GM:さて、次の日だ。オペリオはミヨちゃんとどっか行っちゃってて今回はいない。

ガルフ:新婚旅行か?(笑)

GM:そこまではさすがのGMも知らない(笑)。

ティンベル:あの人たちの行動は誰にも分からないって(笑)。
 

フローラ:「ほら、こっちのガレキをどけてよ」

クロヌシ:「なんで俺が……。──よっと」

フローラ:「えーと、どれどれ……?  (ガサガサとあさる) あったあった、貯金箱。割れたりしてない?」

GM:ちょっとへこんでるけど、丈夫な鉄製だから大丈夫だよ。

フローラ:「よーし、これでクレリアを脅せるわね。くっくっくっくっくっ……」

GM:するなよ、そんなこと……。仲間だろ、一応(笑)。
 


ティンベル:「あ……、ラズリ……」

ラズリ:「えへへ、ただいま」

フローラ:「大丈夫? 何があったの?」

ラズリ:「ちょっとね……。うん、大丈夫……。もう、大丈夫だから……」

GM:ここらで一回状況把握というやつをしとこうか。
   ──そもそも事の始まりは土地神たちの異変だった。そして裏で糸を引いていた魔族たち。

ラズリ:ロートシルトとかだね。

GM:5年の月日が流れ、君たちは『ホフヌング』のメンバーになった。
   世界を救うという大義名分をかかげた組織にね。そこにはガルフもいた。

ガルフ:ニーナもな。

GM:んで、『ホフヌング』は対抗する組織──『裏の賢者』の計画をつぶすことにした。
   『魔獣』復活の阻止──君たちもそれを手伝うことになった。が、『魔獣』は目覚め、カゴルマは半壊した。

ガルフ:グレンによって倒されたがな。

クロヌシ:『ホフヌング』か……。まだまだ裏がありそうだな。

ラズリ:もう誰が味方で誰が敵なのか、あたしたちは何に利用されようとしているのか、分からなくなってきちゃった。

クロヌシ:『十六夜』の謎もあるしな。

GM:しかも『ホフヌング』には魔族の仲間もいた──暗殺集団率いるツェラー。彼らは『十六夜』とレミーラを狙っている。

フローラ:そんなヤツらもいたわね。……ん、ちょっと待って、それじゃ──

GM:謎が謎を呼び、いよいよ終盤戦の第八話、それでは始めることにしよう。

GM:(コロコロ)さらに3日が過ぎたと思ってくれ。混乱も収まり、街は少しずつ機能を始めている。
   んで、そこにニーナがやってくる。

ニーナ:「ジャスティス、ちょっとちょっと」

ガルフ:「どうした?」

ニーナ:「準備が整いつつあるわ──というよりやっと取りかかることができたってとこね。
     あの連中なかなか首を縦に振らなくって大変みたいだよ、オルディたち。とにかく──例の場所へ」

ガルフ:例の場所? ──オレ、知らないんだけど(笑)。

GM:言ってないもん(笑)。例の場所ってのは──覚えてるかな、シャルトルーズの森に行く途中で初めてオニキスに会ったとき、
   霧の向こうに見えた建物のこと。
   あれが「例の場所」だ。

ラズリ:あー、あれかぁ。ずーと何だったんだろうって思ってたの。

ニーナ:「『ホフヌング』にしっぽを振るのももう終わりよ。行きましょう、アレグの村へ」

ガルフ:「分かった。みんなに話してみよう」

ガルフ:「──つーわけでついて来てくれないか」

ニーナ:「今更『ホフヌング』に戻っても仕方がないでしょ?」

クロヌシ:「確かにそうだが──あんたについて行く理由もない」

ラズリ:「そうだよね。また騙してるのかもしれないし」

ガルフ:「おーい、つれないこと言うなよぉ。(びっと親指を立てて)仲間だろ、オレたち!」

フローラ:「それにアタシはレミーラを助けに行きたいんだけど……」

ニーナ:「彼女は『ホフヌング』の手の内よ。助けることは容易ではないわ」

フローラ:あ、やっぱり?(笑)

ニーナ:「私たちも力を貸すから、お願い、話だけでも聞いて」

ラズリ:「どうする?」

クロヌシ:「そうだな……。──よし、行くだけ行ってみるか」

ラズリ:「ねえ、その何とかの村って何なの?」

ニーナ:(指をぴっと立てて)「──魔族ハーフの村よ」

GM:村に行く途中にラピスの森を通るけど──どうする?

