DAY5 【思い出は消えて】 01



DAY
い出は消えて】

西暦2000年12月31日(Sun.)

GM:チャーリーの別荘の一室。ダガーを手にしているコートの男。それに飛びかかるエンジ。腕を振り回した男の銃が発砲され、照明が割れる。

金太郎:「あ、あかん、なんも見えへん。メガネメガネ……」

利迎院:突き上げを感じたならベッドの下に。

GM:ベッドはもうないよ。

利迎院:む。

GM:というわけで、第3話の終わりに戻ってきました。おのおのどこにいたかリプレイで確認してくだされ。

利迎院:下の食堂であったかな、おったのは。

GM:では先に食堂の方からいこう。

利迎院:適当に声をかけて食堂にいる人の安否を確認。

金太郎:確認する演技を。

利迎院:確認するそぶりを見せる。

チャーリー:それはもういいっ。

GM:食堂の人は特に変わった様子はない。むしろ突然そんなことを聞き出した利迎院を心配してる。

利迎院:うん? 揺れを感じたのはわしだけか。

金太郎:揺れ感じたんはPC(プレイヤーキャラクター)全員やろ。食堂にいたPCは誰? リゲインと小鈴?

GM:2階の部屋にいったのがエンジと、金太郎と、浩之介と、トム。だからそれ以外は食堂だね。

小鈴:わたしは(病院で)寝てたから揺れには気づかなかったかも。目が覚めたら別荘に戻ってて、お坊さんに「大丈夫か」って聞かれた。

金太郎:さっきのは何の判定やったんや。

GM:さっき判定に失敗した人はしばらく眩暈がして動けない。

チャーリー:ということは、ボクは動けないデスネ……。

マコ:成功か失敗か分からない。

GM:マコは成功。

マコ:動けたので喜びの舞を。

GM:では2階の方。金太郎は眩暈中だから、トム。

トム:うん。

GM:もみ合っている赤コートとエンジが目の前にいる。

金太郎:足元でメガネ探しとるわいがいる。銃持った人の近くで「メガネメガネ……」

トム:とりあえず赤コート殴っとくか。

金太郎:「は、わいはメガネなんぞしとらんぞ!?」

GM:近づくなら、赤コートの右腕が飛んでくる。

トム:飛ぶって。ロケットパンチみたいに飛ぶのか?

GM:ロケットパンチ、ではなくて――

金太郎:斬られたんやな。

GM:そのとーり。

金太郎:うお。

GM:ダガーを手にしたエンジが、銃を持った右手を斬り落とした。義手だったらしくて、血は出てないけど、すっぱり。

トム:とりあえず避けるかパリーするか、可能な回避行動をとる。「*おおっと*」

金太郎:義手で銃撃ったんか。

トム:むしろ義手に銃が仕込まれていたんだな。ダガーがすごいのかエンジの腕がすごいのか判断できるかなー?

GM:明らかにダガーだね。エンジの動きはへなちょこだった。

チャーリー:そんだけすっぱり切れる切れ味、と。

金太郎:高速振動してるせいで千本に見えるダガー。

マコ:金太郎マスカットナイフで切る。

金太郎:ふつうやん。

トム:当たらなきゃいいわけね。

GM:尋常ではないナイフの切れ味を見て、コート男二人は逃亡しようと窓へ近づく。

トム:エンジは逃げないだろうし、コート男を捕獲、というか殴って止めようかねぇ。間に合うかい? 「JET!!!」

GM:暗い上に部屋の中めちゃめちゃだけど、判定してみる?

トム:OK、殴るぞ。(コロコロ)40。

マコ:(コロコロ)26で阻止。

トム:阻止すんなよ(笑)。

チャーリー:ていうかマコそこにいないんじゃ。

マコ:「暴力反対(棒読み)」

金太郎:「なんや、どないしたんや!?」

GM:走りよるトムを牽制する為に、もう一人が銃を撃つか。

トム:く、避けようと試みる、っていうか牽制か。

金太郎:わいはまだ眩暈中か。

GM:そろそろ回復していいよ。

金太郎:何が見えるかな。

GM:い・い・と・こ・ろ。

金太郎:トムのパンチはどうなった。

トム:牽制されようかね。「*おおっと*」……牽制されて一歩止まるのでは?

金太郎:赤コート男は二人やろ?

GM:二人だね。

金太郎:殴られたのは腕取れたヤツか。

トム:狙ったほうじゃない一人が銃ぶっ放したんだろ。ちゃんと殴れたのかな?

GM:殴れたけど、そこにもう一人が発砲、それをよけて動きが止まった、ってとこスかね。

トム:殴ったヤツはどうなった?

GM:トムが手を離すなら窓にいくし、離さないなら――

金太郎:「やめとけ、トム」

トム:銃発砲されてひるまない高校生ってあまりに不自然だしなぁ。手を離そうというか、そもそもつかんじゃいないんだが。

GM:そうか。なら、二人は窓から逃亡。吹雪の中に消える。

浩之介:エンジさん自体はどんな様子なんだろう……。

GM:エンジはダガーを握ったまま、まだ興奮状態。

浩之介:血に酔ってる感じ? それともなんでこんなことにというのかな?

