DAY2 【託されたもの】 01



DAY
されたもの】

西暦2000年12月29日(Fri.)

GM:うとうとと夢うつつの中、君は女性の悲鳴を聞いた気がした。でも睡魔に逆らうことはできず、そのまま夢の中へ……。

チャーリー:……その終わり方だと、めっちゃひどいやつに思えるんだけどっ(笑)。

GM:いいところで判定に成功してくれる、そんな君が素敵だ。

チャーリー:さ、最低だぁ……(くぅ)。

GM:さて、金太郎。

金太郎:お、わいからか。

GM:そう、君から。

金太郎:よっしゃ何でも来い。

GM:金太郎は、固いベッドに違和感を感じながら目を覚ます。

金太郎:「あー、寝苦しいなぁ……。ぐー」

GM:二度寝かい。

金太郎:ほな仕方ない、とりあえず目を開けてみよか。

GM:白い天井、白いカーテン、が目に入る。

金太郎:ゆうべ寝たところとは明らかに違うんかいな。

GM:明らかに違うね。

金太郎:(何や……? どこやここ?)見回そう。

GM:ベッドの周りがカーテンに囲まれてるのでよく分かんないけど……まあ病室ですな。隣には利迎院が寝てる。

利迎院:ぬ?

金太郎:寝ぼけてるので、とりあえずあわてることなくカーテンを開けてみる。「んー?」

利迎院:「んごぉぉぉぉ……すかぁぁぁぁ……」

金太郎:体を触って異常がないか確かめる。

利迎院:「んごぉぉぉぉ……すかぁぁぁぁ……」

GM:外傷とかはないみたいだね。

金太郎:病室には他の人は?

GM:利迎院だけ、かな。

利迎院:「んごっ………ぐっ、げほげほ……、んごぉぉぉぉ……」

GM:3人部屋で、ベッドのひとつは空。

金太郎:(???)

GM:外はいい天気です。

金太郎:ナースコールを押してみよう。

利迎院:「んごぉぉぉぉぉ…………すかぁぁぁぁぁ……」

金太郎:(うっさいイビキやのう。イライラ)

利迎院:「んごぉぉぉぉ……すかぁぁぁぁ……」

金太郎:利迎院の顔の前で、パン! と手をたたく。こうするといびきって少しの間止まるんや。

利迎院:「んご…………んごぉぉぉぉ……すかぁぁぁ……」

GM:あまり効果はないようだ。──さて、ちょっとしてから白衣の天使がやってくる。「成瀬さーん、どうかしましたかー?」

金太郎:「あー、看護婦さん」

看護婦:「はい?」

金太郎:「わい、なんかどうかなったんですか?」

利迎院:一応起きてるが、何となく寝たフリ。

金太郎:「なんすか、ここ?」

看護婦:「あら、昨日も同じようなこと聞いてましたね」

利迎院:「んごぉぉぉぉ……すかぁぁぁぁ……」

金太郎:「聞いてへんわ」

看護婦:「記憶が混乱してるのかしら。ここは、土屋病院ですよ」

利迎院:「んごぉぉぉ…………すかぁぁぁ……」(寝たフリ)

金太郎:「チャーリーの?」

看護婦:「あなたは元旦の日に運ばれてきて、昨日目を覚ましたんです」

利迎院:「んごぉぉぉぉ……すかぁぁぁぁ……」

金太郎:(イライラ)デコピンする。

GM:看護婦に?

金太郎:利迎院に。

利迎院:「んご……(横向きに寝返りを打ったのでいびきが止まる)」

GM:……寝たフリじゃなかったの?

金太郎:「今日は何日ですか?」

看護婦:「1月3日ですけど」

金太郎:(……前にもなんか似たようなことあったな?)「昨日、わいは目が覚めたわけですね? 1月2日に」

看護婦:「アナタと、そこのお坊さんと、小鈴ちゃんと、3人」

金太郎:「小鈴もか!?」

利迎院:ワシも運ばれてきたのか。

GM:小鈴は女の子だから別室。

利迎院:そもそも現代にどれほど適応したんだろう。

GM:3ヶ月別荘周りで野宿、ぐらいでは。

金太郎:3ヶ月もか。

GM:前回自分でそう言ってなかった?

看護婦:「元旦に運ばれてきて、昨日──2日に目を覚ましたの」

金太郎:「えーと、何で運ばれたんや? わいは」

看護婦:「元旦の『あの事件』のショックで倒れたんじゃないかって」

金太郎:「あの事件?」

看護婦:「やっぱり覚えてないのね」

金太郎:「覚えてないもなにも……」(……ショック? わいが? ……アホな)

看護婦:「巨大落雷とか言われてるけど……実際のところアレって何だったのかな……」

金太郎:(んー……)「小鈴と話できますか?」

看護婦:「いいわよ。歩ける?」

金太郎:「大丈夫や、身体は何もあらへん」

GM:では小鈴の病室へ。

 西暦2001年1月3日(Wed.)

