なんですねー、真琴さん」

チャーリー:「Oh、真琴サンは料理上手デスネ〜」

利迎院:(高価な香辛料をふんだんに……あの南蛮人、やはり……)

金太郎:真琴さんって何歳?

トム:パクパク。

GM:19歳。

金太郎:若いんか。

GM:そうだね。

金太郎:「ところでチャーリー、自分なんで誰も誘わんと1人でスキーやねん」

チャーリー:「Sorry、皆さん疲れてると思ったのですね、長旅でしたし」

利迎院:(ここが交易の拠点であるのは間違いなかろう。問題は立地と、土屋姓……)

トム:パクパク。

金太郎:「なんや、まぁ、おもろいあんちゃんに会えたからええけどな」

トム:パクパク。

金太郎:フルーツの山からバナナを取ってシチューにつけて食べよう。

ケイ:「トムさん、すごい食欲ですね」

トム:「(元)ボクサーですから!」(きらーん)

ケイ:「減量とかは、しないんですの?」

マコ:なんちゃってボクサーだから。

金太郎:「あー、こいつはもう……」

トム:「……もう、止めたんですよ」(遠い目)

ケイ:「まあ、そうでしたの。でしたら、おなかいっぱい食べられますわね」

トム:「だからもうモリモリ食ってバリバリ運動。いつでもどこでもベストコンディションですよ。はっはっは」

金太郎:「それはええけど、このあんちゃんどないすんねん?」

育郎おじさん:「いやっはは、にぎやかでいいじゃないか」

金太郎:「いや、でもですねおじさん……」

利迎院:(ここまでの発想が出来る将と言えば、信州では真田をおいてはあるまい。真田が秘密裏に行う交易であれば、土屋姓を与え、かようにひなびた土地に砦があるのも合点がいく。となればこの松下殿、真田家ではそれなりの知行を持つ者と見ねばならぬな)

マコ:「お湯につければ元に戻るかも」

GM:温泉につかってたよ。

マコ:頭までつけないと。

金太郎:インスタントラーメンかいな。

育郎おじさん:「そういえば、ここまではどうやって?」

利迎院:「分からぬ」

金太郎:ぶ。「分からぬて……」

チャーリー:「Oh、記憶喪失というやつデショウカ?」

マコ:「空間の歪みに入り込んだのかもしれませんよ」

金太郎:「お、なるほど、記憶障害か。それなら納得いくな」

マコ:(まあそんなワケないんでただの歴史マニアのアレな人でしょうけど)

利迎院:「岩屋で手傷を負い、命からがら長門へわたったのは覚えておる」

トム:「……ついでに妄想癖も追加、かな」

金太郎:「うーん、かなり妄想と実の記憶が入り乱れ取るな……」

利迎院:「途中、太閤の軍勢に助けを求めたのだが、なぜか黒田官兵衛に刺客を差し向けられてな。山中に逃げ込んでしばらくさ迷ううち、ここへと辿り着いたというわけだ」

チャーリー:「クロダ……?」

金太郎:「太閤……、太閤って何やったっけ?」

梅中エンジ:(突然)「──ごちそうさま。では失礼」

GM:そう言って、さっさと席を立つ夫妻。どうやらこの場になじめなかったようだね。

金太郎:「あ、おつかれさんしたー」

チャーリー:「Oh、おやすみなさい。」

GM:おじさんは梅中夫妻を目で見送ったあと、「そうそう、真琴くん、あとでローラ嬢に食事を運んでおいてくれたまえ」と。

チャーリー:あ、秘書さんはいなかったんだ。

トム:「俺も先に失礼するぜ」 言葉少なく席を立──ってよいのかにゃ?

GM:よいよ。トムも席を立つのね。

利迎院:呼び止めよう。「福岡どの」

トム:「……なにか?」

利迎院:「おぬしの拍打、筋はよいが覇気が感じられぬ。いくさ場に出るのはまだ、やめておいた方がよいだろう」

トム:「……そうだな。もう俺はプロじゃない」と言って一瞥もくれずに食堂から去る。

利迎院:「……風呂?」

金太郎:「なんでやねーん!!」

利迎院:「……風呂じゃないとは、どういうことなのだ?」

金太郎:「風呂ってなんやねん。プロや、プロ!」

利迎院:「ぷろ、か。よく分からんが。……しかし惜しいな」


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