プロダクションノート:6

GMは新しいもの好きです。
丁度このころ、世の中では「ザッピング」というのがちょっと流行っていました。
(ザッピングというのは、ひとつの物語を複数の視点で描くというもの。「バイオハザード2」などが有名。本格的なヤツなら「街」ってゲームがあります)
で、さあこれはやらなければいけないな、と。
常に新しい試みを――それがMONDTRPGのテーマだからです。
(chapter05などでの説明不足だったところの補足もしたかったし)
とは言っても、お互いの物語に影響を与え合う複雑なザッピングはムリだし、そもそも表シナリオがそれを意識した作りになってません。
だからそこまで凝ったものにはなってないのは、読んでの通りです。
機会があれば、もっと凝ったものを作ってみたいものです。

ある日のこと。
GMは、トパーズが19歳だということに気づきました。
ラズリが第二部でああいうことになったんで、なんとかトパーズを出してあげたい。
とゆーことで、登場予定だったNPCのうちの何人かがPCに昇格し、アイオーン誕生となりました。
「設定が決まってる」キャラを演じてもらうのもはじめての試みですね。
MNNはマイキャラの設定は自分でやるのがフツウですから。(そしてそれにGMがとんでもない設定を後づけするのです)
でも、アルバスのプレイヤーがマフィを選ばなかったらマフィはああいう性格にはならなかっただろうし、ゼナのプレイヤーがゴーヴァを選ばなかったらゼナがゴーヴァになつくこともなかったでしょう。プレイヤーの影響はキッチリ出ているようです。

とまぁそういうわけで、chapter09、10はかなり実験的なシナリオになりました。
2つのパーティーを使って物語を紡ぐ……なかなか奥が深いです。
手をかえ品をかえ、いろいろ実験してみようと思ってます。

さて、第三部もいよいよ折り返し地点です。
物語はよりシリアスに、複雑になっていきます。
朝顔組、アイオーン、コイジィ・ニール、タナトスにヒュプノス、そしてゲオルグ……
思わぬ人が思わぬところでつながってたりして、謎満載です。
もう「純粋な少年少女の大冒険活劇」も「単純明快なストーリー」も無理です!
やっぱGMはPCたちを追いつめていくのが好きなのです。
そしてPCたちは道から外れた行動をするのが大好きなのです。
でもハッピーエンドを目指しているんで、みんなにはがんばってほしいですね。



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