ラズリ:「な、な、な、な、なんであんたがこんなとこにいるのよぉぉぉ〜!?」
マラカイト:「ラズリがふたり……」
サードニクス:「ラズリがふたり……」
家族そろって:「ラズリがふたりぃ〜!?」
ラズリ:「あんた、誰よ!?」
もうひとりのラズリ:「──おめーこそ誰だよ」
グレン:ほう、そういう喋り方をするのか。
ラズリ:「かっ、鏡よ! きっとこれは鏡だわっっ!(笑)」
マラカイト:「ラズリがふたり──うれしさ2ば〜い!」(ガッツポーズ)
ライム:「おねーさまがふたり──楽しさ2ば〜い!」(くるくると舞う)
フローラ:しかもスタイルが全然違うっっ! ──特に胸。
ラズリ:お前らいっぺん沈め〜!(笑) ──この中で一番状況を把握してそうなのは……兄様、かな。あとは……グレン?
グレン:「そうだな。オレはずっとこいつと一緒にいたから、こっちが本物だと思うんだが……」
サードニクス:「だが我々はもう何年もこっちのラズリと生活している。
現に、こっちのラズリはもう立派な24歳だが、そっちのラズリは……どこか幼い顔をしていないか?」
ラズリ:「あたし、5年ほど行方不明だったんだけど」
フローラ:行方不明は年を取らないのか? うちのラズリは、そんなことも分からないほどおバカさんではないはずっ!
ラズリ:(フローラをどつきながら)何者なのよ、あんたはっ!(笑)
マラカイト:(ひそひそと)「わしはやっぱりポイントは胸だと思うのだよ、ライム君」
ライム:(同じくひそひそと)「そうですわね、おじさま。でも服を脱がせてみないと分かりませんわ」(悪魔のような笑み)
グレン:で、小さい方が本物なのな(笑)。
ライム:「私の知ってるおねーさまは、あーんなことやこーんなことをしてくれるやさしい人だったのよ!」
マラカイト:「わしの知っとるラズリは、よくわしと一緒にお風呂に入っていた……」
ラズリ:(無言でアッパーカット)
グレン:そっちの方は無視して、説明する。かくかくしかじか……。
サードニクス:「うーん、信じられないな……」
グレン:「確かに嘘のような話だが、真実だ」
ラズリ:「偽者のくせにあたしより胸が大きいなんて信じらんない。どーせシリコンなんでしょ!」
もうひとりのラズリ:「シ、シ、シリコンだぁ? これは本物だ! そーゆーお前こそ「胸も背中」女じゃねーか!」
グレン:(言い合いを無視して)「オレが嘘をつくようなヤツに見えるか?」
サードニクス:「……正直者には見えないんだが(笑)」
グレン:「じゃあ、こいつを見てくれ(カレンを指差す)。
あんたも会ったことがあるはずだ。成長期の娘が、5年前とちっとも変わってないだろ?」
サードニクス:「確かに……。ちゃんと食べ物を食べさせているのかい?」
ラズリ:「……兄様大ボケ。グレンの話、ホントのことなの。お願い、信じて〜!」
ペリダート:(ぱんぱんと手をたたいて)「みんな、座りなさい。話がある」
一同:(わいわいがやがや)
ペリダート:(大声で)「座りなさい!」
フローラ:で、何の話なのかな。
ペリダート:(もう一口茶を飲んで)「──24年前……じゃったな、アメシストがおなごの赤ん坊を産んだのは。
(目を細めて)かわいい双子じゃった……」
一同:ふ、双子ぉ!?
ラズリ:ちゃらり〜ん♪ しょっっくぅぅぅ……。
マラカイト:「そうか……。わしにはこんなかわいい娘がふたりもいたのか……。じーん……」(感動してる)
ラズリ:おやじぃ〜、なんかちょっとズレてるぅ〜(笑)。
ペリダート:「儂は、その子らにオニキスとラズリという名をつけた。
──男親は出産に立ち会えんから、マラカイトやサードニクスが知らんかったのは無理もない。
オニキスは、産まれてすぐに、やむなき事情で里子に出してしまったからな。……すまんことをしたと思っている」
グレン:「『やむなき事情』ね……。(オニキスをちらっと見て)──いつでも人間というのは勝手なものだな」
ガーネット:「うーん、いつの間にか入れ代わっていたのか……。全然気づかなかったぜ」
ラズリ:「気づいてよぉ! ──だいたい、あんたもラズリなんて名乗ってんじゃないわよ!」
オニキス:「う、うるせえ!」(ラズリを突き飛ばして、外に走っていく)
ペリダート:(ひげをしごきながら)「ふう……無理もないか……」
ラズリ:「……ちょっと、言い過ぎたかな……。あたし探して──」
グレン;「(その手をつかんで)下手な同情はかえって傷口を広げるだけだ。──今はそっとしておいてやれ」
ラズリ:「グレン……なんか急にいい人になったね(笑)」
グレン:「うるせえ。なんとなく分かるんだよ、あいつの気持ち……」
クロヌシ:本部ってストロンシャンにあったのか。
オペリオ:♪で、なんかおれまで連れてこられたんだけど(笑)♪
GM:ロゼが行きたいって言うだからしょうがないよ。君は一応保護者なんだから。
オペリオ:♪そ、そうだったのか……(笑)♪
ナタリー:「──あなた方は『白寿の長老』を御存じですか?」
フローラ:(クロヌシを肘でつつきながら、小声で)「知ってる?」
クロヌシ:(同じく小声で)「いや、知らん」
ナタリー:「『白寿の長老』は、ストロンシャンを治める最高責任者です。
同時に、「究極魔法」の研究の第一人者でもあります。
白寿の名のとおり、99歳以上の老人9人で組織されています」
フローラ:「じゃあ合計年齢は──891歳以上!?」
ナタリー:「そうなりますね。そして、彼らが『ホフヌング』の長でもあるんです」
クロヌシ:「……なんか怪しい組織だな(笑)」
GM:そう?「希望」って意味なんだけど。
ナタリー:「で、『白寿の長老』たちに──『ホフヌング』に対抗する組織があるんです。彼らは『裏の賢者』と名乗っています」
GM:略して『裏けん』という。
クロヌシ:本当か?
