MOND REPLAYV


chapter03

[Big Escape]

イシュタル編:3

私をみつけて

見知らぬ街からの、故郷からの、ビッグエスケープ──それは、旅立ちの時……

GM:「──てなわけで、見事コインを手に入れたアルバスたち、なのだが……」

アルバス:「さ、これで、このコインをネタにジャッハを脅せるな」

GM:「またまたぁ〜、冗談ばっかり」

一同:「いや、本気なんだけど」

GM:(おいおい……)

サリース:「それじゃ、店に戻ろうか。目的のブツも手に入れたし」

GM:「ゼナパパはどうするの?」

リューセ:「ほっとく」

サリース:「縛っとく」

アルバス:「とりあえず息の根を止める」

ゼナ:「そ、それは止めるからね、さすがに」(←言うまでもないと思うが……父親の息の根を止めるという意味ではない(笑))

サリース:「で、そのお父さんはどんな様子?」

GM:「アルバスをすごい表情でにらんでる。でも、かないそうにないから何もしない(笑)」

サリース:「なら、ほっときましょ」

ゼナ:「じゃあね、父さん……」

 定食屋「弁天」──
 

アルバス:「さ、いろいろと話してもらおうか」

リューセ:「あれ、ここまでついて来たの?」

アルバス:「無理やり連れてきたのはどこのどいつだ」

サリース:「だってコインを渡してくれないから……」

アルバス:(胸を張って)「このコインはオレのものだ。それにこれ以上勝手な行動を取ると、このキャンペーンから外されそうだしな(笑)」

リューセ:「それよりジャッハさんからいろいろ話を聞こうよ」

ゼナ:「ことわざ教ってなに? 大いなる遺産て何のこと?」

アルバス:「そして人類補完計画とは……?」

GM:「関係ない関係ない。それは、関係ない」

ユンケ・ガンバ:(突然)「「ドリフに入るにはどうしたらいいんですか?」」

GM:「は……? ドリフ……?」

ユンケ・ガンバ:「「いや、ふと思っただけ(笑)」」

GM:(ぼそっと)「イカリヤ指令……」

アルバス:「……それは間違いだと思うぞ」

GM:「いつも最後は『だめだこりゃ』で終わる(笑)」

アルバス:「で、次回予告は『次いってみよー!』(笑)」
 

 なんてしょーもないことは置いといて……(何かをどけるジェスチャー)。
 

GM/ジャッハ:「『大いなる遺産? 誰がそんなことを言ったのかね?』」

ゼナ:「いや……父さんがそのコインは大いなる遺産の鍵だとか何とか……」

アルバス:「このコインは船の鍵じゃなかったのか?」

GM/ジャッハ:「『ううむ……何らかの理由で私の船を狙っているのか……?』」

リューセ:「その船でないといけない理由があるのかな……。ねえ、その船って普通の船なの?」

GM/ジャッハ:「『大いなる遺産……多分それが私の船のことなのだろう。あの船は普通の船ではない。古代文明の技術の結晶である、スペッッシャルな船なのだ!』」

サリース:「なるほど、ね」

ゼナ:戦艦アラバスター? それともタル戦艦かな?」

アルバス:「タル戦艦か……。そういえばあれは三段オチだったなぁ……」(しばし、回想)
 

GM「タル戦艦は海底宮を目指す。どうやって中に入る?」

グレン「カチャカチャカチャ……メインコンピューターに、アクセス!

GMないって

フローラ三番主砲、左旋回!

