テーレ1126 第3の月──それは神々の戦いが終結する時。
だが人は、そのことをまだ知らない───
GM:闇が天を覆い、怪物や下級魔族が跋扈する。言ってなかったけど、今、世界はそんなかんじっス(笑)。
ガルフ:それはオレたちのせいじゃ……ないよな?
GM:違うよ。今まさに宇宙で戦っている『闇』の神が原因だ。
空が真っ暗なのは『闇の結晶(メデューム)』が覆っているからで、そのせいで世界には闇の力が満ちている。
ガルフ:今『扉』が開くととんでもないことになるってことか……。
GM:いや、そうとも限らない。
ガルフ:あらぁ?(笑)
フローラ:それよりこっちはこっちで大変なんだから。
GM:そうそう。いよいよ最終回だよ。思い残すことはない?
ラズリ:今から死ににいくような言い方だね(笑)──笑い事じゃないか。
GM:さあね、どういう結末になるのかはGMにも分からない。
フローラ:思い残すこと──レイナとレミーラ。レイナが妹を殺したのは自分だって知ったら──
GM:そうか……そうだねぇ……。
クロヌシ:思い残すこと──妻の魔族化が治ったのかどうか。あと自分の体もできれば治したい。
ティンベル:思い残すこと──妹のこと、かな。
オペリオ:♪思い残すこと──ディナーショーができなかったこと♪
一同:ををっ!?
フローラ:生きてたのか!(笑)
オペリオ:♪とーぜん。なんてったってオペラ時空の使い手だから(笑)♪
ラズリ:「大丈夫だよ。みんなで生きて帰れば何にも問題ないって! ──絶対に、生きて帰ろうね」
一同:「おう!」
GM:では、始めよう。
GM:アラバスターの主砲により<空の鏡>の『結界』は消滅した。
ガルフ:ならば突撃あるのみ!
GM:──と、君たちが<空の鏡>に入ろうとしたとき、後ろの方から「ちょっと待った」コールがかかる。
ガルフ:それはぐるっと振り向こう。──誰だ!?
GM:この間の戦闘でとんずらしたツェラー(青)だよ。
んで、その後ろには、真っ黒の──つまり縁取りがない──量産型ツェラーが100体ほどずらっと並んでいる。
クロヌシ:「そいつはまた大人数で来たもんだな」
ツェラー(青):「──この間はいろいろとお世話になりました。おかげでストレスがたまってたまって……」
ガルフ:「そいつは悪かったな(笑)」
ツェラー(青):「それで、ちょっとうっぷんを晴らしてきました」
ラズリ:「………!」
ツェラー(青):「ずいぶんとあっけなかったですよ。ほとんど抵抗もしなかったし」
ラズリ:う゛〜、あたしがあんな態度を取ったから──なのかなぁ……。……落ち込んじゃうよね。
ツェラー(青):「まだありますよ、おみやげ」
GM:もうひとつぽんと放り投げたのは──ミュスカディの首だ。
一同:「………」
ガルフ:「──ブチ切れたぜ。お前は、ずたぼろに、ぶっ殺す!」
クロヌシ:(刀の鞘でこめかみをどつきながら)「落ち着け、阿呆が」
ガルフ:「ぬわにすんだよ、痛てーじゃねーか!」
クロヌシ:「今はこんな雑魚にかまってるときではないだろうが。『儀式』を中断させるのが先だ」
ラズリ:「それはそうだけど……。あたしも一発ぶん殴ってやりたい!」
クロヌシ:「お前たちは先に行け──雑魚は、俺ひとりで十分だ」
ラズリ:をををっ、かっこいいぞクロヌシぃ! じゃ、ここはお願いね。
ツェラー(青):「──いいんですか? 後悔することになりますよ」
クロヌシ:「それは貴様の方だということを教えてやろう。
(すっと刀を構え)──もっとも、貴様ごときの命では授業料にもならんがな」
GM:<空の鏡>に足を踏み入れた瞬間、そこは異世界に変わる──どこまでも続く『水』の世界だ。君たちは水面の上に立っている。
ラズリ:海の真ん中に立ってるみたいな?
GM:そうだね、そんなかんじだ。上を見ると空が見えるし。
ラズリ:姉さんはどこ?
