MOND REPLAYV


chapter05

[LOOKING BACK]

アガートラーム編

どこかにあるよ

忘れていたい…… 思い出したくない……あの頃のこと……

GM:「さてアルバス。気がつくと君は魔物に襲われている」

アルバス:「気がつくと襲われているのか(笑)。それはなに、ひょっとして前回戦わなかったから、ここで戦えってこと?」

GM:「どうする? 戦う?」

アルバス:「とりあえず話しかけてみる。言葉は通じそう?」

GM:「グルッグー!(鳴き声) 無理っぽいね。魔物たちは攻撃してくるぞ」

アルバス:「だー、やられたならやりかえす!」
 

 応戦するアルバス。だが、相手の数が多すぎた。
 

アルバス:「うわー、どうするよ」

GM:「と、そのとき! 間一髪君のお姉さんたちが助けに入ってきた。お姉さんたちはぼこぼこぼこっと魔物たちを倒していく──」

サリース:「強いのね、お姉さんって……」

GM:「正確には姉2人と妹1人。長女シャナス、25歳。聡明で切れモノ。次女ルーベル、23歳。同上。三女イリス、8歳。賢い。とゆー設定。ちなみにみんな美人」

サリース:「それは……スッゴクいいね」

GM:「で、簡単に魔物を退治したシャナスたちは君に近づいてくる」

アルバス:「じゃあ……そっぽ向いて座っとく」

GM:ぼか!(殴る) げし!(蹴る)  げしげし!

アルバス:「いてっ! いてーって!」

GM:「どこどこばきばきぐっちゃぐっちゃ───というところで目が覚める」

アルバス:「……やっぱりな。そうじゃないかと思ってたんだ」

GM:「んで、よく見ると君の上でユンケとガンバがぽんぽん跳ねてる(笑)」

アルバス:「つきおと〜す(怒)」

ユンケ・ガンバ:「「その前にアルバスに向かって糸を吐くだわさ〜。しゅるしゅるしゅる〜」」

アルバス:「うわぁぁぁ〜(笑)」

GM:「てことでサリース。いつまで経ってもアルバスが起きてこない。あとリューセもね」

サリース:「またなの……? じゃあリューセの部屋を見にいく」

リューセ:「ん? なんで私の部屋なの?」

サリース:「だってまたアルバスがいるかもしれないでしょ。てことでリューセの部屋に行きます」

リューセ:「じゃあ幸せそーに寝てる」

ユンケ・ガンバ:「「不幸せそーに寝てる?」」

ゼナ:「苦悶の表情を浮かべながら?」

リューセ:「違うってば。てことで、すぴよすぴよすぴよと寝てます」

GM:「アルバスはいないみたいだ」

サリース:「リューセは寝てる? 起きたりしない?」

GM:「リューセだぞ。起きるわけないじゃん」

サリース:「起きるかどうかの判定すらさせてもらえないのね(笑)。じゃあベッドの脇の上に立って、寝顔を──」

一同:「脇の上!?(笑)」

ゼナ:「それはバランスとるのが大変なのでは?(笑)」

サリース:「ごめん。上じゃないね、ベッドの横だね」
 

 さらにサリースはリューセにキスしようとするが、リューセの「寝返りパンチ」に撃沈。
 リューセ、起きる気配すらない。

GM:「てことでゼナ。アルバスを起こしに行ったサリースがいつまで経っても戻ってこない」

ゼナ:「しょーがないなぁ。じゃあアルバスさんの部屋に行きます」

ユンケ・ガンバ:「「で、ドアを開けると巨大なマユが(笑)」」

ゼナ:(ため息をついて)「マユをナイフで切り裂きます」

GM:「すると中からかわいい赤ん坊が──」

一同:「でないでない」

ゼナ:「アルバスさん、大丈夫ですか?」

アルバス:(コロコロ)「目、覚めてない(笑)」

ゼナ:「アルバスさーん、起きてくださいよぉ」

ユンケ・ガンバ:「「じゃあマユの後始末を。もしゃもしゃもしゃ」」(←食べてる)

