見知らぬ街からの、故郷からの、ビッグエスケープ──それは、旅立ちの時……
GM:「──てなわけで、見事コインを手に入れたアルバスたち、なのだが……」
アルバス:「さ、これで、このコインをネタにジャッハを脅せるな」
GM:「またまたぁ〜、冗談ばっかり」
一同:「いや、本気なんだけど」
GM:(おいおい……)
サリース:「それじゃ、店に戻ろうか。目的のブツも手に入れたし」
GM:「ゼナパパはどうするの?」
リューセ:「ほっとく」
サリース:「縛っとく」
アルバス:「とりあえず息の根を止める」
ゼナ:「そ、それは止めるからね、さすがに」(←言うまでもないと思うが……父親の息の根を止めるという意味ではない(笑))
サリース:「で、そのお父さんはどんな様子?」
GM:「アルバスをすごい表情でにらんでる。でも、かないそうにないから何もしない(笑)」
サリース:「なら、ほっときましょ」
ゼナ:「じゃあね、父さん……」
定食屋「弁天」──
アルバス:「さ、いろいろと話してもらおうか」
リューセ:「あれ、ここまでついて来たの?」
アルバス:「無理やり連れてきたのはどこのどいつだ」
サリース:「だってコインを渡してくれないから……」
アルバス:(胸を張って)「このコインはオレのものだ。それにこれ以上勝手な行動を取ると、このキャンペーンから外されそうだしな(笑)」
リューセ:「それよりジャッハさんからいろいろ話を聞こうよ」
ゼナ:「ことわざ教ってなに? 大いなる遺産て何のこと?」
アルバス:「そして人類補完計画とは……?」
GM:「関係ない関係ない。それは、関係ない」
ユンケ・ガンバ:(突然)「「ドリフに入るにはどうしたらいいんですか?」」
GM:「は……? ドリフ……?」
ユンケ・ガンバ:「「いや、ふと思っただけ(笑)」」
GM:(ぼそっと)「イカリヤ指令……」
アルバス:「……それは間違いだと思うぞ」
GM:「いつも最後は『だめだこりゃ』で終わる(笑)」
アルバス:「で、次回予告は『次いってみよー!』(笑)」
なんてしょーもないことは置いといて……(何かをどけるジェスチャー)。
GM/ジャッハ:「『大いなる遺産? 誰がそんなことを言ったのかね?』」
ゼナ:「いや……父さんがそのコインは大いなる遺産の鍵だとか何とか……」
アルバス:「このコインは船の鍵じゃなかったのか?」
GM/ジャッハ:「『ううむ……何らかの理由で私の船を狙っているのか……?』」
リューセ:「その船でないといけない理由があるのかな……。ねえ、その船って普通の船なの?」
GM/ジャッハ:「『大いなる遺産……多分それが私の船のことなのだろう。あの船は普通の船ではない。古代文明の技術の結晶である、スペッッシャルな船なのだ!』」
サリース:「なるほど、ね」
ゼナ:「戦艦アラバスター? それともタル戦艦かな?」
アルバス:「タル戦艦か……。そういえばあれは三段オチだったなぁ……」(しばし、回想)
GM「タル戦艦は海底宮を目指す。どうやって中に入る?」
グレン「カチャカチャカチャ……メインコンピューターに、アクセス!」
GM「ないって」
フローラ「三番主砲、左旋回!」
GM「それもない」
オペリオ「♪トランスフォーム!♪」
GM「するなー!」
サリース:「懐かしいね」
GM:「それより──そういうことなんだけど、話聞いてた?」
リューセ:「うん。古代文明の技術の結晶でしょ。で──具体的にどうすごいの? 寝心地がいい、とか」
サリース:「地面に潜れる、とか」
アルバス:「波動砲がついてる、とか」
GM/ジャッハ:「『私も全ての性能を把握しているわけではないからな……。あの船は──奥が深い』」
