#3 『LUNATICPANDORA』 07

 西暦2000年10月10日(Tue.)
 千歳高校屋上00:15 a.m.

一真:「新崎のやるべきことって……これだったんだな」

織葉:「そうね……まだ、終わってないけど」
 

 一真はふと、視線を横にやった。さっきまでゴキゲンだった二葉は……いつの間にか眠っていた。

 柵にもたれたままほとんど立った状態で眠っているから、危なっかしくて仕方がない。

 そっと支えてやりながら、今度は、織葉の方に目をやる。

 織葉は……大事そうに『匣』をなでている。
 

一真:「『パンドラの匣』か……」

織葉:「見てて……ね」
 

 そっと、『匣』を開ける。

 やわらかな蒼い光が、ぼんやりともれる。
 

一真:「……?」
 

 やがて、変化が訪れた。

 地上から……もう随分と闇に包まれた、地上の明かりの透き間から──蒼い光が浮かび上がる。

 そして、集う。

 幾百幾千の光の粒が、『匣』の中へ集う。
 

二葉:「綺麗……」
 

 いつの間に目覚めたんだろう。

 二葉が空を見上げ、つぶやいた。

 3人で、見つめる。『想い』が集うのを、ずっと……

 梨畑家07:52 a.m.

澪:「朝だぞー、起きろー」

涼:「ぐお……」

澪:「今日から学校だぞー」

涼:「……今日、何日? 何曜日?」

澪:「10日、火曜日」

涼:「そうか。……朝飯は?」

澪:「もう作ったよ」

涼:「なあ」

澪:「ん?」

涼:「今日の晩飯当番、どっちだっけ?」

澪:「えーとね……」

涼:「たまには、ふたりで作るか」

澪:「……うん!」

涼:「おーし、それじゃ、とりあえず飯食うか。……ふぁ〜ああ」

澪:「……ん? ちょっと待ってよ、今日って涼の番よ、それじゃあ私がなんか損してない?」

涼:「何のことだ?」

澪:「ずるーい!」
 

 そして、いつもと変わらない朝が始まる……

MONDREPLAY3『XX4』 or 『Brand-new Heaven2.5』 closed.

Brand-new Heaven TRPG
<L・P>
<L.P>目次
TRPG TOP
HOME