2000年8月上旬、福岡のP宅にMNNのメンバーが集結した。
GM(ゲームマスター):今回は、ミレニアム特別企画ってことで、『高校生TRPG』をやります。と言っても、ルールは『MOND』のヤツをそのまま使うし……
プレイヤーF:高校生が戦闘とかするのか?
GM:ちょっとした判定をしてもらうことはあると思うよ。つーことで、キャラクター作成よろしく。
どのようなキャラにするかは事前に決めてあるので、あとは、MP(メイキングポイント)を振り分けて能力値を決めるだけである。
プレイヤーF:レベルは?
GM:1かな。
プレイヤーF:高校2年生だから、レベル2にしようよ。
GM:じゃ、そうしよう(適当)。でもMPは20ポイントね。
プレイヤーC:クラス(職業)は?
GM:高校生ってクラスは特にもうけないよ。……でも教師は、MP消費してもらって、代わりに能力値にプラス修正あげよう。
プレイヤーC:ちょっと強いんだね。クラス『教師』っと。
てなワケで、待つこと15分あまり……
GM:だいたいいいかな?
プレイヤーP:さあ先生の胸に飛び込んでおいでー!
プレイヤーD:絶対イヤ。
プレイヤーE:先生の胸にフライングクロスアターック!
GM:んじゃ、こっちから自己紹介。
プレイヤーF:え、自己紹介? ……何にも考えてなかったな……。名前は、神宮寺 涼です。男です。2年C組です。黒髪の長髪。
GM:バンドでもやってそうな外見だけど、実は茶道部。
神宮寺 涼(以下 涼):そう、茶道部──とは別にある『セ式茶道部』の部長。
一同:……は?
GM:セシキ……って……?(←初耳)
涼:考案者であるセルゲイ=アレイニコフの頭文字をもらって『セ式』なのだ。詳しいことは、おいおい語っていくことにしよう──チャンスがあれば。
プレイヤーD:そこまで考えていたのか……。
涼:ここ2、3日の間に煮詰めた設定だけどね。
GM:それは、実在するの?
涼:しないよ、そんなもん。──あ、使うお茶は抹茶じゃないから。
プレイヤーD:え、そうなの?
涼:『セ式茶道』は、焙じ茶・緑茶・煎茶、それから麦茶などを用いる茶道。技術とか味わいも大事だけど、それより飲み手の心情を思いはかることに重点をおいたものなのだ。
GM:キャラクターの性格とかは?
涼:何でも無難にこなすけど、特に秀でたところはない。
GM:んじゃ、次。
プレイヤーB:2年C組、水沢 小鈴。生徒会の書記やってます。
GM:いつの間にそんな設定が……。
水沢 小鈴(以下 小鈴):委員長体質です。外見は、肩より少し長いぐらいの赤みがかった栗毛の女の子。もちろんさらさらのストレート。性格は……やってるうちに地が出ると思うので、何とかなるでしょう。
GM:不器用なの?
小鈴:究極不器用です(『技』の値が異様に低い)。──よろしくお願いしまーす!
プレイヤーP:大岳 浩之介、35歳です。寮の舎監をやりつつ、軟式野球部の顧問もしてます。
プレイヤーD:舎監が顧問になれるのか?
大岳 浩之介(以下 浩之介):いいんだよ、そういうところは細かくツッコまなくても。硬式野球部にばかり部員が集まってて、軟式はいまひとつ盛り上がってない。男女問わず部員募集中!
GM:外見は……普通のおっさんだね(笑)。
プレイヤーC:結城 隆志(旧姓:水沢)です。24歳です。
浩之介:婿養子?
結城 隆志(以下 隆志):そうだよ。水沢小鈴の兄で……とても妹思いです。
浩之介:自分で言うなよ……。
隆志:とても妹思いなので……大学で助手をやりつつ、非常勤講師として、妹の高校に潜入しています。
プレイヤーD:潜入ゥ!?
隆志:そう、潜入して、妹を観察・ストーキングしてる。
小鈴:なるほどね……。……なるほどね……。
隆志:……あと、レスリングをしていたので、知力よりも体力が高い。
GM:外見は……妹と全然似てないね。つんつんに立てた髪と、太い眉毛。やや『猫口』……なのかな。──妹とは、『血がつながってなかったらよかったのに〜』って思ってるタイプ?
隆志:そんなことはないよ。妹がカワイイだけで、そういったヨコシマな感情は持ってない。
GM:ん。……それじゃ、次。
プレイヤーE:2年A組、チャーリー=土屋です。大金持ちだけど、アホで……
涼:バカで。
浩之介:マヌケで。
涼:はっきり言って役立たずです。
隆志:しかもシスコン。
チャーリー=土屋(以下 チャーリー):違いマース! 留学生で……日本の文化を学ぶために剣道部に所属してマス。
涼:日本語しゃべれるの?
チャーリー:ぺらぺら。
GM:外見は金髪碧眼のナイスガイ。……だけどアホ。
チャーリー:その通りデース! HAHAHAHAHAHA〜!
GM:じゃ、最後。
プレイヤーD:2年A組、成瀬 金太郎や。学校の成績はいいんだけど、バカ。
小鈴:『技』で点を取るタイプなんだね。
成瀬 金太郎(以下 金太郎):遠山金太郎の14代目の末裔──って名字違うやんッ!
涼:それ以前に、遠山金太郎って誰だよ。
チャーリー:正しくは遠山金四郎デ〜ス。
涼:歴史的に全く無名な人物の14代目って言われても、分かんないぞ(笑)。
金太郎:………………。……よっしゃ、つかみはバッチリや!
小鈴:……天然?(笑)
GM:外見は、ぼさぼさにのびた髪に、ちょっとぎょろっとした目。身長は高い方。
金太郎:暑苦しいヤツやけど、よろしくな。
以上6名が、今回のPC(プレイヤーキャラクター)である。ちょっとまとめると、
・神宮寺 涼……2−C セ式茶道部部長
・水沢 小鈴……2−C 生徒会書記
・チャーリー=土屋……2−A 金持ち留学生
・成瀬 金太郎……2−A 関西弁野郎
・結城 隆志……非常勤講師(古典) 小鈴の兄
・大岳 浩之介……寮舎監 軟式野球部顧問
GM:舞台となるのは、私立千歳高校だよ。
小鈴:北海道?
GM:そういうワケではないです。首都圏に近い、どこかの地方都市という設定。
隆志:勝手に千葉県に決定。
GM:──それじゃ、始めようか。
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