フェルチアイア姫:「みなさんにお願いがあります。──<真なるアルカディア>を探してほしいのです」
その星の、<帝国>の姫の願い。
フェルチアイア:「伝説かもしれませんがもし本当に存在するのなら……この星を救うすべはそこにありましょう」
レプス隊隊長・黒炎:「方法はそれぞれにまかせる(タバコをふかして)……面倒なことになったもんだ」
<真なるアルカディア>とは何なのか。
ほとんど手掛かりもないまま、レプス04小隊の旅が始まった。
GM(ゲームマスター):さて、レプス04小隊は西へ進んでいる。一度補給部隊と合流したから、食料は1週間分持ってていいよ。身分証の提示を忘れないように。
ビオ・サバール・ローレンラウシェン:そんなの、持ってたか?
GM:レプス隊はみんな持ってることになってる。というか、持ってないと食料もらえないからなくさないようにね。
リトナ・A・I:オレ、ネコ缶?
GM:もちろん君は猫のエサ。
リトナのプレイヤー:1週間ってことは、21缶だね。──でも、一日3食食えるのはありがたいかも。うちの猫は一日2食だし。
GM:じゃ、14缶だね。
リトナ:ええ〜、いいじゃん、1日3食で。
ヴァンダイク公爵:それより、猫が21個も缶詰を持てるのかね?
リトナ:え、誰かが持ってくれてるんじゃないの?
ヴァンダイク:いかんいかん、自分のモノは自分で持たねば。
ビオ:俺に持たせたら、食っちまうぞ(←ネコ缶食うなよ)。
リトナ:う〜。
GM:分かった分かった、21缶でもいいよ。──さて、誰かサイコロ一個振ってくれる?
ドモ・ルール:(コロコロ)5。
GM:君たちは西へ5日進んだ。食料を5日分減らしておいてね。
一同:いきなりかい(笑)。
GM:おうよ。
リトナ:残り6缶しかないじゃないか。
ビオ:途中で補給部隊とかには会えなかったのか?
GM:うん。
リトナ:残ったのはササミ入りと、チーカマ入りと……
GM:そんなに種類があるかーい! 物資不足なんだから、保存食みたいなのしかないよ。
リトナ:缶詰、保存食だよ。
GM:缶詰……ねぇ。どっちかというと干し肉とかそういうヤツな気もするけど。……まあいいか、あまり日保ちしない缶詰ってことで。
リトナ:イミねー……。
そんな04小隊の前に、小さな村が姿を現した。
北の方に小さな谷があるのが見える。
ビオ:谷というか、崖というか……。
リトナ:枯れた谷川の底みたいなかんじ?
GM:そうだね。こんなかんじで小さな村になってる(図を参照)。通り道から少し離れてるから、ここを通らないと先に進めないワケではない。
ヴァンダイク:だが我々の食料は不足気味だ。この村で補充していく必要があるだろう。
ドモ・ルール:村人から奪って?
ヴァンダイク:当然だ。──というワケでGM、村に寄っていくから。
GM:了解。
ビオ:「よし、いくぞ」
理由はなんであれ、寄ってくれないと話が終わってしまってGMが困ることになる。
ここまでは、予定通り。
リトナ:じゃあオレは80で。
ドモ・ルール:(コロコロ)よし、01! クリティカル! 2キロ先で針が落ちる音でも分かったぞ。
GM:なら、2キロ先で針が落ちる音が聞こえた(笑)。
ドモ・ルール:御冗談を。
GM:御冗談だ。
ビオ:(サイコロを振って)うーん……判定に失敗したうえに何だかノドが渇いたぞ。
GM:じゃあ、ビオは単独行動で水を探しにいったことにして、(プレイヤーが)飲み物買ってきてよ(笑)。
ビオ:パシリかよ。
GM:それはさておき──結局、ビオさん以外は物音がしたのに気づいたのかな?
リトナ:気づいたけど気にしない──猫だから。
ヴァンダイク:人気のない村で物音がしたのだから、警戒する必要があるだろうな。人がいるならそいつらを倒したり倒したそいつらを食ったりとかした方がいい。
GM:さらっと恐ろしいことを言うな(笑)。
ドモ・ルール:「様子を見にいくか?」
ヴァンダイク:「そうしよう」──と、鞭をジャラジャラいわせながら。
ドモ・ルール:をーい!
ヴァンダイク:こっそりいくか。
ビオ:気づいてない俺たちはどうする?
リトナ:物音より、水でも探しにいこうか。
ビオ:そうだな。
つーことで、ホントに買い出しにいくビオとリトナのプレイヤー。
パーティがふたつに分かれたことになる。