GMそれもない

オペリオ「♪トランスフォーム!♪」

GM「するなー!」

(リプレイ第二部『月の音色』第四話「こぼれ落ちる雫」より抜粋)
リューセ:「そうそうそれそれ(笑)」

サリース:「懐かしいね」

GM:「それより──そういうことなんだけど、話聞いてた?」

リューセ:「うん。古代文明の技術の結晶でしょ。で──具体的にどうすごいの? 寝心地がいい、とか」

サリース:「地面に潜れる、とか」

アルバス:「波動砲がついてる、とか」

GM/ジャッハ:「『私も全ての性能を把握しているわけではないからな……。あの船は──奥が深い』」

サリース:「いや、そこで遠い目をされても困るんだけど……」

GM:「ちなみに船の名前はエスペルプレーナ

アルバス:「懐かしいねぇ〜」

GM:「でしょ?」
 

 ずーっと昔にアルバスのプレイヤーとGMが作った物語に出てきた、戦艦の名前なのだ。
 

サリース:「どういう意味なの?」

アルバス:「エスペラント語で『希望に満ちた』、という意味だったと思う」

GM:「で、ジャッハさんは何とか船を取り戻したいらしい」

サリース:「そりゃそうよね。でも……この人1回捕まってるのよね」 (←正確には「捕まりかけた」のである)

GM:「おそらくことわざ教が裏で手を回していたのだろう、とのこと」

サリース:「でもあたしは──この人も悪人だという疑いがぬぐいきれない」

リューセ:「船はどこにあるの?」

GM/ジャッハ:「『多分港だろう。港のどこかまでは分からないが』」

リューセ:「どうしますぅ? 船取り返すの、手伝う?」

アルバス:「手伝うのはいいが……こっちにも何かメリットがないとな」

サリース:「うんうん」

ユンケ・ガンバ:「「お宝」」

リューセ:「やって楽しい──それぐらいかなぁ」

ユンケ・ガンバ:「「お宝」」

アルバス:「ま、鍵はこっちにあるんだし、いざとなったら──」

サリース:「奪う、と」

リューセ:(手を上下にぱたぱた振って)「まぁ〜そんな大声出してはいけませんわ、サリース姉さん」

GM:「なぜか姉さん(笑)」

アルバス:「あとメリットと言えば──」

ユンケ・ガンバ:「「お宝」」

ゼナ:(つられて)「お宝。──ああっ! 洗脳されてるっ!(笑)」

サリース:「うーん、でもなあ……」

GM:「みんな、自分たちの設定覚えてる? 記憶喪失(リューセ)、父親に反発(ゼナ)、いつか街を出ていこうと思ってる(サリース)、修行の旅(アルバス)、で──」

ユンケ・ガンバ:「「お宝(笑)」」

サリース:「つまりみんなこの街を出る理由があるって言いたいのね?」

ユンケ・ガンバ:「「根無し草だしねー」」

リューセ:「でもこの街にはお世話になったおじいちゃんとおばあちゃんが……」

アルバス:「オレもこの街にはお世話になった人たちが──仕返しをしてやりたいほどお世話になった人たちが(笑)」

ゼナ:「ボクは、父さんがまた何かよからぬことをたくらんでるみたいだから、それを止めたい」

アルバス:「よーし、全員集合〜!(ジャッハに聞こえないように店の隅にみんなを集めて)──奪うぞ

ゼナ:「ホントにやるんですか?」

サリース:「でも、積極的に反対する気にもなれないわね」

リューセ:「それ、賛成してるって言うんです、姉さん」

サリース:「そうね(笑)」

GM/ジャッハ:「『で……手伝ってもらえるのかね?』」

リューセ:「誠意を持って、協力いたしますわ」

アルバス:「で、このコインは預かっておくからな」

GM/ジャッハ:「『う………。ま、まあしようがないか。その代わり、君にはちゃんとついて来てもらうからな』」

アルバス:(ガムをくっちゃくっちゃと噛みながら)「ついて来てもらう? 君がついて来るんだろ?」

リューセ:「こ、こんな人だったのね(笑)」

サリース:「いい性格してるねー、アルバスって」

GM:「でも仕方がないから、ジャッハはおとなしくついて来る(笑)」

アルバス:「──ということで、ストーリーを進めるために港に行こうか」

リューセ:「ことわざ教ことわざ教♪」

アルバス:「オレもそろそろ故郷を探す旅に出たい。(キャラクターシートを見て)出身のところに東区馬出3丁目とか書いてあるし(笑)」 (←今は引越してる)

ゼナ:「異世界ですよ、それ(笑)」



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