MONDREPLAY F [月の螺旋] あとがき

「失ったものは大きく、得たものはない」

 これは某有名大海賊漫画に出てきた、とある王様の台詞です。
 
 青編はまさにそんな話でした。
 そして”そこ”から始まったのが赤編……なのかもしれません。

 さて。
 赤編青編の二部構成、物語の舞台がずっと同じ街の中、食料の残量を管理、などなど様々な試みを行ってきた『MOND REPLAY F』もこれにて完結です。
 断片的にしか明かされなかったキャラクターたちの過去、<楽園>の正体、『ウロボロス』の真の姿、そして何より「なぜ赤編と青編があったのか」という謎……。
 全ては明かされることなく、二重螺旋の物語は交わることなく、物語は終了してしまいました。
 これは半分予想外でした。そして……半分は予定通りなのです。
 FはファイナルのFです。しかし、実は「フェイクなファイナル」でもあります。
 というわけで、リプレイはもう少しだけ続きます。
 「続きは劇場版で」というワケではありませんが、『完結篇』という形で、もう少しだけ続きます。
 読者のみなさま、もう少しだけ、お付き合いいただければ幸いです。

 王様の言葉はこのように続きます。
「──だがこれは前進である!!」と。我々もそうありたいものです。
 

 最後にひとつ余談を。
 今回、エピローグにFLASHのムービー(音楽付)を使ってみました。
 ちょっと容量が大きいので、回線の細い人にはツライかもしれません。
 そのときは、HTMLバージョンの方を見てくださいませ。そちらならではの『おまけ』があるかもしれませんし。


  
REPLAYF