彼女がアーケインの街にもたらした悲劇は、あまりに大きいものだった。
そして彼女自身もまた、命を落とす結果となった。
フウゲツ:200名近い死者を出してしまった……。守れなかった自分に腹が立つぜ。
GM:主(サリース)を失った『できそこない』(魔物のような姿をしたGシリーズの失敗作)たちは、あるいは溶け、あるいは飛散した。
フウゲツ:うーん、後始末が大変だ。
シュリ:ケガ人の治療もしないといけないし。疲れ果ててるけど、ここからまた不眠不休ね。
GM:(さてここからが問題だ。うまく誘導しないと)そうしてるうちに時間が過ぎて、『結界石』もできあがるだろ。……直しちゃっていい?
フウゲツ:いいのでは。
GM:『門』は開ける?
シュリ:今はいいんじゃないかな。必要物資を買い出しにいかないといけなくなったときで。
GM:(よっし、これで『門』が閉じた)では、『結界』の修復され、ぴたっと閉じた。──『二重結界』は?
レイチェル:閉じる必要はないのでは。……私、ずっと『古の民』のところにいたような。
フウゲツ:そういえば、一番の戦力がほとんど戦ってないな。
GM:(『二重結界』は発動せず、と……。──んじゃ、話を始めますか)
戦いは終わった。
だが……すでにこのときから──あるいはもっともっと前から──歯車は狂い始めていたのだ。
街という名の歯車も。
運命という名の歯車も。
・
・
シュリ:ケガ人の治療。
エミリー:疲れた身体にムチ打って。
フウゲツ:子供たちを頼むぞ。特に大怪我してたボッツとキリーを。
レイチェル:私はまだ『古の民』のところではないかと。
ユリア:ユリアはアインのとこれす。
フウゲツ:スノウんちにいくぞ。彼女が心配だ。
GM:ヴァイスは、自警団のみんなへの指示もよろしく。
ヴァイス:「えーと、被害状況の確認と、街の人たちを安心させるために見回りをしたいんで……居住区の方にスリーアイを、『月の民』と魔族ハーフのところにタンとブルーを、商店街と『古の民』(街に住んでる方)にはシアとカーキを。それから、森の『古の民』の様子も知りたいんで、オーキッド、よろしく」
一同:(苦笑い)
実は録音ミスのせいで、13話冒頭30分ぐらいは再プレイしています。
一回目のとき、ヴァイスはスリーアイに『古の民』のところにいくように指示していたのです。
シュリ:危うくスリーアイが八つ裂きにされるところだったね(←『古の民』は魔族を嫌っている)。
ヴァイス:それは言わないでよ。
GM:で、ヴァイスは何をしているの?
ヴァイス:報告待ちかな。
シュリ:俺の指示をした覚えはない。よって俺の仕事はない。
エミリー:ア〇バスかーッ!
ユリア:シュリはモッカシンの手伝いをしてるのれすよね。
シュリ:まあ、そうね。
ユリア:そしてそこから愛が。モッカシンと。
シュリ:それはない(キッパリ)。
ヴァイス:あと……『できそこない』とやらの死体の処理、かな。溶けたとかいうけど、それの後始末が大変そうだ。
フウゲツ:気化したヤツが辺りに充満してたらイヤだな。『結界』があるから外に出れないだろうし。
シュリ:『結界』ってメッシュ状なんじゃない? 雨とかは通してたワケだし。
レイチェル:網戸。
ヴァイス:網戸って言うな(笑)。
GM:さてフウゲツ。大怪我したゲインさんは当分動けそうもない。そこで──
ゲイン:「フウゲツ君、街のみんなのことを自警団に頼みたいのだが……引き受けてもらえるだろうか」
フウゲツ:「承知!」
ゲイン:「この街にはいろいろな種族がいる。そのパイプ役として……自警団の面々は適任だと思っているから。……どうか、頼むよ」
フウゲツ:「お任せあれ。街のことは自警団に任せて、どうか養生してください」
エミリー(教会):そうすると……ヴァイスが領主様?
ヴァイス(自警団の寮):それはない(即答)。
エミリー:でも、自警団に任されて、そのリーダーはヴァイスなんだし。
ユリア:副領主代行?
GM:でも村長(領主)がいないから、ゲインさんが実質領主だよね。
ユリア:領主代理代行?(笑)
エミリー:見習い補佐。
レイチェル:──の、親戚の隣に住んでいる人。
シュリ:──と、昔同級生だったことがある人。
GM:──の飼ってる犬のフンを踏んだ人。
シュリ:スゴイなー、ほとんど親戚じゃない。
レイチェル:親戚も同然。
ヴァイス:どこがぁー!
フウゲツ:とにかく、アーケインのことは自警団にお任せあれだ!
ユリア:そして恐怖政治が始まるのれすね。
とにもかくにも、領主代行ヴァイス=エルミュンゼンが誕生したのだった。
GM:レイチェル、オーキッドとサデルじいさんが来るよ。そして、門番の「何者か!」という声が。
レイチェル:またか。
GM:そしてそれにガンくれるオーキッド。「んだこらテメエ」ってかんじで。
レイチェル:それは止めに入ろう。
オーキッドをなだめたレイチェルは、そのまま門のところで話をすることに。
レイチェル:(オーキッドの話を聞いて)「──では、もう『二重結界』を閉じる必要はないのだな」
オーキッド:「ああ。それに、砦んとこの『門』も開けちまって構わねーと思うぜ」
レイチェル:「それが……」
オーキッド:「ん?」
レイチェル:「『門』が、開かなくなってしまった」
一同:はあ?!
レイチェルの『ガーディアン・モード』への移行が不完全だったためか、『結界』発生装置に問題があるのか、原因はまだ解明できてないが……『結界』の制御ができなくなってしまったのだ。
オーキッド:「それはアレか? ここの連中のせいか?」(目付きが悪くなる)
レイチェル:「そういう言い方はしないで」
ここにはいないシュリ:誰が悪いわけでもないのよ。
ここにはいないユリア:庇ってるように聞こえないこともないれすが(笑)。
GM:自分が原因かもしれないという後ろめたさもあるのだね。
オーキッド:「オメーはこれからどうするんだ?」
レイチェル:「私はここに残って『門』を開けるための協力をするから」
オーキッド:「そうか。手伝えることが、何かあるんだな?」(←レイチェルが『結界の守護者』であることは聞いていない)
レイチェル:「はい。──だから、街の方は頼みます」
オーキッド:「分かった」
レイチェル:「それからもうひとつ。これを乳のデカ──いや、シュリに渡しておいてほしい」
オーキッド:「何だこりゃ。……水晶ダマ?」
シュリ:あ、そういえばすっかり忘れてた。
GM:中に星が4つ(笑)。
シュリ&フウゲツ:スーシンチュー!((C)ドラゴンボール)
GM:んじゃ、オーキッドは街へ戻るよ。
レイチェル:私も長であるエイドシックのところへ戻ろう。
んで──
オーキッド:「……おい、じーさん、ホントにこっちでいいんだろうな?」
サデル:「ワシに聞くな」
オーキッド:「殺すぞ。3回ぐらい」
サデル:「一体……この森はどうしてしまったというのだ……」
オーキッド:「……てめーがボケたんだろーよ……」
またも道に迷ってしまった、サデルなのであった……。