GM:うそ(笑)。
ナタリー:「その『裏の賢者』たちがある封印を解こうとしているのです。沈黙の森に眠る──『魔獣』を」
フローラ:それってプーさん?
GM:違う違う。ジャドンが2年前──今は7年前か──に解こうとしていた封印だよ。
一同:ああ、あれか(納得)。
フローラ:……で、ジャドンって誰だっけ? ドラ焼き屋の人?
GM:それはガルカン。
フローラ:カスタさんと親子関係にあった人?
GM:?? なんか混乱してるね。……ひょっとしてセカラシカと勘違いしてる?
セカラシカのおじいさんはオサイジャシター。
血縁関係はそれだけだよ。で、ドラ焼き屋のガルカンに黒幕のジャドン……若だんな(ヒルガン)のお父さんだ。
フローラ:……セカラシカって誰だっけ?
GM:何もかも忘れてるなぁ。(昔のイラストを見せて)この子。金髪ウェーブの女の子。
フローラ:ああー、はいはいはい(やっと分かった)。
GM:(やれやれ)と、そこへこのふたりが入ってくる。
ジャスティスレンジャー:(のんきな声で)「ただいま〜」
クロヌシ:「なぜお前がここにいる〜!?」
ラズリ:もうひとりは知らない人だね──どっかで見たことある気もするけど。
GM/少女:「御無沙汰してます。元気そうで何よりです」
グレン(のプレイヤー):7年ぶりになるのかな。
フローラ:7年もたてば女の子も大きくなってるわよね……。
ラズリ:(ピンときて)ああ、あの人か。
GM:「……ぞい」って話せば分かるかな?
フローラ:………誰?
GM:セカラシカだよ! 今さっき話に出てきたばかりでしょーが!
セカラシカ:今はニーナという名です。
フローラ:結婚したの?
GM:してないよ! 組織でのコードネームみたいなものかな。こいつがジャスティスレンジャーと名乗っているように。
ジャスティスレンジャー:(無言でポーズをきめる)
ラズリ:ずいぶん差があるね。ひとりはジャスティスレンジャーなんてダサい名前なのに。
GM:自分で決めたんじゃないの?(笑)(師匠に無理矢理名付けられたのだ──by ジャスティスレンジャー)
ラズリ:大きくなったねぇ。言葉遣いもすっかり普通になっちゃって……。
GM:いつまでも年寄りくさいとかわいそうだからね。──で、そのニーナなんだけど、ナタリーに何か耳打ちしている。
ナタリー:(うなずいて)「御苦労様でした。これでなんとかなりそうです」
クロヌシ:「何が始まるんだ?」
ナタリー:「沈黙の森に行き、『魔獣』の復活を阻止します──これがあなた方に手伝っていただく『計画』です」
クロヌシ:「……なるほど。分かった、手伝うことにしよう」
ナタリー:「今、準備を進めています。4〜5日中に出発しますので、それまではゆっくりしていてください。では、失礼します」
フローラ:(クロヌシに)「──で、どこになにしにいくワケ?」
クロヌシ;「あ、あのなぁ……」(あきれてる)
GM:さて、それじゃここで、グレンとラズリ以外は退室してもらおうかな。
フローラ:ええ〜、なんで?
GM:ちょっとね、君たちに聞かれたくない話があるのさ。んーとね、30分ぐらいかかりそうだから、買い出しに行ってきてくんない?
クロヌシ:そんなにかかるのか。
ラズリ:え、え、じゃあ、30分もグレンとふたりだけで演技するわけ? うっひゃ〜。
グレン:(……イヤなのか?)
ティンベル:それじゃ、行ってくるね。
GM:(シナリオをチェックして)それじゃ、再開しようか。