ゼナ:「あー、もう何でもいいから向こう行ってて」

アルバス:(コロコロ)「やっと目が覚めた。──何だ? 糸?」

ゼナ:「アルバスさん、ちゃんと鍵閉めなきゃダメじゃないですか」

ユンケ・ガンバ:「「閉めたところでムダだって(笑)。液体化して中に入るから」」(←もはや何でもありである)

ゼナ:「アルバスさん、サリースさん知りませんか? ──知ってるわけないか」

アルバス:「ふっっ、知りたければオレを倒すことだな」

ゼナ:「はいはい。じゃあボクサリースさん探してきますから、食堂に行っててください」

GM:「全員そろったかな。では朝食である」

ユンケ・ガンバ:「「ちなみに今日は2人ともセーラー服(学校の制服じゃなくて、水兵が着るやつ)着てるだわさ」」

サンダユウ:「あの……俺は?」

GM:「ああそうか。んじゃリルルが『ゼナ君、サンダユウのスイッチを入れてきてくれませんか?』」

ゼナ:「後でいいですよ。うるさいから朝食食べてからスイッチ入れましょう」

一同:「そうだね」

サンダユウ:「あ、あらぁ?」

GM:「じゃあサンダユウのことは置いといて──ゼナは今日もコーンフレークなの?」

ゼナ:「ええ、基本ですから」

サリース:「じゃあ残りの人はリゾットでも食べようか」

アルバス:「オレはおかゆだ」

サリース:「リゾットって洋風おかゆなんだけど」

アルバス:「オレは和風がいいの。しかも『これは米のとぎ汁か?』とゆーくらい薄いやつ。これに梅干しがつけば完璧だ」

GM:「アルバスって……しぶいよね」

アルバス:「おう。飲み物は番茶な」

サリース:「ところで──なんかさりげなく姫がゼナの隣に座ってるみたいなんだけど……」

GM:「だって一番年が近いもん。リルルは13歳だ」

ゼナ:「1つ上かぁ」

GM:「正確には半年ぐらい上かな」

サリース:「13歳……。さすがにヤバイかな♪ そうでもないかな♪ うーん……」

リューセ:「あのー、なんか、ユンケとガンバが口から泡吹いてんだけど……」

一同:「???」

ユンケ・ガンバ:「「ダイジョブダイジョブ。お風呂場にあった『おいしそうなモノ』を食べただけだから」」
 

 一同、大笑い。
 

GM:「それじゃ食べながら聞いててね。──えーと、イルダーナを後にした君たちは、アガートラームという街に向かっている」

サリース:「ちょっと待って。いつの間にか、『大いなる遺産』を探すことがパーティーの目的になっちゃったの? なんかめんどくさいなぁ」

ユンケ・ガンバ:「「え、旅の目的はお宝じゃないの?」」

リューセ:「それはあなたたちだけでしょ」

ユンケ・ガンバ:「「じゃあ船長命令でお宝探しに決定!」」(註:ユンケとガンバは自分たちが船長だと思っています)

アルバス:「この船はオレのもんだ。コインもオレが持ってるし」

ユンケ・ガンバ:「「そうか!『大いなる遺産』を探すと、なぜかアルバスの記憶が戻るんだ」」

サリース:「お約束ではあるわね」

GM:「記憶喪失のことを言うなら、リューセの方が重症なんだけど」

サリース:「あ、そうか。アルバスは一部の記憶が封印されてるだけだけど、リューセは全部忘れちゃってるんだっけ」

リューセ:あはは、記憶喪失であることすら忘れてた(笑)

GM:(いーんだろうか、こんなんで……。マジで不安になってきたぞ……)
 

 そんなGMの心配をよそに、エスペルプレーナはアガートラームへ進んでいくのであった──



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