GM:落ち着けい。順に説明していくから。
えーとね、一番手前に見えるのがたくさんの連なったカプセルだ。その数、100あまり。中に魔族ハーフたちが眠っている。
で、それぞれのカプセルからチューブが伸びていて、真ん中のカプセルにつながっている。
んで、さらにそこから伸びた太いパイプが奥の方に向かっている。
フローラ:魔族ハーフたちのエネルギーを集めてどこかに送っているんだな。
GM:そゆこと。──ついでに言っておくと、真ん中のカプセルに入っているのはミシェルだ。
ラズリ:こんなとこに! なんで?
GM:ナタリーを殺そうとして返り討ちにあったみたいだね。で、逆にそのエネルギーを利用されるハメになってしまった、と。
ティンベル:(無言でカプセルに向かってダッシュ)
GM:ティンベルはカプセルの方に行くんだね。──んで、奥の方。
水面がザワザワと波立っていて、そこに見えるのがナタリーとオニキス。
ラズリ:「姉さん!」(ダッシュ)
ガルフ:「オレたちも行くぞ!」
オペリオ:♪なんかよく分かんないけどついて行こう。ついて行ってもこれっっぽっちも役に立たないと思うけど(笑)♪
GM:そんなことないよ。君にもちゃーんとお仕事あげるから覚悟しとくように(笑)。
GM:オニキスは『朔夜』にもたれかかってぐったりしてる。ナタリーは君たちに背を向けて立っている。
ちょうど彼女が立っているところから波が発生してるみたいだね。
ガルフ:う、イヤな予感がするぞ。もしかして──
ナタリー:(振り向きながら)「『儀式』は終わりました」
ガルフ:「やっぱりそうか! くっ、間に合わなかった」
ラズリ:「姉さん!」 (オニキスに駆け寄る)
オニキス:「ラ……ラズリ……か。ごめん、『扉』開くの、止められなかったよ……」
ナタリー:(歩み寄りながら)「ずいぶんとてこずらせてくれましたけどね。
その娘が素直だったら、もっと早く『この時』が訪れていたのに……」
オニキス:「けっ、ざまーみやがれ……」
ナタリー:「まあいいでしょう。『時』は、来たのですから」
GM:ずざざざざざーと水面を割り、ついに『魔獣』登場!
フローラ:で、でかい!
ガルフ:こいつがラスボスか! もう出てくるのか!?
【竜】の『長』:「とにかく『命の祭り』の準備を! あの化け物ごと何とか封じるのだ!
ガルフ:封じることができるのか?
GM:『魔獣』──ロゼと区別するため『超魔獣』って呼ぶよ──『超魔獣』はまだ水面から完全に姿を現してはいない。
だから何とかなるかもしれないってのが『長』の意見だ。
フローラ:あくまで「しれない」なワケね。
オニキス:「それでもやるしかねーだろ。私が──ぐっ」(ふらつく)
ラズリ:「姉さん、しっかり!」
オニキス:「くっそ……」
ラズリ:「姉さん……後はあたしがやるから──そこで見ててね」
GM:では『命の祭り』についてのルールを説明しよう。
──まずラズリ。地水火風の土地神4人が君の周りに立って力を送りこむから、祈りを捧げて『扉』を閉じてくれ。
ラズリ:祈ればいいのね。
GM:ただし、毎ターン生命力で判定して、もし失敗したら……死!
ラズリ:し、死ぬのぉ!? ……生命力、12しかないんだけど。
GM:んで、普通に『儀式』をやったんじゃまず失敗する。祈りの力を何倍にも高める必要があるのだ。
ガルフ:魂を燃やすしかない、とか。
GM:違うよん。──さて、歌には不思議な力があります(笑)。
オペリオ:♪はうぅ!? (笑)♪
GM:てことでオペリオには歌ってもらうよ──増幅装置としてね。で、2ターンに1回生命力で判定して、失敗したら……やっぱり死!
オペリオ:♪死ぬのかぁぁぁ! 生命力、10(笑)♪
ガルフ:ヒーローアクションを駆使したら何とかなるんじゃないか?
オペリオ:♪ううう……♪
GM:では、始めよう。