GM:えーと、義手を斬っただけなので、血は出てない。

金太郎:腕は残ってるのかな。

GM:残ってるね。

金太郎:ほな、銃ゲット。

トム:俺はぶっちゃけ状況が飲み込めてないので頭のいい人の指示待ち。

金太郎:「……かなわんなー、いきなりこんなとこに戻されても」

GM:二人が逃げた後落ち着きを取り戻したのか、エンジはあわててダガーをしまう。

浩之介:「ずいぶんと切れ味のいい得物ですなぁ」

エンジ:「き、君たちの小遣いでは買えないものだからね」

浩之介:わしの普段の給料でも? というのはおいといて。

金太郎:ヒロノスケはずいぶん落ち着いているな。

浩之介:(プレイヤーが)サッパリ状況をつかんでないまま参加してるからな(笑)。

利迎院:女子更衣室をのぞいて見つかったときの修羅場に比べれば、こんなもん。

浩之介:あの事件はわしじゃなかったろうが(笑)。バレるようにはせんし(ボソ

エンジ:「それより、その銃はこちらに渡しなさい。危ないから」

金太郎:ええと……そんなことする理由がある?

浩之介:ない、と思う。

GM:危ないから大人に渡しておけ、というのがエンジの主張。

金太郎:こんな興奮状態のアヤシイ人に主張、とか言われても。

トム:「俺にはあんたの方がよっぽど危なくみえるがね」といいつつがんたれる

GM:興奮状態ではもうなくなってるけどね。

浩之介:ノシ←大人

トム:一番アブナイのはこのおっさんだろ? ダガーで義手をぶった切る現場を見た人手ーあげて(はいっ

金太郎:この義手の銃ってこのままで撃てるんかな。

マコ:弾を入れないと撃てない。

金太郎:え、指が飛ぶのと違うんか。

浩之介:……5回撃ったら弾切れ?

GM:指が飛ぶわけじゃーない。弾は入っているね。さっき一発撃ったし。

金太郎:撃てるんかな。

GM:どうだろう。銃の部分は独立してるから、無理矢理外せば撃てるかも。

マコ:じゃあ金太郎は銃口を口にくわえてから引き金を引く、と。

金太郎:やめい。

GM:で、エンジは露骨に話題転換をしてくる。

エンジ:「とにかく、ここから出よう。育郎さんに新しい部屋を用意してもらわんと」

金太郎:「部屋は下の食堂でええでしょ。それより、さっきのヤツらなんでんの?」

エンジ:「……知らんよ」

トム:「切れ味のいいナイフですね。ちょっと見せていただけませんか?」(ニヤニヤ

浩之介:「ならばその身で思いしれぃ!」

GM:それはない(笑)。

浩之介:

マコ:紳士のたしなみでナイフはみんな持っているからね。

浩之介:まぁ、見せてもらうのは問題ないはずだよな、うん。

エンジ:「君が客になれるなら見せてあげてもいいが。これは売り物なんでね。それから……あまり調子に乗らない方がいい」

浩之介:「売り物を躊躇なく振り回す商人……それはどうなんでしょうな」

エンジ:「あれは奪われたものを取り返しただけだ」

金太郎:「エンジさん、そのナイフ、あれでしょ、サウザンドレッシング何とかいうヤツ。あいつらそれ狙ってきたんでしょ? あいつらの狙いはそのナイフでしょ? なんでんの、それ?」

エンジ:「うるさいな! 君たちには関係ないことだ!」

GM:キレて部屋を出ていこうとする。

金太郎:「ちょ、待ちいな。こんな状況で関係ないことあれへんでしょ」

トム:退路をふさごーっと。「俺も一歩間違ったら殺されそうだったしね。関係ないで済むと思わないで欲しいな、おっさん」

エンジ:「君たちが知るべきではない、と言っている。勝手に首をつっこんできて勝手なことを言うのはやめたまえ」

トム:「人が死んでて、銃を持ったヤツらが襲ってる現場を見て、義手を切り裂くナイフを持ってるヤツがいて、関係ないで済ませられるわけないだろ馬鹿野郎!」

金太郎:義手の切り口と、首の切り口は同じように見えたりせんかな。

GM:切り口は、似てる。鉄と肉だから断定はできないけど。

トム:「それにあんたの持ってるそのナイフが一番首切りやすそうなんだよ! 分かってんのかそのことが! これ以上ぐだぐだ言うようなら実力行使といかせてもらうぜ?」 そしてファイティングポーズ。

浩之介:ギシギシアンアン、もとい疑心暗鬼だな(笑)。

金太郎:エンジの背後から、トムに、やめとけ、のアイコンタクトを。

トム:「…ちっ」忌々しそうに拳だけは下ろそう。けどドアからはどかないぞ。

金太郎:「知るべきでないこと知らんで済ませられたらよかったですけどね……」

浩之介:「まぁ、手段が容易に用意できる(と思われる)人が一番怪しいわなぁ……」

トム:もともと最初にエンジじゃなくコートの連中に殴りかかったのは、エンジを助けるとかじゃなくてエンジは何もしなくても逃がさないという判断からだからね。

金太郎:「とりあえず、下行きましょか」

浩之介:「また襲ってこないとも限らんし」

トム:「ふん、誰が襲ってくることやら」 ドアを開けよう。

金太郎:下へいこう。エンジも?

トム:エンジを下へ連れていく。好き勝手動けると思うなよ。「来いよ、おっさん。自分で歩けないなら手伝ってやるぜ?」

金太郎:わいは銃を調べながら下へいこう。


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