ACT13.0[たとえばぼくがしんだら] 01

 『紅』──サリース=グレイウッド。

 彼女がアーケインの街にもたらした悲劇は、あまりに大きいものだった。

 そして彼女自身もまた、命を落とす結果となった。
 

フウゲツ:200名近い死者を出してしまった……。守れなかった自分に腹が立つぜ。

GM:(サリース)を失った『できそこない』(魔物のような姿をしたGシリーズの失敗作)たちは、あるいは溶け、あるいは飛散した。

フウゲツ:うーん、後始末が大変だ。

シュリ:ケガ人の治療もしないといけないし。疲れ果ててるけど、ここからまた不眠不休ね。

GM:(さてここからが問題だ。うまく誘導しないと)そうしてるうちに時間が過ぎて、『結界石』もできあがるだろ。……直しちゃっていい?

フウゲツ:いいのでは。

GM:『門』は開ける?

シュリ:今はいいんじゃないかな。必要物資を買い出しにいかないといけなくなったときで。

GM:(よっし、これで『門』が閉じた)では、『結界』の修復され、ぴたっと閉じた。──『二重結界』は?

レイチェル:閉じる必要はないのでは。……私、ずっと『古の民』のところにいたような。

フウゲツ:そういえば、一番の戦力がほとんど戦ってないな。

GM:(『二重結界』は発動せず、と……。──んじゃ、話を始めますか)
 

 戦いは終わった。

 だが……すでにこのときから──あるいはもっともっと前から──歯車は狂い始めていたのだ。

 街という名の歯車も。

 運命という名の歯車も。



GM:──では改めて、今自分がどこで何をしてるか申告してくだされ。

シュリ:ケガ人の治療。

エミリー:疲れた身体にムチ打って。

フウゲツ:子供たちを頼むぞ。特に大怪我してたボッツとキリーを。

レイチェル:私はまだ『古の民』のところではないかと。

ユリア:ユリアはアインのとこれす。

フウゲツ:スノウんちにいくぞ。彼女が心配だ。

GM:ヴァイスは、自警団のみんなへの指示もよろしく。

ヴァイス:「えーと、被害状況の確認と、街の人たちを安心させるために見回りをしたいんで……居住区の方にスリーアイを、『月の民』と魔族ハーフのところにタンとブルーを、商店街と『古の民』(街に住んでる方)にはシアとカーキを。それから、森の『古の民』の様子も知りたいんで、オーキッド、よろしく」

一同:(苦笑い)
 

 実は録音ミスのせいで、13話冒頭30分ぐらいは再プレイしています。

 一回目のとき、ヴァイスはスリーアイに『古の民』のところにいくように指示していたのです。
 

シュリ:危うくスリーアイが八つ裂きにされるところだったね(←『古の民』は魔族を嫌っている)

ヴァイス:それは言わないでよ。

GM:で、ヴァイスは何をしているの?

ヴァイス:報告待ちかな。

シュリ:俺の指示をした覚えはない。よって俺の仕事はない。

エミリー:ア〇バスかーッ!

ユリア:シュリはモッカシンの手伝いをしてるのれすよね。

シュリ:まあ、そうね。

ユリア:そしてそこから愛が。モッカシンと。

シュリ:それはない(キッパリ)。

ヴァイス:あと……『できそこない』とやらの死体の処理、かな。溶けたとかいうけど、それの後始末が大変そうだ。

フウゲツ:気化したヤツが辺りに充満してたらイヤだな。『結界』があるから外に出れないだろうし。

シュリ:『結界』ってメッシュ状なんじゃない? 雨とかは通してたワケだし。

レイチェル:網戸。

ヴァイス:網戸って言うな(笑)。

 オルドレース家──

GM:さてフウゲツ。大怪我したゲインさんは当分動けそうもない。そこで──

ゲイン:「フウゲツ君、街のみんなのことを自警団に頼みたいのだが……引き受けてもらえるだろうか」

フウゲツ:「承知!」

ゲイン:「この街にはいろいろな種族がいる。そのパイプ役として……自警団の面々は適任だと思っているから。……どうか、頼むよ」

フウゲツ:「お任せあれ。街のことは自警団に任せて、どうか養生してください」

エミリー(教会):そうすると……ヴァイスが領主様?

ヴァイス(自警団の寮):それはない(即答)。

エミリー:でも、自警団に任されて、そのリーダーはヴァイスなんだし。

ユリア:副領主代行?

GM:でも村長(領主)がいないから、ゲインさんが実質領主だよね。

ユリア:領主代理代行?(笑)

エミリー:見習い補佐。

レイチェル:──の、親戚の隣に住んでいる人。

シュリ:──と、昔同級生だったことがある人。

GM:──の飼ってる犬のフンを踏んだ人。

シュリ:スゴイなー、ほとんど親戚じゃない。

レイチェル:親戚も同然。

ヴァイス:どこがぁー!

フウゲツ:とにかく、アーケインのことは自警団にお任せあれだ!

ユリア:そして恐怖政治が始まるのれすね。
 

 とにもかくにも、領主代行ヴァイス=エルミュンゼンが誕生したのだった。

 『古の民』の集落──

GM:レイチェル、オーキッドとサデルじいさんが来るよ。そして、門番の「何者か!」という声が。

レイチェル:またか。

GM:そしてそれにガンくれるオーキッド。「んだこらテメエ」ってかんじで。

レイチェル:それは止めに入ろう。
 

 オーキッドをなだめたレイチェルは、そのまま門のところで話をすることに。
 

レイチェル:(オーキッドの話を聞いて)「──では、もう『二重結界』を閉じる必要はないのだな」

オーキッド:「ああ。それに、砦んとこの『門』も開けちまって構わねーと思うぜ」

レイチェル:「それが……」

オーキッド:「ん?」

レイチェル:「『門』が、開かなくなってしまった」

一同:はあ?!
 

 レイチェルの『ガーディアン・モード』への移行が不完全だったためか、『結界』発生装置に問題があるのか、原因はまだ解明できてないが……『結界』の制御ができなくなってしまったのだ。
 

オーキッド:「それはアレか? ここの連中のせいか?」(目付きが悪くなる)

レイチェル:「そういう言い方はしないで」

ここにはいないシュリ:誰が悪いわけでもないのよ。

ここにはいないユリア:庇ってるように聞こえないこともないれすが(笑)。

GM:自分が原因かもしれないという後ろめたさもあるのだね。

オーキッド:「オメーはこれからどうするんだ?」

レイチェル:「私はここに残って『門』を開けるための協力をするから」

オーキッド:「そうか。手伝えることが、何かあるんだな?」(←レイチェルが『結界の守護者』であることは聞いていない)

レイチェル:「はい。──だから、街の方は頼みます」

オーキッド:「分かった」

レイチェル:「それからもうひとつ。これを乳のデカ──いや、シュリに渡しておいてほしい」

オーキッド:「何だこりゃ。……水晶ダマ?」

シュリ:あ、そういえばすっかり忘れてた。

GM:中に星が4つ(笑)。

シュリ&フウゲツ:スーシンチュー!((C)ドラゴンボール)

GM:んじゃ、オーキッドは街へ戻るよ。

レイチェル:私も長であるエイドシックのところへ戻ろう。
 

 んで──
 

オーキッド:「……おい、じーさん、ホントにこっちでいいんだろうな?」

サデル:「ワシに聞くな」

オーキッド:「殺すぞ。3回ぐらい」

サデル:「一体……この森はどうしてしまったというのだ……」

オーキッド:「……てめーがボケたんだろーよ……」
 

 またも道に迷ってしまった、サデルなのであった……。



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