 小鈴がいることを知った金太郎は、看護婦と共に小鈴の病室へ向かうことに。
 

金太郎:「あのぼんさんも同じでっか? ほなら、他の連中は?」

看護婦:「他の連中?」

金太郎:「チャーリーとか、マコとか、ケイちゃんとか、おじさんとか」

看護婦:「チャーリーさんは昨日もお見舞いに来てましたよ。お話、してたじゃないですか」

金太郎:(ほう、ヤツが見舞いになぁ……、やのうて)

看護婦:「マコちゃんやトム君も」

金太郎:そろそろ病室に。

GM:じゃあ小鈴の病室ね。

小鈴:「すやすや(眠)」

金太郎:「小鈴ー!!!」(ばっっとカーテンを開ける)

小鈴:「ぅっきゃぁぁあっ」(びくぅっ)

金太郎:「うおお!!!」

小鈴:「なに、何、なになになにっ!?」

金太郎:「な、なんや、そないな声出さんでも!」

小鈴:「あ……おはよ……。金太郎くんかぁ」

金太郎:「はー、驚いた」

GM:お、成瀬くんから金太郎くんに呼び方が格上げ?

金太郎:そういえば(笑)。

トム:空白の3日間(?)に何が。

利迎院:「かねたろう」なんだがね、本当は。

金太郎:ありえん(笑)。

小鈴:「おどろいたのはわたしだよぉ」──ところでわたしは記憶は?

GM:小鈴もやっぱり別荘の夜から記憶が飛んでる。

利迎院:ってことはワシもかね?

GM:利迎院も、記憶が飛んでる。

金太郎:「小鈴はどうや? 何ともないか?」

小鈴:「あ、うう…………って、ここどこ? 病院?」

金太郎:「チャーリーのとこの病院らしいで。 で、今日は1月3日や」

小鈴:「あれ、わたし何があったの?」

金太郎:「やっぱあかんか」

小鈴:「あれれ、やっぱって、何?」

金太郎:「何や、わいも目が覚めたばっかりやねんけどな」

小鈴:「うんうん?」

金太郎:「記憶喪失らしいで。記憶喪失。分かるか? きおくそーしつ」

小鈴:「あ、記憶がなくなったっことね。ここはどこわたしはだれー」

金太郎:「……。まぁおちつけ」

小鈴:「記憶喪失って、んーと……わたしたちって、別荘にいた気がするんだけど」

金太郎:「そうや。わいらは、12月29日に、別荘で寝て、ほいで、何かあって記憶喪失になって、今、目が覚めたんや。ほいでさらに昨日もわいらは目が覚めてんけど、その分の記憶もないらしい」

小鈴:「そうなの? わたし、今はじめて目が覚めたんだけど」

金太郎:「そうや、わいもそう思とる。けどな、なんかそういうことらしいで」

小鈴:「ええ……? どういうこと? リセットボタンでセーブ地点に戻るみたい」

金太郎:「お、そうや。まさにそのとおりや。……でな。こんなこと前にもあらへんかったか?」

GM:残念ながら小鈴にはないなあ。

小鈴:わたしはそれは巻き込まれてないから(笑)。「それは……よく分かんないけど」

金太郎:……前回の話んときは、途中からNPCやったか。

GM:そだね。

金太郎:「うーん! 事件や! 事件がわいを呼び寄せたんや! よっしゃ任せとけー!!! わいが、すっきりびっしりばっさりびしーっっと解決したるさかい!」

小鈴:「落ち着きなさい(笑)。──病院にいるって、怪我とかしちゃってた? わたしはなんだか身体は元気っぽいけど」

金太郎:「ん? おお、わいも怪我はあらへん。記憶だけ抜け落ちとる」

小鈴:「そっか。だったらすこーし安心。でも……金太郎くんの言うことが正しいんだったら、明日どうなるか分かんないよね」

金太郎:「そうや。チャーリーやらは、何や昨日見舞いに来て、わいらと話したらしいしな」

小鈴:「何か、メモみたいなの残してみようか」

金太郎:「ほな……、時間が戻っとるのとはちゃうから、紙でもええな」

小鈴:「そうだね じゃあ……『1月3日、小鈴自らこれを著したぜいぇい♪ 1月4日のわたしへ☆』っと」(さらさらさらとメモを書く)

GM:ほうほう。

小鈴:「こんなところでどうかなー?」

金太郎:「ほなわいは……」

小鈴:「金太郎くんは、ここに書いちゃえ」(金太郎の左手つんつん)

金太郎:(つんつんをちょっと意識しつつ)「お……。そ、そうやな、なくすとあかんしな」

小鈴:「メモ書いたことを忘れる可能性もあるしねっ。イヤでも目につくところにあるといいカモ」

金太郎:「『明日のわいへ。事件がよんどる。さあ行け若人よ! 黄金の翼に乗って!!!』──さーて、ほな早速捜査開始やな」

小鈴:「わたしも手伝うね、がんばろ♪」

金太郎:「お、おう」──で、ほかの連中に連絡しようとし始める。


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