ラズリ:そりゃ寄っていきたいけど……顔は見せないからね。こっそりと様子をうかがうだけ(笑)。

ティンベル:街はほっといても大丈夫なの?

GM:何とかなるでしょ(笑)。それにほら、ミシェル探さないとね。

ティンベル:そうか、ミシェルどっか飛んでいったんだっけ。

GM:それじゃみんな、アレグの村へGO〜!
 


GM:到着〜!  ラピスの森でございますぅ。

ラズリ:(こそこそと隠れながら)どう?  村の様子……。

GM:なんかざわついてるね。泣いてる人もいる。

ラズリ:泣いてる?  ──仕方ないな、近くのおじさんにでも話を聞く。

GM:あのね、ペリダートが──君のおじいさんが亡くなったらしい。

ラズリ:え?  え?  え?  えええ〜!?
 


ラズリ:「ただいま!  おじいさまが死んだってどういうことよ!?」

マラカイト:「ををををををを、ラズリぃ!  会いたかったぞおおおお!」

ラズリ:(カウンターで殴りながら)「それはいいからちゃんと話して!」

GM:ほんの数日前、フトンの中で死んでいるペリダートを、サードニクスが発見した。
   どうやら毒を飲んだ(あるいは飲まされた)らしい。それで、容疑者のオニキスが納屋に軟禁されている。

ラズリ:「オニキスが?  彼女が犯人だったの?」

GM:いや、確かな証拠はない。だが、彼女は『魔界』の力を持っていたため、犯人にされてしまった。

ラズリ:『魔界』の力ってなに?

GM:君とオニキスは双子だ。だが、オニキスにだけ『魔界』の力が宿っているらしい。
   そして、昔からヴァルト=ラィヒ族は魔族を忌み嫌っている。

ラズリ:だからってオニキスを軟禁するの?  それってヒドイと思う……。

マラカイト:「ラズリ、やはりわしの娘はお前だけだ。あんな魔族の女、少しでも娘だと思っていた自分が恥ずかしい……。
       (ぱっと表情を明るくして)──そうそう、喜べラズリ、アメシストが帰ってくるぞ!」

ラズリ:「え……?」

マラカイト:「ナタリー殿がな、『ホフヌング』に協力したらアメシストを生き返らせてくれると約束してくれたのだ」

ラズリ:「いいかげんにしてよ!  そんなことあるワケないじゃない!」

GM:聞いてないよ(笑)。なんだかとってもハイになってる。──いつものことだけどね。

ガルフ:「どういうことだ?  死んで何年も経ってる人間を生き返らせるなんて技──神ならともかく人間には不可能だぞ……」

ラズリ:オニキスには会えないの?

GM:軟禁されてるからね。会わせてもらえないよ。

フローラ:真犯人を見つければ解放してもらえるかしら。よーし「霊媒」を使おう。──いい?

GM:ダメ。って言うか無理。そんな族長の霊を侮辱するような行為、許してもらえないよ(GMの本音=前の一件でこりた)。

フローラ:ちっ。

ガルフ:(マラカイトに向かって)「あの子は──オニキスは性格はああだが、決して悪い子ではない!
     オレの正義の心がそう叫んでいるぜぇ!」

GM:聞いてないよ(笑)。

ガルフ:「おーい……(笑)」

ラズリ:ねえ、なんとかこっそりオニキスに会えないかな?

フローラ:軟禁されてるのよね。どんなところに?

GM:木とかでできた普通の納屋だよ。

ガルフ:「ふっ、ラズリ、オレにまかせろ! いい考えがあるんだ!(手招きしながら) ニーナぁ

ラズリ:「結局それかーい!」

ガルフ:(手を合わせて)「ニーナ、ちょっっと頼むわ」

ラズリ:「ニーナ、お願いできるかな?  あたしどうしてもオニキスに会いたいの」

ニーナ:「いいよ。ただし……夜になってからね」




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