サリース:「いや、そこで遠い目をされても困るんだけど……」
GM:「ちなみに船の名前はエスペルプレーナ」
アルバス:「懐かしいねぇ〜」
GM:「でしょ?」
ずーっと昔にアルバスのプレイヤーとGMが作った物語に出てきた、戦艦の名前なのだ。
サリース:「どういう意味なの?」
アルバス:「エスペラント語で『希望に満ちた』、という意味だったと思う」
GM:「で、ジャッハさんは何とか船を取り戻したいらしい」
サリース:「そりゃそうよね。でも……この人1回捕まってるのよね」 (←正確には「捕まりかけた」のである)
GM:「おそらくことわざ教が裏で手を回していたのだろう、とのこと」
サリース:「でもあたしは──この人も悪人だという疑いがぬぐいきれない」
リューセ:「船はどこにあるの?」
GM/ジャッハ:「『多分港だろう。港のどこかまでは分からないが』」
リューセ:「どうしますぅ? 船取り返すの、手伝う?」
アルバス:「手伝うのはいいが……こっちにも何かメリットがないとな」
サリース:「うんうん」
ユンケ・ガンバ:「「お宝」」
リューセ:「やって楽しい──それぐらいかなぁ」
ユンケ・ガンバ:「「お宝」」
アルバス:「ま、鍵はこっちにあるんだし、いざとなったら──」
サリース:「奪う、と」
リューセ:(手を上下にぱたぱた振って)「まぁ〜そんな大声出してはいけませんわ、サリース姉さん」
GM:「なぜか姉さん(笑)」
アルバス:「あとメリットと言えば──」
ユンケ・ガンバ:「「お宝」」
ゼナ:(つられて)「お宝。──ああっ! 洗脳されてるっ!(笑)」
サリース:「うーん、でもなあ……」
GM:「みんな、自分たちの設定覚えてる? 記憶喪失(リューセ)、父親に反発(ゼナ)、いつか街を出ていこうと思ってる(サリース)、修行の旅(アルバス)、で──」
ユンケ・ガンバ:「「お宝(笑)」」
サリース:「つまりみんなこの街を出る理由があるって言いたいのね?」
ユンケ・ガンバ:「「根無し草だしねー」」
リューセ:「でもこの街にはお世話になったおじいちゃんとおばあちゃんが……」
アルバス:「オレもこの街にはお世話になった人たちが──仕返しをしてやりたいほどお世話になった人たちが(笑)」
ゼナ:「ボクは、父さんがまた何かよからぬことをたくらんでるみたいだから、それを止めたい」
アルバス:「よーし、全員集合〜!(ジャッハに聞こえないように店の隅にみんなを集めて)──奪うぞ」
ゼナ:「ホントにやるんですか?」
サリース:「でも、積極的に反対する気にもなれないわね」
リューセ:「それ、賛成してるって言うんです、姉さん」
サリース:「そうね(笑)」
GM/ジャッハ:「『で……手伝ってもらえるのかね?』」
リューセ:「誠意を持って、協力いたしますわ」
アルバス:「で、このコインは預かっておくからな」
GM/ジャッハ:「『う………。ま、まあしようがないか。その代わり、君にはちゃんとついて来てもらうからな』」
アルバス:(ガムをくっちゃくっちゃと噛みながら)「ついて来てもらう? 君がついて来るんだろ?」
リューセ:「こ、こんな人だったのね(笑)」
サリース:「いい性格してるねー、アルバスって」
GM:「でも仕方がないから、ジャッハはおとなしくついて来る(笑)」
アルバス:「──ということで、ストーリーを進めるために港に行こうか」
リューセ:「ことわざ教ことわざ教♪」
アルバス:「オレもそろそろ故郷を探す旅に出たい。(キャラクターシートを見て)出身のところに東区馬出3丁目とか書いてあるし(笑)」 (←今は引越してる)
ゼナ:「異世界ですよ、それ(笑)」