第弐話「巡り逢いの街」

GM:さ〜て、それから2日後。ストロンシャンに出発する日だよ──護衛するならね。

ラズリ:刀持ってたら狙われるんでしょ? 護衛なんかしない方がいいんじゃない?

グレン:かといって刀を捨てるわけにもいかんだろう。ま、オレはこのことは知らんがな(刀の話は聞いてない)。

ポーム:「おーい、準備はいいかい?」

クレリア:「いいですよ……ね?」

GM:じゃ、出発しましょうか。
 


ラズリ:ストロンシャンて魔法使いの街なんでしょ?

GM:そだよ。変人たちの集う街。

フローラ:失礼な。

GM:何事もなく旅は続くんだが、ひとつだけ。
   セイアさんが馬で追いついてきて、ポームさんにぼそぼそと話をしたかと思うと、ニコニコしながらついてくる。

クレリア:「ねえさん?」

ラズリ:あやしい……。

クレリア:理由を聞いても話しては──

GM:くれないよん。

クレリア:でしょうね。何たくらんでんだか……。

GM:さーてね、ふっふっふ。

クレリア:……いやな予感がします。

GM:で、ストロンシャンに着くわけだが……。

クレリア:え? 何事もなく着くんですか?

ラズリ:あー、着いた着いた。

クロヌシ:これで300だな。楽な仕事だ。

ラズリ:ラッキー☆

GM:オペリオはここで1週間ぐらい公演があるんだけど……。みなさん見ていきません?

クレリア:あれを……ですか?(ちょーっと顔がひきつってたりする)

ラズリ::見る。

フローラ:いいわね。アタシも見ていくわ。

グレン:オレはそこらへんをぶらぶらしておく。

GM:カレンはオペラ見たがってんだけど。

グレン:押さえとくぞ。ひとりにしとくと何をするか分からんからな。──公演中の護衛はしなくていいのか?

GM:してくれる?

グレン:2000バールでな。前回もそうだったし。

ラズリ:あ〜あ、前回口をすべらせたばっかりに……。

GM/ポーム:(オペリオの肩をゆさぶりながら)「オペリオ〜、稼げ〜、稼いでくれ〜(笑)」

オペリオ:「♪にょほほほほほ♪」

GM:クロヌシは?

ラズリ:フローラがいるから一緒に見るってことは──

フローラ:ない、ない、ない。

クロヌシ:街をぶらついて仕事を探すぞ……ついでに情報もな。

クレリア:情報?

クロヌシ:いや、こっちの話だ。

ラズリ:ちょっとまって、刀……。

GM:例の髪の毛が巻きついたやつね。

ラズリ:そうそう。一人で大丈夫?

グレン:クロヌシならひとりでも大丈夫だろ。

ラズリ:でもやっぱり……。ん、クロヌシについてく。

フローラ:あら、じゃあオペラ見物はアタシひとり? さみしいわねぇ。

クレリア:お金もらえるなら護衛してもいいですけど。──そーですね、日当100バールももらえれば十分でしょ〜ねぇ。

フローラ:(ポームに向かって)「おじさ〜ん、大事な金ヅルでしょう? 死んじゃったらお〜きな損害よ。それがわずか、1時間100バールで守れるのよぉ」

クレリア:「1時間? 私は1日……って。──あ、危険手当は別ですから」

ポーム:(泣きながら)「オペリオ〜、給料半分でいいかぁ?」

オペリオ:「♪……いや♪」

クレリア:「分かりました。日当50バールで、危険手当はその都度請求──で、1週間」

ラズリ:「1週間? ああ、1週間公演だからか。(クロヌシに)仕事探さなくてもいいんじゃない?」

クロヌシ:「そうだな。護衛するか」

GM:う〜。んじゃ、日当50バールね。

クレリア:危険手当は別ですから。

GM:はいはい。で、結局誰が護衛するの?

一同:は〜い!

GM:……全員、ね。
 


GM:(護衛の配置を決めた後)オペラが始まってしばらくして──

オペリオ:「♪(なんか歌って踊ってる)♪」

GM:(無視して)フローラのちょっと後ろの方。チンピラみたいなガラの悪いにいちゃんにからまれてる女の人がいるんだけど。

フローラ:女?

GM:見覚えのある人です。

クレリア:……ひょっとしてカスタさん?

GM:そ、再び登場なのだよ。で、彼女の横に車イスの少女がいる。

グレン:そっちの方に見覚えはないんだな。

フローラ:あるんじゃない?

GM:今近くにいるのはフローラだけか。知力判定をマイナス3の修正でやるのだ。

フローラ:マイナス3ね。(コロコロ)成功してるわ。

GM:車イスの少女に見覚えがある。

フローラ:ほう。

GM:君の恋人、レイナの妹だよ。

フローラ:なんと! それは救わんワケにはいかんな。
 


フローラ:チンピラの頭にちゃっと魔法銃をつきつける。『死の幻影』ね。

GM/チンピラ:「や、やめろよ。こえーじゃねぇか」

フローラ:「これくらうと、とてもじゃないけどアンタ立ち直れないわよ。それがイヤならさっさとこの場を離れなさい」

チンピラ:「ち、畜生!」(すててててと逃げていく)

フローラ:(すたっと銃をしまい、カスタの方を向く)

GM/カスタ:「……おひさしぶりです。ありがとうございました」

フローラ:「ひさしぶりね」

クレリア:駆けつけていいですか?

GM:いいよん。

クレリア:「大丈夫でしたか?」

カスタ:「あら、あなたもいらっしゃったんですか。おひさしぶりです」

クレリア:「みんないますよ。ガルフはいませんけど……。──ところで、今どちらに?」

カスタ:「病院です。第七診療所というところでこの子の世話をしています」

フローラ:恋人の妹って娘ね。

GM:そう。名前はレミーラ。14歳。

フローラ:向こうはアタシのこと気づかないでしょうね。

クロヌシ:オカマになってるしな。

GM:そうだね。お礼を言ってくるけど気づいてないみたいだ。正体は──

フローラ:明かさないわ。

クレリア:「つもる話もありますけど今仕事中なもので……」

カスタ:「そうなんですか。あ、お礼とかもしたいんで、よかったら一度遊びに来てください。……病院ですけど。
     ──で、とりあえず、今はオペラの続き、見ません?」

フローラ:「そうね」

オペリオ:「♪(なにやら必死に歌って踊ってる)♪」

一同:(笑)
 


クレリア:さて、カスタさんの病院に顔を見せにいきますか。

グレン:オレは何も知らないからカレンの首ねっこつかんで宿に帰るぞ。

ラズリ:あたしも何も知らな〜い。

クレリア:ラズリにカスタさんに会ったことを伝えて、一緒に行かないか誘います。

ラズリ:行く。

クレリア:じゃあ、言うまでもなくアユモ君も──

GM:ついてくる(笑)。

ラズリ:あれ、カスタさんてアユモ君の師匠じゃなかったっけ?

GM:師匠じゃないけど知り合いだよ。

ラズリ:じゃあ、ついてこなくちゃ。

GM:クロヌシは?

クロヌシ:宿帰ってフロ入って寝る。

クレリア:それじゃ、もしもの時の戦力が……あ、ジャスティスレンジャーさんがたすけに来てくれますね(笑)。

ラズリ:駄目だよ、あんなのに頼っちゃ(笑)。

グレン:あんなの……。

クレリア:まあ、頼るつもりはありませんけど。

ラズリ:んじゃ、ぱぁ〜と病院まで行っちゃって。

GM:はいな。



リプレイ第二部目次