忘れていたい…… 思い出したくない……あの頃のこと……
アルバス:「気がつくと襲われているのか(笑)。それはなに、ひょっとして前回戦わなかったから、ここで戦えってこと?」
GM:「どうする? 戦う?」
アルバス:「とりあえず話しかけてみる。言葉は通じそう?」
GM:「グルッグー!(鳴き声) 無理っぽいね。魔物たちは攻撃してくるぞ」
アルバス:「だー、やられたならやりかえす!」
応戦するアルバス。だが、相手の数が多すぎた。
アルバス:「うわー、どうするよ」
GM:「と、そのとき! 間一髪君のお姉さんたちが助けに入ってきた。お姉さんたちはぼこぼこぼこっと魔物たちを倒していく──」
サリース:「強いのね、お姉さんって……」
GM:「正確には姉2人と妹1人。長女シャナス、25歳。聡明で切れモノ。次女ルーベル、23歳。同上。三女イリス、8歳。賢い。とゆー設定。ちなみにみんな美人」
サリース:「それは……スッゴクいいね」
GM:「で、簡単に魔物を退治したシャナスたちは君に近づいてくる」
アルバス:「じゃあ……そっぽ向いて座っとく」
GM:「ぼか!(殴る) げし!(蹴る) げしげし!」
アルバス:「いてっ! いてーって!」
GM:「どこどこばきばきぐっちゃぐっちゃ───というところで目が覚める」
アルバス:「……やっぱりな。そうじゃないかと思ってたんだ」
GM:「んで、よく見ると君の上でユンケとガンバがぽんぽん跳ねてる(笑)」
アルバス:「つきおと〜す(怒)」
ユンケ・ガンバ:「「その前にアルバスに向かって糸を吐くだわさ〜。しゅるしゅるしゅる〜」」
アルバス:「うわぁぁぁ〜(笑)」
GM:「てことでサリース。いつまで経ってもアルバスが起きてこない。あとリューセもね」
サリース:「またなの……? じゃあリューセの部屋を見にいく」
リューセ:「ん? なんで私の部屋なの?」
サリース:「だってまたアルバスがいるかもしれないでしょ。てことでリューセの部屋に行きます」
リューセ:「じゃあ幸せそーに寝てる」
ユンケ・ガンバ:「「不幸せそーに寝てる?」」
ゼナ:「苦悶の表情を浮かべながら?」
リューセ:「違うってば。てことで、すぴよすぴよすぴよと寝てます」
GM:「アルバスはいないみたいだ」
サリース:「リューセは寝てる? 起きたりしない?」
GM:「リューセだぞ。起きるわけないじゃん」
サリース:「起きるかどうかの判定すらさせてもらえないのね(笑)。じゃあベッドの脇の上に立って、寝顔を──」
一同:「脇の上!?(笑)」
ゼナ:「それはバランスとるのが大変なのでは?(笑)」
サリース:「ごめん。上じゃないね、ベッドの横だね」
さらにサリースはリューセにキスしようとするが、リューセの「寝返りパンチ」に撃沈。
リューセ、起きる気配すらない。
GM:「てことでゼナ。アルバスを起こしに行ったサリースがいつまで経っても戻ってこない」
ゼナ:「しょーがないなぁ。じゃあアルバスさんの部屋に行きます」
ユンケ・ガンバ:「「で、ドアを開けると巨大なマユが(笑)」」
ゼナ:(ため息をついて)「マユをナイフで切り裂きます」
GM:「すると中からかわいい赤ん坊が──」
一同:「でないでない」
ゼナ:「アルバスさん、大丈夫ですか?」
アルバス:(コロコロ)「目、覚めてない(笑)」
ゼナ:「アルバスさーん、起きてくださいよぉ」
ユンケ・ガンバ:「「じゃあマユの後始末を。もしゃもしゃもしゃ」」(←食べてる)
ゼナ:「あー、もう何でもいいから向こう行ってて」
アルバス:(コロコロ)「やっと目が覚めた。──何だ? 糸?」
ゼナ:「アルバスさん、ちゃんと鍵閉めなきゃダメじゃないですか」
ユンケ・ガンバ:「「閉めたところでムダだって(笑)。液体化して中に入るから」」(←もはや何でもありである)
ゼナ:「アルバスさん、サリースさん知りませんか? ──知ってるわけないか」
アルバス:「ふっっ、知りたければオレを倒すことだな」
ゼナ:「はいはい。じゃあボクサリースさん探してきますから、食堂に行っててください」
GM:「全員そろったかな。では朝食である」
ユンケ・ガンバ:「「ちなみに今日は2人ともセーラー服(学校の制服じゃなくて、水兵が着るやつ)着てるだわさ」」
サンダユウ:「あの……俺は?」
GM:「ああそうか。んじゃリルルが『ゼナ君、サンダユウのスイッチを入れてきてくれませんか?』」
ゼナ:「後でいいですよ。うるさいから朝食食べてからスイッチ入れましょう」
一同:「そうだね」
サンダユウ:「あ、あらぁ?」
GM:「じゃあサンダユウのことは置いといて──ゼナは今日もコーンフレークなの?」
ゼナ:「ええ、基本ですから」
サリース:「じゃあ残りの人はリゾットでも食べようか」
アルバス:「オレはおかゆだ」
サリース:「リゾットって洋風おかゆなんだけど」
アルバス:「オレは和風がいいの。しかも『これは米のとぎ汁か?』とゆーくらい薄いやつ。これに梅干しがつけば完璧だ」
GM:「アルバスって……しぶいよね」
アルバス:「おう。飲み物は番茶な」
サリース:「ところで──なんかさりげなく姫がゼナの隣に座ってるみたいなんだけど……」
GM:「だって一番年が近いもん。リルルは13歳だ」
ゼナ:「1つ上かぁ」
GM:「正確には半年ぐらい上かな」
サリース:「13歳……。さすがにヤバイかな♪ そうでもないかな♪ うーん……」
リューセ:「あのー、なんか、ユンケとガンバが口から泡吹いてんだけど……」
一同:「???」
ユンケ・ガンバ:「「ダイジョブダイジョブ。お風呂場にあった『おいしそうなモノ』を食べただけだから」」
一同、大笑い。
GM:「それじゃ食べながら聞いててね。──えーと、イルダーナを後にした君たちは、アガートラームという街に向かっている」
サリース:「ちょっと待って。いつの間にか、『大いなる遺産』を探すことがパーティーの目的になっちゃったの? なんかめんどくさいなぁ」
ユンケ・ガンバ:「「え、旅の目的はお宝じゃないの?」」
リューセ:「それはあなたたちだけでしょ」
ユンケ・ガンバ:「「じゃあ船長命令でお宝探しに決定!」」(註:ユンケとガンバは自分たちが船長だと思っています)
アルバス:「この船はオレのもんだ。コインもオレが持ってるし」
ユンケ・ガンバ:「「そうか!『大いなる遺産』を探すと、なぜかアルバスの記憶が戻るんだ」」
サリース:「お約束ではあるわね」
GM:「記憶喪失のことを言うなら、リューセの方が重症なんだけど」
サリース:「あ、そうか。アルバスは一部の記憶が封印されてるだけだけど、リューセは全部忘れちゃってるんだっけ」
リューセ:「あはは、記憶喪失であることすら忘れてた(笑)」
GM:(いーんだろうか、こんなんで……。マジで不安になってきたぞ……)
そんなGMの心配をよそに、エスペルプレーナはアガートラームへ進んでいくのであった──